バブルっていう時代があったらしい。
野郎どもは日焼けして金のブレスレットに髪型はツーブロック、非常に南国を拡大解釈した服。
女の子たちは長い髪に紫のボディコン(すごい言葉だな)、金の鎖を腰に巻きハイヒール、羽毛のついた扇子を持って夜な夜な踊りにでかけたとゆー。
そんなイメージですがぼくには。
その時ぼくはメタリカのシャツ着て小銭にぎりしめ、となり街のゲームセンターに自転車で通ったり、
夜中に地元の悪ガキたちと学校のプール忍び込んで毎日泳いだりしていましたが。
最近森高さんの本読んでて面白かったエピソードが、
当時はやったふわふわの羽根ついたジュリ扇(ジュリアナ東京とゆーバブル天国で、これを振り回し踊り狂うのが流行ったらしい。その扇子)
のオリジネイターは森高さんらしいってとこ。
古今東西ってアルバムを出した90年のコンサートのステージで、ミニのチャイナドレスを着て扇子を振っていたところ、これを見てピンときた女子がジュリアナで扇子を持ち込み振り振りクネクネしたとこ大ウケ。
それがテレビで取りあげられ、「森高のマネしてはじめました」と言うてたらしい。ほんまかいな。
ま、それはともかく、そんな80年代後半から90年代前半は思い出してもさぶい、すべてがダサくて死にたくなる時代でした。
そして今、友人たちとあの時代がどれだけさぶかったかについて熱く語ることもあり、
そのイキオイを継続させたままカラオケで全力でワンズとかビーズとかシャランキューとかのひどい歌ばかりうたうのを逆に楽しんだりのバブル・リバイバルをして笑っていたのですが、世間もそんな波についてきたのか、映画までこさえたりして。
今日もテレビで「あの頃はよかった」的なことゆーてましたバカが。ケッ!だせぇっちゅうの。
ハナシは戻りますが、バブルのアイドルは誰が凄いんかなぁと思って探りを入れてみたら森高さんにぶつかりました。
なんとなく知っていたんで何気なく買って聴いてみたら思いのほかよかった!ので今熱心にアルバムをハードオフとかリサイクル店で安く買ってせっせと聴いたりしていますが、彼女のうたは今聴いてもダサかったり恥ずかったりしないです。なんでだろう?
当時ぼくはアイドルとか興味なく、ビニールのジャンパーに鎖をまきつけメタリカやガンズと同時にスターリンやアナーキーとかばかり聴いてました。
しかしよい歌には反応してしまうけれど、パンクの世界で歌謡曲をイイと言うと殴り殺されてしまうと思っていたので、そんなキモチはココロの奥にしまっていました。
あと、宅八郎という、メディアにオモチャにされたひとが「森高森高」言うてマジックハンドをピクピクさせてたのもあいまって、「アイドル好きな奴はオタクでダサい」と誤解していたのもありますね。
そんなこんなで、いろんな事情で素直に聴けなかった当時よりはむしろ今のほうが、時代の空気が違うし、その作品の良さがしみじみわかります。
この画像に写っている「非実力派宣言」が森高千里さんのアイドルとしてのイメージと世界がわかりやすくつまったとてつもなくよいアルバム。
皆に是非聴いてほしい!
聴いて「おれはダメだな。」「あたいはさいこーだと思う!」ちゅうて、皆の人生の上で一度、このアルバムを転がしてみてほしい。
ぼくは「だいて」がお気に入りです。
というわけでこのアルバムから「夜の煙突」、「17才」続けてどうぞ!
http://www.youtube.com/watch?v=MvssVkgX-vw
http://www.youtube.com/watch?v=l9RRdJlCRpI


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