あなたは、日本語のパワーポップっていうのは認めないひとですか?
ま、どちらの方もぼくのハナシを聞いてくれ。笑いとばしてもいいから。
先生三角定規じゃ、パワーポップの許容範囲を測れませんわ!というおはなし。
むかしむかし。
はっぴいえんどというグループがデビューしだした70年代前半に、日本語のロックは有り得るか、っていう日本の音楽史上、熱い議論が交わされた時代があったそうな。
日本の歴史でいうとこの幕末みたーなもんか。
しらんけど。
ぼくの意見としては、
「格好よければ良いじゃない!」
という、軽薄に軽薄を重ねた意見ですが、
英語で作詞をしているのに格好よくなかったらそれはもう最悪で意味もない。
それならばいっそ、さいこーにカッコイイ日本語のうたをやりゃイイのです。
ぼくは日本語のうたが好きだ。
むしろ、何語よりもカッコイイとすら思う。
それは、はっぴいえんどや、その周辺、それにブルーハーツを聴いて、本当にそう思った。
ブルーハーツの歌詞は本当に凄い。
歌詞としてははっぴいえんどより凄いんじゃないかな。
日本語のロックとして頂点でしょう。
ブルーハーツとくらべたらはっぴいえんどはポップスなんですね。ロックじゃない。(偉そうですいません)
ぼくの中でブルーハーツとイギリスのザ・ボーイズは同じくらい好きな位置にいて、
ボーイズは英語圏の国のロック、ブルーハーツは日本語のロックの的の中心に矢をブスリと刺しているグループのひとつだと思っています。
アメリカならラモーンズということになろうか。
(あくまでぼくの浅はかで勝手な思い込みです)
ブルーハーツについてはまた熱く語りたいが、今回はホットポイントなので、
それでは本題。
日本語のパワーポップてなんじゃ?と街のキッズなんかに聞くとその口から真っ先にでてくる(かどうかは知らんが)のは、ザ・バッヂという、ARBの田中一郎さんが在籍していたリンドンを母体としたグループの名前か。
で、そのザ・バッヂがそれくらい有名になったきっかけは、2000年頃に、世界中のパワーポップ音楽を網羅し、世に問うたどこかの海賊がつくったコンピレーションに収録されてからでしょうか。
それは日本の若者のガラスでできた心を打ち抜き、
音が悪いためクリアな音質で聴きたいのでそれに収録されている原盤を探すため貧乏なロック・キッズがさらに貧乏になった(早いハナシおれのことだ)呪われたレコード、PowerPearlsシリーズ。
そいつに「ふたりのフォトグラフ e.p」の裏面「うかれ気分でdancing」が収録されていました。(そのハナシも長くなるからバッヂについてはまたいつか。)
ぼくはそれを最初聴いた時、「げげっ!こんなんもアリなんや!」と、パンク・パワーポップは過去の日本には無い!って思ってしまっていた自分の価値観をグシャリと叩き壊されたりしちゃったわけですが、
このホットポイント(やっと辿り着いた)の、To Tomorrowという曲は、ザ・バッヂと負けず劣らず、カッコイイでっせ!
先日、ザ・バッヂより好きだと公言しちゃいましたが、ハッキリ言ってバッヂのほうが断然カッコイイすよ。
ただ、彼ら(ホットポイント)は、ルックスも含め格好悪いのです。(特にくつしたの色)センス悪いんです。
だから、好きなんです。そんなところがさいこーにせつない。
最初、ジャケ見た時は「ひでぇな、こいつら!」て思いましたよ。
ただ、家帰ってレコードに針落とした時に、身体に電気が流れたのです!
「こ、これはパワーポップの日本代表や〜」(どっかで聞いたセリフやな)
それこそ美味しんぼで、イワシの丸干し食べて感涙にむせび泣く京極さんの如く、感動いたしました。
この声が、たまらないんです。
朝陽のセイリング、このボーカル(大西さんでしょうか?)のひとが歌ったらさぞかし素晴らしかっただろうな、と思う声をしてやがる。
歌詞がまた良くて、夢を持って上京する若者の心情を綴った、ま、よくあるチンケなハナシですが、こんな曲とメロディーでやられると感動せざるをえない!
ただ、ぼくがココロを鷲掴みにされたのは2番の歌詞。
「人ゴミは、悩みを忘れさせ、そしていつの間にか心も、奪っていくのさ」
という、田舎ではぐくまれた素朴な青年の心を、都会の人間関係が弱い酸のようにじわじわ蝕んで穴あいてゆくさまを、うたっています。
ぼくも同じことを思ったことがある。
どーせダサイやつしか聴かないから安いだろうし、探して買ってみてはどうですか?
画像にある、To Tomorrowがファースト。
My Sweet Townはセカンド。
恋のエチュードは、ラスト・シングルです。
シングル3枚でその生涯を閉じるなんて、ぼくの好きで好きで仕方ない、アメリカのACTIONや、イギリス(Leeds)のSQUARESみたいじゃないか。
ま、全曲良いわけじゃなく、To Tomorrowがやっぱり凄まじいのですが。
本気で書いたらこんな時間だ。寝なければ!
NERVES的にいうとWorkin` too hardなくだらねぇ毎日だが、こんな誰も見向きもしないような日本の歌謡曲とか聴いて頑張ります!
現実逃避にならぬよう。
関係ないが、ジョン・レノンのイマジンって、現実感のない、ノンビリした曲だよなー。
次回のJ-ぽっぷんは「夜明けまでに走り出そうぜ!杏蔵and the cash」だ!
見逃すな!


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