新宿ひとり噺、ご来場ありがとうございました。
ひとりぽっちで三席、こういう独演会は小さな会場ならではでしょう。
出し物は以下の通り。
「宮戸川」
春ごろに覚えたんですが、いまいち納得いかずしばらく放置して稽古しなおして今月頭にネタおろししたもの。
若い男女と老夫婦のそれぞれのやりとりを楽しくやらせていただいてます。
「壺算」
序盤以外はけっこういじくり回してます。
方々で掛けながら、徐々に台詞や演出が変わってきてます。
「景清」
まったく覚える予定のなかった噺(笑)
種平師匠のついで稽古で馬桜師匠から教わり、それから2年近く経ってようやくのネタおろしf^_^;
内容的にやる場所も選ばれるしねー。
もちろん先代文楽の型ですが、ストーリーをちょいと追加してサゲをつけました。
かなりギリギリまで(前日深夜w)追加部分の台詞回しが固まらず、それ以前に、この噺を高座に掛けることすら迷いがあったんだけど、やってみるもんだね〜。
いろいろ新しい発見がありました(^-^)
その前日は、6月からやっていてうっかり忘れていた世田谷美術館
「ジャポニスム展」の最終日。
さんざん迷った末、行かないと一生後悔するので、気晴らし&インスピレーションを受けに、閉館45分前に入館。
ジャポニスムとは、幕末の開国によって浮世絵などの絵画、工芸品、調度品、着物などがヨーロッパに流入し、あまたの芸術家、文化人らが日本文化に影響を受けた、日本趣味のこと。
ゴッホの浮世絵の模写などが有名ですね。
最初見た時は大笑いだったな〜、ゴッホ調なのに広重!
さて、展示の方は、主題別にジャポニスム作品と影響を受けた浮世絵などを併せて見られるようになっている。
わかりやすく面白いが、作家本人が見たら「元ネタばらすな〜!」といったところかw
北斎、広重、三代豊国、歌麿、英泉、モネ、ゴッホ、ゴーギャン、ピサロ、マティス、ムンク、ドガ、ロートレック、ボナール等々、日欧の大御所揃いで大満足。
そして何より圧巻だったのが、今回一番の売り物でもある、モネの「ラ・ジャポネーズ」!
行く前からとにかくこれを見たかった。
タイトルもさる事ながら、見た目最も判りやすく、ぐっと引き込まれる構図と色使い!
初めて見た時から忘れ難く、実物を修復直後に見られるとは!
しかも想像をはるかに超える大きさで(それほど詳しく知らないのでw)、まあ息を呑みましたよ。
(だから落語も生で見てね)
ジャポニスム作品を裏から見られるのは日本人のみの特典ですね〜。
(海外の浮世絵研究家なんかもそうかもしれないけど)
ジャポニスムがなければ現代美術はないというくらい絶大な影響ををもたらした近世日本文化。
やっぱり江戸時代ってすげえ!

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