誰にでも憧れる場所と時代がある。
それは現代の何処かかもしれないし、過去のある時代の場合もある。
「昔はよかった」
落語家なんかやっていると特にそれを意識することも多かったりする。
いつの時代でも人がこの言葉を発するのであればそれはスパイラルし続けるのである。
昭和はよかった、いや戦前はよかった、いや文明開化の頃はよかった、いや維新前はこうじゃなかった…。
ということになると、
「あの頃は農耕なんかしなくてよかったなあ」/弥生人
「ああ、猿の頃はよかった」/アウストラロピテクス
なんてなことになってしまう。
しかし、懐古できるのは後の時代に住む人間の特権。
いくら江戸の町人がのんきでいいったって、侍にへつらわなきゃならないのはつまらんしねえ。
というわけで、ウディ・アレンの新作。
迷い込んだ1920年代のパリ、そこに現れる数々の憧れの文化人。
小気味よい笑いを絡め、楽しく見せてくれる作品です。
元ネタが三分の一ぐらい分からなかったけど気にするな!
「ミッドナイト・イン・パリ」
http://midnightinparis.jp/
5.26(土)全国ロードショー
というわけで久しぶりに行ったマスコミ試写、見終わったあとの京橋の町を四次元的に歩いてみたのでした。

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