映画スウィング・ガールズのヒット以来吹奏楽部でもジャズの曲を演奏する事が多くなっています。
幅広い音楽を体験する事は音楽面でも技術面でも学ぶ事が多く私は良い事だと思っています。
ジャズの名門バークリーでもクラシックは学びますし、クラシックの名門コンセルヴァトワールの教授達もジャズを演奏します。
特に最近の音楽はジャンルの境目が非常に分かり辛くなっていますので、専門的な演奏をする為には幅広いジャンルの知識や技術は不可欠になっています。
私はクラシックが専門ですがジャズも演奏させて戴いています。
クラリネットが専門ですが最近はサックスを吹く機会の方が多くなっています(苦笑)
同業者(クラシック奏者)からも「ジャズの奏法教えてくれ〜〜〜」とか「アドリブ教えてくれ〜〜〜」なんて依頼も度々です。
宜しければ学芸大学センターで行っている「アドリブ基礎講座」を受講して下さ〜い。
http://www.yamahamusic.jp/lesson/tokyo/venue/gakugeidai
以前は「あいつはジャズも吹くから音色が悪いのでは?」とか「クラシック吹だからジャズが出来るハズがない。」と両方のジャンルの人達から偏見を持たれましたが、今では両方のジャンルの方々から色々と聞かれる様になりました。
ちょっと早過ぎたのかな
でも、基礎がしっかりしていないクラシックの人がジャズを雰囲気だけで適当に演奏すると奏法を壊す事が多いのも事実ですし、音符に添って吹くのがやっとの人にはジャズは得体が知れない音楽に感じてしまうと思います。
両方を吹くには専門的な知識、ある程度の音楽性、柔軟的な考え方が必要です。
これを裏返せば幅広いジャンルの音楽を勉強する事で専門的な知識、ある程度の音楽性、柔軟的な考え方を身に付ける事ができると言う事なのです。
音楽教室の生徒さんから「今度ジャズの曲を演るのでレッスンして下さい。」と言う依頼を受ける事も多くなってきましたが、学校の吹奏楽の指導者の中にはまだまだジャズの知識が乏しかったり偏見が有る方が多い様です。
「3連符で跳ねればスウィングだ。」と思っている方も多いですし、中には「汚い音で吹けばジャズっぽくなる。」なんて指導をしている先生もいました。
折角子供達に多くの事を学ばせるチャンスなのですから専門的な知識を持った指導者の指導を受けさせてあげて欲しいと思います。
ただ、この時ジャズ以外演奏した事が無いバリバリのジャズ屋さんを呼んでしまうと吹奏楽の奏法の多くを否定されてしまうので子供達を混乱させてしまう可能性もあります。
やはり吹奏楽にも理解が有る方を選ぶのも大切な配慮だと思います。
最近は不景気の影響か趣味で個人レッスンを受ける子供達が非常に少なくなっています。
是非学校で専門的なレッスンを受ける機会を作ってあげて下さい。

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