2014/4/11
労働問題の用語に「クラッシャー上司(ブラック上司)」と言う言葉が有るそうです。
Wikipediaクラッシャー上司
クラッシャー上司とは気分の浮き沈みが激しく、部下のミスを執拗に責め、あるいは暴言を吐いたりして次々に部下を鬱と休職や退職に追い込むなど、その言動で部下を次々と潰してしまう上司のことを指すそうです。
企業コンプライアンスの重要性が広く知られる以前の時代の会社組織では、この様な人物は「モーレツ社員」の一種として扱われ、組織内部の必要悪として黙認され、往々に社内で出世を果たしたタイプであった様です。
しかし、現在では貴重な人材を次々と食い潰すこのような人物の存在が組織に与える害悪が認識されており、部下を次々と潰してしまうクラッシャー上司の存在がパワーハラスメントとして問題視されています。
吹奏楽部の指導でも同様の指導者を見かける事があります。
コンクールで勝つ事を吹奏楽の目標と位置付け、その目的達成の為にクラッシャー上司同様の指導をする指導者です。
このタイプの指導者の中には子供達を育てる事には関心が無く、子供達を勝つ為の道具の様に扱う指導者も少なくありません。
何度も言っている事なのですが、そもそも音楽は競う為のものではありません。
コンクールは音楽の楽しさを教え、技術を向上させる手段の一つであって音楽の目標ではありません。
そして学校での部活動は教育を目的とし、子供達に音楽の楽しさを教え育てる場所です。
子供達を育てる場所に子供達を潰してしまう“クラッシャー”は必要ありません。
コンクールで勝つ事が音楽の目的だと考え、この様な指導者を“コンクールで勝つ為の必要悪”と考えるのは間違いなのです。
この価値観が変えられなければクラッシャー達はこれからも子供達の才能を潰し続けてしまいます。
人材を潰す事は有っても育てる事が出来ないクラッシャーの指導は吹奏楽部と言う組織運営から見ても多くの問題を抱えています。
クラッシャーは新たなクラッシャーを生む事が多い様なので、この悪い連鎖を断ち切る必要もあります。
子供達への影響は大人以上に深刻です。
子供達に取って何が大切で何が必要なのか考えてみませんか?

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