新しいメンバーが増えて新鮮な風の吹いた9月でした。
どんなお友達が来ても、いつも前からいた子たちは「ウエルカム!」。
キッズのお友達とは手をつないで歩き、みんなが座る時にあちらで遊んでいてもとがめることなく、自然に受け入れています。
お休みしているお友達のことを気にかけ、
「『Kちゃん』にはお手紙書きたい」・・・と思う優しさに嬉しくなります。
4月に始まってから結構あわただしく過ぎて来て、
それで在園の子たちには申し訳ないなと思うこともあったりするのですが、
子ども達は自然に自分たちの周りの変化や人の出入りを
受け入れてくれていることに感謝です。
10月からはキッズの方は別になりますから
在園の子たちの生活が深まっていくことと思います。
そして、キッズの方は体力に無理のない時間で年齢に合わせて
過ごしていただけると思います。
朝の時間と子ども達の成長について少し書きたいと思います。
子ども達の成長は必ず順を追っていきます。
たとえば絵にしても最初は「ぬたくり」「ぐるぐる」「つんつん」
そのうちに頭足人が出て来て、体ができ、細かい部分が描けるようになっていきます。試行錯誤を重ねたり、同じような状態が続いたりしながら、
次のステップに進んでいきます。絵についていえばやはり経験が豊かなほど
手に五本の指がついていたり、逞しい足や腕が現れます。工作についてもそうです。
しかし、一足飛びにはいかないのです。「森の風」の子ども達はみな一年目です。
ですからやはり一年目の状態なのです。もっとこんなふうに遊んでくれるといいのにな・・・なんて私は正直なところ思うのです。でも、やはり一年目。
子ども達は手を抜かないでやっているのです。これってとても素晴らしいことですね。もう5歳なのだからこれくらいはいけるはずと私たちは思ってしまうのですが、
でも、経験がなければ最初からやるのです。3歳のように4歳のように。
工作にもそれは顕著に現れます。でもそれでいいのです。
子ども達は手抜きをしていないのですから。
これが小学校に行った時にどのような現れ方をするのでしょうか。
確かに工作は上手です。でも、それだけの意味ではないのです。
総合力・・自分の持っている情報や技術、知恵を駆使しているのですから、
この子の全体にかかわっていることなのです。
今よく言われている「生きる力」・・前頭連合野を鍛えているのです。
ですから、小学校の高学年頃からその力は特に発揮されてくると思います。
そして前にも申し上げた通り、作り上げる力や自分以外の人との関わりが熟してきて、社会を構成して遊びこめるようになるのは年齢的には年長の二学期後半なのです。
今、子ども達は「ごっこ遊び」を始めています。
でもまだまだ初歩的なごっこ遊びです。今日も楽しそうでしたよ。
宇宙人になっていました。お話を作りながらお話の世界に入り込んでいます。
4歳ぐらいまではそれになりきって遊びます。
(ですから空想か現実か分からないことを言ったりするのです)年長の年齢になると、役割を演じているということを分かりながらお話の世界を楽しみます。
そして、必要な大道具小道具も用意したりします。
今、ほとんどの田んぼで稲刈りが終わりました。
「森の風」が遊びに行かせてもらっている大正田あたりはまだです。
田植えが遅かったからです。風を心配し、水のことを気にかけ、
心をかけても、どれだけ実るかは稲の持っている力を信じながら待つしか
方法はないのです。稲について教えてもらっているある方に何を聞いても
最後に言われることは「自然の力を信じましょう」。
人がどんなにじだんだ踏んでも稲の成長を遅らせたり、早めたりはできません。
最近、御近所からブドウを沢山いただきました。
「お手紙書きたい!」とお礼のお手紙を書きました。
そして、畑に苗をたくさんもって来てくれたおじさんからは栗を沢山いただきました。実りの季節です。山に行くときっとこれから「木の実」がたくさん落ちていることでしょう。「さるなし」や「あけび」も楽しみです。きのこ類は食べませんが、いろんな形や色のユーモラスなキノコは私たちを楽しませてくれます。
「実りに、収穫に、時あり」ですね。
今月は「保育参加の日」を設けます。
どうぞ、こんなことを心にかけながら子ども達の遊びの様子を見て、
一緒に感じてください。他のお子さんと自分のお子さんと比べないことも
大切なことです。みんな一緒に育っていく仲間です。
共に育っていきますから、自分の子だけ、よその子だけが育つということはありません。互いに育ち合っているのです。どの子も自分の子というような思いで見てください。「森の風だより」を見てくださってよろしくお願いします。