今月の聖書の言葉
「天は神の栄光を物語り、大空は御手の業を示す。」詩篇19:2
国道306号から山に向かって体の向きが変わった瞬間、
どなたもご自分の中になんともいえない静寂や清涼感が沸き起こるのではないでしょうか。
小さい頃、耳にした文語文の聖書の言葉が私には蘇ってきます。
「我、山に向かいて目を上ぐ、我が助けは何処より来るか、
我が助けは天地を創りたまえる主より来る」今月の詩篇と同じ作者です。
古里を離れて他県に移り住んでも私の心の山は鈴鹿の山でした。
十数年前に四日市に帰ってきて、その周辺の変化の様子に涙が出ました。
美しかった山には工場が建ち、川は汚れ、里山は団地になり・・・。
しかし遠くに眺める鈴鹿の山々の姿は変わりませんでした。
それにどれほど慰められたか解かりません。
(その時、その麓に移り住むことになるとは思いもよりませんでした。)
夕暮れ、畑や田んぼにいると大きな大きな空のキャンバスに
雄大な絵が描かれる事があります。時の経つのを忘れ、
暗くなって一番星が見えるまで見入っている事があります。
やはり、小さい頃にそらんじた今月の聖書の言葉が浮かびます。
この詩篇は雄大な天地を描きながら、
それを創られた主の定めがいかに人々に喜びを与え、
知恵を与え、魂を生き返らせ、目に光を与えるかと歌い上げ、
「あなたの僕を驕(おご)りから引き離し、支配されないようにしてください。」
と祈ります。森の風も同じ祈りを祈り続けていきます。