2019/12/15

ヨーロッパツアー道中記G 〜狂言ワークショップ〜  
今回のツアーでは、
特に善竹大二郎さんとアシスタントの野島信仁さんには
大変なご活躍を戴きました。

チューリッヒの日本人学校
オクスフォード大学オリエンタル研究所
ウィーンの日本人国際学校
ウィーン大学東アジア研究所

全部で4回の狂言ワークショップ、
二週間ほとんど休日なしで働いていただきました。

子ども対象の二か所、大人対象の二か所。

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します

どちらも、参加者の皆さんに大変評判良く楽しんでいただけたようです。
オクスフォードでは、私は少し休養が欲しくて、
失礼してしまったのですが、付き添いで同行した先々で
皆さんの様子と、分かりやすくて楽しい大二郎さんの導入や、
野島さんとの息の合った古典の紹介を一緒に体験させていただきました。

歴史紹介、狂言入門、解説つきの上演、体験・・・
面のこちら側から見える舞台や、上演して下さった作品の導入や
色々なアプローチから、狂言の面白さを上手に解説されていて
きっと子供も大人も歴史ある狂言を身近に感じていただけたのではないか、と思います。

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します

私に、とくに印象深かったのは
大二郎さんが、まず最初に子供たちに語った、
「狂言は、見えないものを見る、想像力を最大限に駆使して楽しむ舞台芸術です」ということ。

空間も時間も、情景も心情も、すべて演者の所作を通して、
演者と一緒にその指し示された向こうに、何を見るか、
ということにかかっている。
受け取り手の自由で豊かな想像力を要求される舞台芸術なのである、
ということでした。そして、子供たちの驚くべき感性。

難しい古い日本の言葉も彼らはなんとか捉えるし、
演者の指し示す向こう側に様々なイメージを受け取るし、
演者と一緒に同じ時空を遊ぶ、ということに本当に長けていました。

そして、言葉の壁があるヨーロッパの人々も同じように
想像力を駆使し、その遊びを一緒に楽しんでいました。

言葉の壁を超える、人間の愚かさを包む暖かくて品の良い笑い、
を狂言と音楽を通して共有できるだろう、というのが
私の、ヨーロッパにこのプロジェクトを持って行きたい、という
第一の理由だった気がしますが、

実際には、その笑いも中に含めて、人々の、子供たちの
想像力が豊かに刺激され共有される時間と空間、というのを
目の当たりにした気がしました。

私が、この《寿来爺》ヨーロッパ公演で、なにかを
証明したかったのだとすれば、まさにそのことだったのではないか、
と遅まきながら気が付いたことでした。

私たちは、色々な効能書きやら解説やらを必要とする今という時代であると
思い込んでいますが、実は人々が共鳴するのは
こういう、直截的な想像力への刺激、というようなことなのかもしれない、
と思ったのでした。

狂言、音楽、言葉・・・。
すべてが一つになる・・・。
想像力が羽ばたく・・。
笑い、涙、そして少しばかりのやるせなさ・・。

クリックすると元のサイズで表示します
そんなことを思いながら、すべての行程を終え、
みなさんの出発を見送って
ひとり、チューリッヒに帰ってきたのでした。

そうしたら、空港に思いがけなくも、
花束を持ってガビーが出迎えに来てくれていました。
彼女は今回のツアーの準備過程の最初から一緒に動いてくれていました。

花束で、誰かに空港に出迎えてもらうなんてこと、
これまでにありませんから本当に嬉しかった!

クリックすると元のサイズで表示します
1

トラックバックURL

トラックバック一覧とは、この記事にリンクしている関連ページの一覧です。あなたの記事をここに掲載したいときは、「記事を投稿してこのページにお知らせする」ボタンを押して記事を投稿するか(AutoPageを持っている方のみ)、記事の投稿のときに上のトラックバックURLを送信して投稿してください。
→トラックバックのより詳しい説明へ


teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ