「貨物天国四日市を歩く (4) DD51単機エチレン」
貨物列車 (四日市)
新年度に入り、近鉄海山道駅前へのエチレン輸送は無事終了したようですが (延長されたという話が特段入って来ているわけでもありませんので……^^;)、鉄道コンテナを使った化成品輸送の模範生のような存在であった (?) 鹿島〜四日市間の酸化エチレン輸送が、度重なる事故や地震に見舞われるという終わり方をしたことには……やはり複雑なものを感じます。バックに暗く厚い雪雲が垂れ込める中、手前のDD51+エチレンコキは文句のつけようもないほどのド順光となるという、最高にドラマチックなライティングに狂喜しながら激写した冬至間際のカットを今改めて眺め返すにつけ、この力強さと寂寥感がないまぜになった一瞬は果たして夢か幻か、それとも今般の結末を暗示するものだったのだろうか……と。
それにしても、午後2時半頃にスイッチャーが引き出して来たエチレンコキをDD51単機が塩浜駅まで連れて行く小運転 (確か塩浜駅構内入換扱い) は、ちょうど光線の位置がド順光であることに加え、近鉄の駅前という至便な場所でこれだけの絵をゲット出来てしまうという点で夢のような存在でした……。個人的には、海山道と塩浜のいずれで撮影しても、その直後にやって来る近鉄の普通電車に乗り、さらに白子にて特急に乗り換えると、出張先である京都での夕方からの会議にちょうど間に合うという点で最高に美味し過ぎ……(^^;)。快適この上ない近鉄特急の車内にて缶コーヒーを傾けながら、この小運転が魅せる夢のような光景に酔う……というのが四日市訪問の定番ですらあったのです。今後果たして、海山道のヤードと専用線はどうなってしまうのか知る由もありませんが、いずれ新たな輸送が始まって活況を取り戻す、というのは甘すぎる考えでしょうか?