2007/8/14

派遣業=合法的ピンハネ  ]U格差社会
 ◆ 格差社会 製造法
鎌田 慧(ルポライター)
 「労働ボス」排除が、戦後民主化の大きな柱だった。米映画の『波止場』をもちだすまでもなく、港湾労働者がギャングの餌食にされていた歴史は、山口組発祥の神戸港にも刻印されている。
 山谷、釜が崎などの「ドヤ街」の手配師も暴力団員の生業だが、日雇い労働者のピンハネで稼ぐ、「口入れ稼業」や「人夫出し」、穏当にいって「労働者供給業」などは、禁止されて当然だった。
 ところが、「供給」を「派遣」に替えただけの「労働者派遣法」が一九八五年に復活させられ、派遣先の規制をどんどん緩和させ、いまや労働者派遣産業の売上高は、十兆円ともいわれている。

 大手派遣業の「フルキャスト」が、厚生労働省から全事業所に一カ月、神戸の三支店にはニカ月間の業務停止命令を通告されたのは、禁じられていた港湾労働に派遣していたからだが、人間を右から左に動かしてサヤを稼ぐ会社を、政府がつくらせたのだから、飼い犬に手を噛まれたたぐいだ。
 フルキャストは、百七十四万人の派遣労働者を抱え、一日当たり一万二千人をも派遣している。
 かつて営業停止処分を受けた「コラボレート」は、「グッドウィル・グループ」傘下にはいり、同グループは、年商五千億円を誇っている。

 「労働者派遣法」は、失業者の生き血を吸う天下の悪法である


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