2009/4/26

2009年春の闘い(31、最終)  X日の丸・君が代関連ニュース
<転送歓迎>(重複ご容赦)・「都教委包囲首都圏ネットワーク」・「千葉高教組」・「新芽ML」。 の渡部です。

 本日(4月25日)、東京・九段会館で、『愛国心のおしつけ、「日の丸・君が代」強制、教育の格差、NO! 今こそ声をあげよう!教育を子どもたちのために4・25集会』が開かれ、1200人が参加しました。

 集会では、まず、<現場からの報告Part1>があり、「シングルマザーからの訴え」というのがありました。
 日本の母子家庭は120万世帯あります。
 平均年収は213万円です。
 就労率は84.5%(世界第3位、非正規が多い)
 平日育児時間は46分(二重就労も多い)
 貧困率は約60%です。(OECDの中でも高い)
 しかも、この間、<児童扶養手当の削減>、<生活保護の母子加算の廃止>などが行われています。
 そして、「差別」と「偏見」があり、時間がないにも関わらず、「平等」の名の下に、PTAの会議にも強制参加させられる。
 しかも、「公立(の義務教育)」だけでは、自立出来ない社会になっている。

他には、
 ・改悪教育基本法の具体化と「協力関係」の破壊
 ・新学習指導要領と教科書の問題点

などが報告。

次に、小森陽一(東大教授)さんがコーディネーターとなり、
  藤田英典(国際基督教大学教授)さん、
  本田由紀(東大大学院教授)さん、
  木附千晶(機関紙『子どもの権利モニター』編集長)さん、

による<パネルディスカッション>が行われました。


 それぞれの立場から、政府・文科省が推し進める教育を批判する内容でした。
 その中で藤田さんは、各国との比較調査の数値などを上げ、【学力テスト】や【習熟度別指導】は学力向上に役立っていないことを明らかにし、いずれも「すぐにやめるべきだ」と強調しました。

 次に、<現場からの報告Part2>があり、河原井さんをはじめ、現場教員4人が発言しました。そのなかで、都立高校の教員は次のように述べました。

 4月1日、新任教員が着任したが、そこで校長は入学式で起立・斉唱するようにという<職務命令>を渡している。
 また、来たばかりの校長が、新年度早々、数値目標の入った「経営方針」(「教育方針」ではない)を示し、教員はそれを達成するための「自己申告書」を強要されている。
 しかも「自己申告書」の項目の順序が、これまでは「学習」「生活」「進路」・・・となっていたが、今年度は「学校経営」がトップになっている。そして、「人事考課」が強化されている。
 教員は、生徒と向き合うのではなく、校長や数値目標と向き合うような体制になっている。

 また、別の都立高校の教員は次のように述べました。

 「10・23通達」以降最近では、卒業式で、「君が代」斉唱時、立たない生徒がいれば、立つよう強制し、立つまで式の進行を止めるというような体制も作られつつある。
 卒業式は生徒の卒業を祝うものではなく、生徒の心を傷つけるものになってしまった
 「どうでもいいや」と考える教員も出て来ている。
 夢も希望も持てない学校になっている。
 日々誇りを踏みにじられている。

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 この後、益川敏英さんの『教育と自由』と題する講演がありました。
 益川さんは、次のような話をしました。

 自分の言う「自由」とは、ヘーゲルが「自由とは必然性の洞察」と言った意味の自由だ。
 福沢諭吉の「自由とは言えど矩(のり)を越えず」という言葉は自分には居心地が悪かった。
 じゃ、誰がそれ(矩)を判断するのか?つまり、福沢は新しい改革をやっちゃいけないと言ったのだ。だから一万円札になっているんだ。(笑い)

 そして、科学を発展させることは人類により多くの自由を与えるものだ。しかしそこから先は人間の問題だ。
 科学はニュートラル(中立)で戦争にも平和にも使える。
 日本の企業で発明された電波を吸収する塗料がアメリカの戦闘機(ステルス)に使われた例がある。
 発明した本人は戦争のことなどを考えて作ったのではない。
 だからその先はその影響をよく知る一市民として行動しなければならない。
 つまり<どう生きるか>の問題だ。

 エジソンは晩年大失敗をした。
 それは電気の直流電流と交流電流のことで、彼は発明をよくしたが、しかし基本的な学習をあまりしていなかったからだ。
 フランスの昆虫学者ファーブルはカイコの伝染病を防ぐことができなかったが、パリからやっきた昆虫をよく知らないパスツールがそれをやった。
 それはパスツールが伝染病の原因に関する微生物を科学的に研究していたからだ。
 だからありとあらゆることを知っていることではなく、基本的なことをしっかり知っていることが大切だ。

 大学院の時、「真空管」の膨大なマニュアルを研究・指導している教員がいたが、5年後にはトランジスタに取って代わられた。
 学生が力を発揮するのは10年15年後だ。

 現代は科学が発達した結果、「科学疎外」が起きている。
 エセ科学が蔓延する。知識と現実が結びつかなくなる。
 科学を学んでいるものがユリゲラーのスプーン曲げを本当だと思ったりする。

 社会現象でも30年もたつとものすごいことが起きる。
 それを予測できるような教育をしなければならない。
 これから何が起こるのかを見通す力、それが科学であり、現代社会を生きる上では不可欠だ。

 教育は、法則の名前、発見者の名前を記憶させることではない。
 その背景にあることを教えなければならない。
 テストで( )にイ、ロなどと入れることではない。
 それは「科学疎外」をよりひどくする。
 試験は必要悪だと思うが、試験は目的ではない。
 試験制度を簡単にし、最小限に軽減しなければならない。
 どうして発見したか?などを知れば科学は面白い。
 <憧れ><ロマン>も生じる。
 それをそぎ落として結果だけを求める。
 これでは「教育疎外」が起きる。
 <憧れ><ロマン>が生じるような教育をしなければならない。

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「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
  http://kenken.cscblog.jp/
「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
 http://homepage3.nifty.com/hinokimi/


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