2013/8/31

教科書採択:大阪府教委は学校の選択を尊重  ]Vこども危機
 ◆ 大阪府教委:実教日本史に条件付き採択

 Tです
 大阪府教委は、実教出版「日本史」教科書を条件付きで採択しました。
 ここには、橋下知事時代からの、陰山委員長をはじめとする教育委員会と維新に会との確執、それでいながら政治的なある種の協力関係や、橋下と極めて懇意な(口元チェックの)中原教育長と他の教育委員との関係等、相互の立場・利害が働くなかでの政治的な判断と言えます。
 それでも、評価できる面もないわけではありません。条件付きにせよ実教日本史を採択させたこと。ここには、政治的圧力に屈するわけにはいかないと言う教育委員の自負もあったでしょうし、府教委事務局へ労組をはじめとする現場教員や市民団体の働きかけも、条件付きにせよ実教排斥を押し留めた一因としてあったと思われます。


 しかし、それ以上に気がかりな点は、今回の条件付き採択を契機として、教科書や教育内容への行政の介入、その背景に歴然として見える政治の介入がますます強まるおそれが十分すぎるぐらいあるということです。実教選定をあくまで保持した9校に対しては露骨なまでの教育内容に対する干渉が行われる可能性がありますし、教科書の採択権は教委にありとの声がますます大きくなっていくでしょう。

 さらには、今回の採択騒動が、安倍教育再生会議が目指す教育委員会制度や教科書制度の見直しにそのまま連動していく危惧もあります。実教日本史外しの問題から見えてくるものを多くの方々と共有していく必要がありそうです。

以下に、毎日・読売ウエブ版を掲載します。

 ◆ 毎日新聞
 大阪府教委:「実教」高校歴史教科書、条件付きで採択

毎日新聞 2013年08月30日 11時59分(最終更新 08月30日 12時23分)

http://mainichi.jp/select/news/m20130830k0000e040232000c.html
 君が代斉唱について東京都や大阪府を念頭に「公務員への強制の動きがある」と記した実教出版(東京)の高校歴史教科書を巡り、大阪府教委は30日、教育委員会議を開き、条件付きで採択することを決めた。使用する高校は府教委の指導を受けることを条件とする。
 採択されたのは、実教出版の「日本史A」「日本史B」。1999年、国旗・国歌法が成立したことを説明する本文に対する注釈で「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」と記述した。
 高校教科書は各校が毎年度選定し、都道府県教委が採択する。今年度は府立5校がこの教科書を使い、来年度は9校が使用を希望している。一方、府教委は7月、記述について「一面的だ」との見解を各校に通知。今月27日には大阪維新の会府議団が、陰山英男・府教育委員長に採択しないよう申し入れた。
 この日の会議では、陰山委員長が「学校の選択を尊重したい。(維新府議団からの)申し入れで判断を曲げた疑義が生じると教委の信頼性を損なう」と採択を主張。「一言一句を敏感に捉えると教科書が窮屈な内容になる」(木村知明委員)、「学校の自主責任権が大事だ」(中尾直史委員)などと、同調する意見が相次いだ。
 ただ、中原徹教育長が「記述に偏りや疑義があるなら修正して教えるべきだ」と提案し、条件を付けることにした。
 大阪府では2011年、維新府議団の議員提案で、君が代の起立斉唱を教職員に義務づける条例が成立。違反した場合は処分対象となる。【深尾昭寛、熊谷豪】

 ◆ 読売新聞
 大阪府教委、実教出版の教科書採択…条件付きで

http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20130830-OYO1T00791.htm?from=main1
 大阪府教委は30日、教育委員会議を開催し、国旗掲揚や国歌斉唱に関して「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」との記述がある実教出版(東京)の高校教科書「日本史A」「日本史B」を採択することを決めた。来年度、希望する府立高9校で使用される。
 同教科書を巡っては、東京都や神奈川県でも記述を巡って議論となっており、府内では、大阪維新の会府議団が「不適切」として採択の対象に加えないよう申し入れていた。府教委は先月、「記述が一面的」との見解を全府立校に示したが、9校から使用希望が寄せられていた。
 陰山英男・府教育委員長は会議の中で、「特定の会派の申し入れで(判断を)曲げたとか疑義が生じると、教委の信頼性がうせる。検定を合格しており、不採択に踏み込むのはハードルが高い。学校の考えを否定することにもなる」と発言。
 国歌起立斉唱の職務命令を合憲とした最高裁判決についての補助教材を加えるなど、府教委が各校に補足的な指導を行うことを条件に、採択を決めた。指導の方法は、各校が提出した教科書選定の理由書をもとに今後検討していく。
(2013年8月30日 読売新聞)

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