2013/12/31

高校無償制がわずか3年で廃止に!  ]Vこども危機
  《奨学金の会 News bV3(2013/12/6)》
 ● 「社会全体で子どもの学びを支える」はどこへいった!
   11月27日「高校無償化」廃止法案成立参院文教委はたった4時間の審議で強行採決


 ● 高校無償制がわずか3年で廃止に!
 2013年11月27日、「高校無償化(公立高校授業料不徴収、私立高校就学支援金)」に所得制限を導入する法案が参院本会議で自民・公明・維新・みんなの賛成多数(民主・共産・生活・社民は反対)で可決、成立しました。前日の委員会審議はわずか一日、4時間で強行採決しました。法案名は「一部改正」ですが、公立高校の授業料不徴収に関する条項が全て削除され、「原則無償」から「原則有償」に変更する「高校無償化廃止」です。
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 2010年に文科省が「社会全体であなたの学びを支えます」というパンフレットを全高校生に配布し、政府のパブコメでも95%の国民から賛成と歓迎された高校無償化政策が、わずか3年で大きく後退しました。


 ● 加算財源300億円の1/6は所得把握事業費に
 来年4月に入学する高校一年生の親の世帯収入が910万円超えると就学支援金はなく、全額授業料を支払います。
 910万円以下の世帯は所得証明を提出することにより、「授業料相当額の就学支援金」が支給されます。約8割の家庭から証明書を取る煩雑さも問題ですが、国会審議の中で深刻な問題が次々に明らかになりました。当初政府は授業料徴収による300億円の財源で低所得者加算を行うと説明しましたが、その内の40〜50億円は所得把握の事業費に当てる予定です。将来、所得把握の厳格化が求められ、事業費が膨らむごとに加算の支援は削られていくことが予想されます。

 ● 教育無償化の国際公約違反だ!

 ● 世帯収入910万円以下でも授業料徴収が!?
 11月26日の参院質疑で共産党田村智子議員が「就学支援金を上回る授業料を定める都道府県があった場合は、その差額が授業料として発生することになるのではないか」と質問すると、前川喜平初等中等教育局長は「差額は生徒から徴収されることになる」と認めました。高校無償化前の公立授業料は全国平均11万8,800円ですが、東京は12万2,400円で大阪は14万4,000円でした。都道府県が何らかの対策を取らない限り、そうした自治体ではほとんどの生徒が授業料の一部又は全部を払うことになります。

 ● 現役高校生に届出義務
 法案は高校生に保護者等の収入を届け出ることを義務付け、届出がなければ就学支援金の支給を差し止めるとしています。社会的に孤立した家庭や、複雑な事情や困難を抱える家庭ほどハードルが高くなり、課税証明書の提出ができないために就学支援金を受けられないという事態も危惧されます。
 逆に、株で大儲けしていてもキャピタルゲイン(売却益)課税は給与所得と別にされるので無償になるという矛盾も起きます。

 ● 無償⇒有償なのに大臣は「無償化に前進」?
 中等・高等教育無償化の国際公約について答弁を求められた下村博文文科大臣は「同規約の趣旨をさらに前進させるもの」と発言しました。どう言い換えても、すべての高校生の学ぶ権利として「無償化」した授業料を再び徴収することは人権としての無償化に「後退」する、条約違反です。
 私たちは引き続き所得制限導入に反対するとともに、教育予算の拡充で、高校無償化を復活し、さらに前進させるために奮闘していきます。

『国民のための奨学金制度の拡充をめざし、無償教育をすすめる会』
〒162-0845 東京都新宿区市谷本村町10-7 学支労気付TEL&FAX 03-3269-6096
HP;http://www1.ocn.ne.jp/~shogaku/ mail;shogakukin@spice.ocn.ne.jp

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