2019/6/15

「100年安心」それとも「100年不安」?年金の不安要素を“可視化”してくれた「金融庁の報告書」  ]U格差社会
 6月3日に公表された「人生100年時代を年金だけで乗り切るのは不可能、老後資金として2,000万円が必要」とする金融庁の報告書が大きな議論を呼んでいます。
 これまで政府が喧伝し続けてきた「年金は100年安心」という文言は偽りだったのでしょうか。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では元全国紙社会部記者の新 恭さんが、「安心なのは年金制度の維持であり国民の生活ではない」と看破するとともに、報告書の選挙への影響を恐れ慌てふためく政権の姿に苦言を呈しています。

 ◆ バレた年金「100年不安」。
   金融庁の報告書が白日の下に晒した真実
(まぐまぐ!ニュース!)
by 新恭(あらたきょう)『国家権力&メディア一刀両断』

 ◆ 「100年不安の年金」報告書に安倍自民は大混乱
 将来への不安がつきない日本社会。老後破産、長生き地獄、漂流老人…すべて他人事ではない。いまは豊かで幸せでも、時とともに人の運命などどう変わるかわからない。

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2019/6/5

2012年当時の生活水準に戻すには7%の賃上げが必要、実際の賃上げは2%  ]U格差社会
  =19春闘を振り返って(週刊新社会)=
 ◆ 生活改善に遠い回答
   ベアは大手のみ 困窮生活は続く!

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 19春闘回答は、3月13日の自動車・電機などJC大手主要労働組合からはじまった。
 安倍首相の茶番劇「経団連会長に賃金引き上げをお願いしたい」(12月26日)の一幕もあったが、政府と経営側が結託して「ベアよりも年収ベース」に追いやられた。
 トヨタは、定昇含む月例賃金表示で、2年連続でベア公開もしない。
 自動車の日産は3000円、ホンダが1400円。
 電機は、軒並み昨年を下回る1000円となった。
 トヨタ経営者は、春闘を前にコメントし、「トヨタを基準にすると他産業に迷惑をかける。トヨタの平均年収は770万円。ベア回答を公表すると水準も上がり混乱をきたす。トヨタの出番は控えさせていただく」と労使で確認した。

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2019/5/31

「日本すごい」はとっくに終わっているのに  ]U格差社会
  =週刊新社会連載「たんこぶ」第580回=
 ◆ 信じる者は救われない
辛淑玉(シン・スゴ)

 アベノミクスは成功だと言いながら景気が衰退方向に向かっているとし、選挙のために消費税を上げない選択をするとか言い出す安倍政権。勤労統計を偽装していた上、雇用統計のデータもないというから、もう国家の体をなしていない。
 で、中西経団連会長が、やっと「終身雇用なんてもう守れない」と言い出したが、今までは守ってきたかのような口ぶりに驚いた。
 これだけ含み資産を持ちながら、なお利潤を求め、低賃金の奴隷労働を継続するために正社員を切って派遣に切り替える選択をずっとしてきたではないか。

 私が起業した85年には半導体系の技術者は引っ張りだこだったが、いま当時の技術分野で会社に残れている人ば皆無だ。

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2019/5/29

ユネスコ世界記憶遺産になった炭鉱労働者を描いた作兵衛さんの絵  ]U格差社会

 ◆ 滅びたものの記憶 (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(かまたさとし・ルポライター)

 地球温暖化の張本人として、石炭はすっかり嫌われものになってしまった。かつては「産業のコメ」とされ、近代産業を牽(けん)引した動力源であり、縁の下の力持ちだった。が、いま日本にある炭鉱は北海道の釧路コールマイン一社だけ。社員は三百人ほど。かつてを知るものは感無量である。

 もう一つの世界ともいうべき、暗闇の坑底での労働の姿と働く人びとの生活を描いたのが、山本作兵衛である。一生に描いた絵は二千点とも言われている。
 真っ暗な坑底で働く人びとは、カンテラのかぼそい光を受けているだけなのだが、それでも豪華絢爛(ごうかけんらん)、まばゆい光を放っている。

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2019/5/27

ジェンダー平等の達成は国際的潮流である  ]U格差社会
 =メディアの今 見張り塔から(『東京新聞』【日々論々】)=
 ◆ ジェンダー平等の流れ
   問われるメディアの覚悟

ジャーナリスト・津田大介さん

 手前味噌(みそ)で恐縮だが、今月は自分の関わった取り組みについて紹介したい。今年八月一日から十月十四日までの七十五日間、愛知県名古屋市と豊田市で開催される国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の芸術監督を二年前から務めている。
 それに関連して、三月二十七日に記者会見で語った内容がさまざまなメディアで大きく取り上げられ、ネット上で大きな論争を巻き起こしている。「芸術祭に参加するアーティストの男女比を半々にする」と発表したからだ。

 女性活躍のために女性を優先的に登用することをアファーマティブ・アクション(積極的差別是正措置)と呼ぶ。今回の措置はその一種と思ってもらっていい。
 ではなぜ、参加作家の男女比を半々にする決断をしたのか。作家を選定する過程で、美術業界に非常に男性優位的な構造が残っていることに気づいたというのがその理由だ。

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2019/5/25

高プロは経済界の強い要請で実現したものの、労働者だけでなく企業にとってもデメリットの方が大きい  ]U格差社会
 ◆ 高プロ導入企業も「NO」 (東京新聞【ニュースの追跡】)

 高収入の一部の労働者を「1日8時間」の労働時間規制や残業代支払いの対象から外す「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」の適用を受けた労働者が、4月の制度開始から1カ月で全国で1人だったことが分かった。政府が昨年、「働き方改革」の目玉として、世論の批判を押し切って法改正を急いだのに、これはどうしたことか。(皆川剛)

 ◆ 4月制度開始適用1人のみ
 厚生労働省は二十日、四月末時点で、高プロの適用者が全国で一人だったと発表した。適用されたのは、ある企業の研究開発担当者とするのみで、詳細は不明だ。
 あれだけ話題になった制度なのに、適用されたのが一人という点について、同省監督課の石垣健彦課長は「コメントは差し控える」とした。

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2019/5/23

平成とは、貧困と格差が急速に拡大した時代  ]U格差社会
  《週刊金曜日 風速計》
 ◆ 現実に目を背ける「祝賀報道」の洪水
   宇都宮健児


 10連休の間、平成から令和への改元報道と前天皇退位・新天皇即位に関する報道の洪水が続いた。元号が令和と変わった5月1日午前0時には、テレビ各局が特別番組を組み、東京・渋谷のスクランブル交差点などと中継を結び、年末年始さながらの祝賀ムードを盛かあげた。

 5月1日には、第90回メーデーが行なわれたがメーデーに関する報道は少なく、5月3日の憲法記念日においても、国民主権の立場から天皇制のあり方を問い直す報道は少なかった。
 また、「平成の時代」を振り返り、自然災害は多かったが戦争のない平和な良い時代であったとする報道が多かった。ところで、「平成の時代」は、現在大きな社会問題となっている貧困と格差が急速に拡大した時代であったのであるが、この問題を真正面から取り上げた報道はほとんどなかった。

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2019/5/19

なぜ日本は死ぬまで働かなければいけないのか  ]U格差社会
  《『週刊新社会』本の紹介》
 ◆ 藤田孝典著『続・下流老人』(朝日新書760円+税)

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 私たちはこれから、今までに経験したことのない『超高齢化社会』を迎えようとしています。各年代において様々な生活への不安が今の日本社会に広がっているなかで、この書は”私たちのこれからを考える”一つの参考になるのではないでしょうか。
 この書は、2015年に出版された藤田孝典さんの『下流老人』の続編です。

 前著の『下流老人』では現状報告と問題点に重点が置かれていたのに対し、『続・下流老人』では、前著の発刊後に藤田さんが多くの人に尋ねられた疑問“どうすれば下流老人にならずにすむのか?”に答えながら、本書は進んでいきます。
 高齢期の労働と貧困をテーマとし、第一章では現在の貧困大国の日本の現状を表を交えての説明があり、次の章では下流老人に陥った人たちのリアルな事例を紹介します。
 ここからどんどん自分の身にも起こり得ると実感がわいてきます。

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2019/5/17

労働者の権利保障機能を担う労働行政が人手不足で脆弱化  ]U格差社会
  《『労働情報』VOICE》
 ◆ 「働き方改革」下で労働行政の定員は削減
鎌田一(全労働省労働組合中央執行委員長)

 労働行政では、今年4月以降に順次施行される「働き方改革」関連法への対応業務(周知・啓発・相談・監督指導など)が新たに付加されます。
 さらに、
   障害者雇用の促進、
   高齢者雇用対策、
   外国人労働者受入拡大への対応、
   ハラスメント防止対策
 など、政府が重要施策と位置づけている業務が目白押しです。

 しかし、その業務を担う労働局、労働基準監督署、公共職業安定所の定員は、四月に一二〇人削減され、ここ一〇年で一七五〇人も削減されています。
 その上今年は、前述の新規施策に加えて、毎月勤労統計問題が浮上したことから、二〇〇〇万人を超える雇用保険や労災保険等の受給者に二〇〇四年に遡って追加給付を行うことが新たに求められています。

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2019/5/13

業界団体と政権による組合潰しの最後の仕上げが関西生コン弾圧  ]U格差社会
  =たんこぷ第577回(週刊新社会)=
 ◆ 労働組合は社会の資源
辛 淑玉(シン・スゴ)

 労働者の代わりに首相が経済界に賃上げを求める日本は、どう考えてもおかしい。自民党政権が戦後一貫して労働組合を潰してきた結果が、この異常な姿だ。
 労働組合は社会の資源であり、企業の暴走を止める最後の砦だ。ここが崩れたら、間違いなく利潤を求めて企業は暴走し、マーケット拡大のために戦争や武力紛争を引き起こす。

 戦後最強を誇った国労は、中曽根のデマに踊らされた、現場を知らない世論に潰された。以来、自治労日教組を骨抜きにし、今や最後の仕上げというように、関西生コン港湾労働者のストに弾圧を繰り返している。
 極右の活動家を雇って嫌がらせをする業界団体の姿は、組合潰しのためなら手段を選ばないと宣言したようなもの。

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