今朝の仕事は暴風雨のなか。どうせ濡れるならとナイロンパンツに裸足にサンダルで楽天的に朝シャワーを浴びながら。(そう考えると嫌じゃなくなる)
一通り終えた途端にみるみる空が明るくなって、10分くらいで青空に・・・
全部着替えて気分も体もさっぱり
これからの季節、虫が出てきて馬によってはよろしくない時期に入ります。
うちに前いた重種系アパルーサーのナインは、うちに来た時にすでに尻尾の毛は全くありませんでした。体もいたるところに掻き毟った跡。以前いたところでは疥癬と言われたそうです。でもこういう症状の馬は結構よく見ます。フルーリーも日本に来て3年目からそうでした。本当の所は何なのでしょうね。
御殿場時代にも品種問わずいたし、よそでも見かけます。TOMOさんも装蹄先で見るという馬も全部含めて(みんな同じような症状)の私の思う個人的共通点は、冬には治まる(虫が関係か)標高の高い場所または林(スギ・ヒノキ等)がすぐ近くにある厩舎。というくらいでしょうか。毛色はさまざまですが、アパルーサ・パロミノあたりは比較的なりやすいです(色素の問題?皮膚が薄いとか?)と、まあこういう話を我が家ではよくしています。
掻き毟り毛のなくなった肌にはハエがたかりやすくまたそれを痒がって・・・悪循環です。ナインは特にひどくってしょっちゅう洗っていたのですが腹下がひどかった。獣医さんが以前診た馬で、この腹下に管理者が気付かなくって診察した時にはもうすでにハエが卵を産んでそれが羽化してウジが腹の皮膚を食い破ってしまっていて手の施しようがなかったと聞いたときには「たかがハエと言って甘く見ると馬の命も落とすのか!!」と驚愕したものです。
以前にも書きましたがフルーリーもある年、試合に連れて行った先でサシバエが異様に多くて、刺されたところが腫れ、翌朝は全身ブツブツ。思えばあの年の晩秋から始まってました。みるみるボロボロになっていき、獣医さんに相談しながら薬を飲ませたり、アメリカでよく聞くといわれる虫除け(フロントラインのようなもの)を垂らしたり本当にいろいろ試したけれど効果覿面!というのはなかったです。
2006年の春、TOMOさんが「馬房全部をネットで囲っちゃおう」なんて提案し、初めはそんなこと出来るかー!なんて言ってたんだけれど網戸用のネットをかじられないように独立馬房に張り巡らし、完全シャットアウト!とまではいかないもののだいぶ侵入は防げるように。気がついたときには馬房の中に殺虫剤をシュー。風があれば虫も付きにくいからと扇風機を回して、なるべく虫の多い時間帯は外に出さないようにして。
あとは他の馬たちと全く同じ管理です。これだけであの3シーズンの苦労は何だったの?というくらい治まりました。少しは掻いたりもしていたけれど毛がはげることはありません。そして今年も順調です。さびしくなった尻尾の毛量も増えてきて、タテガミもだいぶ伸びてきて、この発想のTOMOさんには脱帽でした。
ナインもきっとこれをやってあげれば良くなっただろう。気付かないまま退厩させてごめんよ。
どの馬にも効果があるとは思いません。みんな同じように見えても症状や原因はさまざまでしょうから。フルーリーももしかしたらネットは偶然なのかもしれません。でもこれって成功例のひとつとして頭の隅っこに置いておいたら役に立つかもしれませんよ。
ところでこういう症状って、海外では見たことありません。日本特有なのかな。

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