昨日は、突然ですがパディーフィールドに行ってました。
パディーさんで「ナチュラルホースマンシップ」持田さんの講習会をやっていたから。
パディーさんでやるとは全く知りませんでしたが、前日に声をかけていただいて率直に「観てみたい!」と思いました。
私もこの場で「ホースマンシップ(精神)」をしつこいくらいに謳ってるけど、実はほとんど独学(混合学というのかな)・・・グランドワークのエキスパートの考え方や取り組み方を知りたかった。
受講人数は十数名(平日なのに結構いるな)。
午前中は座学。
「ウマとヒトとの違いって何でしょう?」から始まった講義では
本能と思考。ウマ(狩られる立場)・ヒト(狩る立場)の本能と思考
ここではウマの性質・特性の話。
ウマは不快な所(事)から安全で快適な所に行こうとする(本能)
これを掴めば方向とスピードをコントロールできる。
ウマにとって楽なバランス。肉体的な快適と精神的な快適。
他力で動かされることと、理解して自ら動くことの違い(思考)
段階の指示(不快)。4つ、もしくは5つの強さの指示を使い分けて、最終的にはより小さい指示でコントロールできるようにウマに理解させる。
*実際にみんな、四つん這いになって馬にとって楽な姿勢やバランス、合図の強さを受けた感覚などを実体験。それと、1番強く押していたのは「このやろう!」という感情は入れないこと。ゲームのつもりで指示を出すが、ただ気持ちの「オン・オフ」をしっかり持つ事が大事。
ん〜、人の講義を受けるのは簡単だけど、実際これを記者のようにまとめるというのも難しければ、万が一自分が講師の立場になったら(それは絶対にないけど!)自分の中の伝えたいこと、趣旨を受講者側に伝えるというのは非常に難しいな〜。100%感覚主義の私にはできない仕事だ(汗)
午後は実技。
ウマにはより指示を伝え易いようにロープホルターが付けられる(平ナイロンの無口より細いロープで作った無口の方が面積が少ない分圧力の強弱がわかりやすい)
この無口と長めのリードロープ(曳き手)でウマをコントロール。
バック・首だけ曲げる(左右)前肢だけ動かす・後肢だけ動かすなどなど。曳き手やヒトの手で不快な場所を作り(押すや掴むなど刺激する)、快適な方(不快な所の反対側)へ導く。
これの重要ポイントは、正解の動作を重視するのではなく、ウマもヒトもこわばらず、緊張せず恐る恐るやるのではなくて普通に接して動きを求めること。
私もウマをお借りした。若いアパルーサのおりこうさんだった。1度、3くらいの指示を出すとすぐ理解して、次からは1くらいでこちらの求める動きをする。
それでもお決まりのようにお手本通りには行かないウマもいる。でも実はそういうウマを割り当てられた方が身に付いたりもするものだ。
今回の講習会は実質4時間弱のものでした。私は3時きっかりに家の作業が残っているのでやむなくパディーを後にした。でも、きっとこの実技の後が内容の濃い質疑応答になったのだろう。 私も加わって色んな方の疑問や持田氏のそれに答える内容も聞きたいところだった・・・・
私もこの場で「ホースマンシップ(精神)」をしつこいくらいに謳ってるけど、実はほとんど独学(混合学というのかな)
細かく言えば、色んなホースマンの馬との向き合い方を観たり聞いたり体験して、それらを自分の中でふるいにかけて自分の環境や性格に合った取り組み方を自分のスタイルとしてやっている。といった方が誤解がないか(笑)・・・でも、恐らくそれが正しい道なんだと思うけど。人の数だけ、馬の数だけやり方は違うと思う。でも精神は皆同じだ。
お昼休みにちょこっと話した時にも、持田さんはそうおっしゃっていた。
「これで出来たと思ってもいないし、受講者のモチベーションも維持していくのかは分からない。だけどウマとの向き合い方を見つめ直すいいきっかけになればいいし、また自分のやり方だけが正解だとも思わない」
私がそれに付け加えるなら、1番肝心なのはそのウマを毎日扱っているヒトが皆同じ精神で、統一していくこと。みんなバラバラ、または今はこのやり方。少ししたら今度はこのやり方。などとリーダー(ヒト)がフラフラするとウマも不安定になる。扱うヒトはきっちり精神を統一してから触ることが大事。
豊富な経験を持ち、しかし謙虚で紳士な彼はまさに「ホースマン」でした。
また受講者(ヒト)に対してもウマに対しても上から目線ではないところ、一緒に学ぼう。という気持ちが感じられる方でした。
ウマに関わるエキスパートは色んなタイプがあると思う。
競走馬も、競技会で常にトップを目指す選手も、外乗も観光も、生産牧場も。
彼のグランドワークはその根っこの部分だと思う。どの枝葉にも行き渡れる最初の部分。乗る以前のマナーの部分の伝道師だ。
最後にナチュラルホースマンシップの持田氏のサイト
http://www.h7.dion.ne.jp/~d-jranch/index.html
そしてうちから車で30分の乗馬クラブ、パディーフィールド
http://www.paddyfield.jp/
うわ〜、今日はめちゃくちゃ長い記事だ〜(笑)

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