日本では野生の肉食獣って少なくて、特に人間にも危険が及ぶような大きな捕食動物はほとんどいませんね。
北米にはピューマ・オオカミ・アメリカクロクマ、そしてグリズリーなどがいて、フロリダ周辺の池や用水路にアリゲーターがいて。日本じゃ考えられません。
でも昔からそういう野生動物と共存してきているから、野生動物に対する思いや認識も素晴らしいなと思います。
もうずいぶん前からスカパーのナショジオチャンネルで野生動物と住民の接触回避の番組をやっています。
アリゲーターが自宅のプールに住みついたり、ガラガラヘビがテラスの下で繁殖していたり、住宅街のゴミ箱をクロクマが漁っていたりと、日本じゃ考えられませんがその対応に感心します。
捕獲した動物のほとんどは森に返して、特にクマに対しては捕獲し鎮静させ個体のデータを記録し、耳に番号のタグをつけて翌日解放。
でもその解放が素晴らしくてクマに人間の住む場所は嫌な場所だと、インプリントするために逃げ出した瞬間に「ベアドッグ」(クマを追い立てる犬)2頭に追いかけさせて、いったん近くの木に登らせ(クマに木の上から自分に恐怖を与えているものを確認させ)そしたら1度犬を呼び戻して、木から降りたところをまた犬で追わせて、大きな発砲音のするゴム弾をクマに向けて撃つ。
そうやって学ばせる、言わば野生のクマの調教ですね。
人間の地域に来てもそのままにしていたり、はたまた処分では野生動物自体も学べません。生態系を崩さないためにもこういう野生動物に学ばせる試みもいいかもしれません。同時に人間の意識・認識も必要でしょうね。
・・・といっても日本の実際は、天敵の肉食獣がいないためシカやイノシシは年々増加。
「間引き」はやむを得ないでしょうね。増えすぎると結果的にその種自体の衰退に繋がりかねないし。
日本でも確か数年前から軽井沢でこのベアドッグを導入し、住民とクマの共生が行われていると聞いた事がありました。
手間はかかるでしょうが、こうやってお互いが近づきすぎない為の教育、過ちを犯したクマに学ぶチャンスを与えていって、成果が出たらさぞかし嬉しいものでしょうね。

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