先日富士山の落石で亡くなられた方がいましたね。
不運としか言いようがありません。
富士山って1年に何万人もの人が登っていて、山開きの最中、晴れた夜には下から登山道がはっきり分かるほどの行列(登山客の懐中電灯で)ができるほど、やっぱりみんな1度は登ってみたい山なんだと思います。
私も15年くらい前に山頂まで行きましたが、当時は気軽に出発していたけど登ってみてその厳しさを痛感したものでした。山頂に近づくほどに一歩が踏み出せなくなって頂上に着いたものの友達は軽い高山病でダウン。私はせっかくだからとひとりでお鉢めぐり(火口中心として頂上を1周)をしたけれど、せっかくの1番てっぺん(標高3776m)まで昇る気力がなくあえなく断念。とっても後悔です。
夕方まで馬の仕事して昼までに帰ろうという安易で無謀な計画のせいで、何と言っても下山が最悪でもうほとんど意識は飛んでましたね〜。かなり身体はこたえました。
でもあの頃からずっと富士山の麓で住んでいますが、知れば知るほど富士山は厳しい自然条件です。噴火口に落ちる人、冬山登山での遭難、今回の落石などで亡くなる人は絶えません。
それでも富士山は日本の象徴。一度は登るべき。登らなくても5合目まででもお勧めしたいです。
そんな富士山は、我が家から見るとちょうど真正面に大沢崩れがあります。
大沢崩れは富士山の頂上からサラサラの焼け砂と岩盤の層がず〜っと崩れ続けている1番大きな沢です。この沢の裾はうちから馬で10分弱の外乗コースの一角も通っています。
山の中腹あたり、この沢が1番狭く深くえぐれている場所には「大沢源頭部調査工事現場」があって、ここには単管パイプで足場が作ってあって事務所みたいな建物があってユンボもあって土石流や落石を監視するカメラがあったりダムがあったりします。うちからも望遠鏡で見ることが出来ます。ちなみにこのユンボは無人で遠隔操作で動かしています。
ここはすごい厳しい環境で、強風時にはうちからでも砂ぼこりが見えるくらい崩れているし、大雨の時には土石流が発生。前日と過ぎてからではうちからでも見える大岩が流れてたりするほどです(当然工事現場も破壊です)
ここからでも肉眼で確認できる岩ですから大型バス1台分とか家1軒分とかそのくらいの大きさです。
そして、数年前からその現場もコースに入っている「御中道(富士山の中腹を1周する道)」ツアーもあります。全長22kmで、年に一度の解禁日(秋)。参加者は全国から集まりますが人数は制限されていると思います。ツアーというとレジャー感覚ですが実際は厳しさを知ろう的な参加だと思います。もちろん大沢の源頭部の現場も通ります。
これですよ!こんな所でニコニコしてる場合じゃないです。とても穏やかではいられないような場所ですね。でも一度は私も行ってみたい!とも思う。
この大沢は、私たちがここに住み始めて2〜3年頃、11月に非常に大きな暴風雨があって、その前の日にたまたま外乗で大沢の裾に行ったのですがその数日後に行ったらまるで景色が変わっていました。土砂がたくさん流れてきていて今までの木が頭しかでていなかったくらい。
これがその当時の記事。ダンプカー7万台分の土石流が発生したんだそうです。右の写真は川幅100mくらいあって、うちの外乗コースだったのですが一晩にして土砂まみれ。車ほどの大石もそこらじゅうにありました。
富士山は見てるだけなら美しいけど近寄ると険しさが見えてきますよ〜。
ちなみに今日の富士山は、うちのほうからではまだまだ雪が残っていますが登山道には影響ないようで山頂まで行けるそうです。山頂はまだ早春くらいの気候でしょうか。ん〜涼しそう。

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