先日「馬医者修業日記」の記事を受けて馬の状態(体のコンディション)づくりについてちょっと書きます。
私はグレートデン(犬)の繁殖からお客さんの犬のドッグショーでのチャンピオンのサポートまでを(微力ながらですが)しています。
グレートデンはマスチフとそれに対照的なグレイハウンドなどの血が入っています。
理想のボディーはスタンダードブックによると
・力強さと優美さを備え、筋肉のよく発達した頑丈でスッキリした外貌。
マスチフのような重々しさもグレイハウンドのような軽快さもあってはならない。
ドッグショーではキャシャな犬は良い成績は出せません。なのでチャレンジするオーナーさんは太らせようとフードに肉を混ぜたり缶詰を与えたり日々努力しています。
が私は薦めません。
贅肉だけを増やすのと、良い筋肉を増やすのでは違うと思います。
触った感触も食事で幅を出した犬と運動で幅のある犬とでは全く違います。
我が家のデンの体作りは、基本はドライフードのみ。あとは水だけです。運動は主に自由運動で瞬発力を重視したボール投げや犬同士の追いかけっこ。ゆる〜い傾斜の牧草地で行います。15分くらいを1日に2〜3回。体の状態を見ながらフードの量を増やしたり質(栄養分)を替えていくだけです。
ソリッドなボディーは触ると硬く、皮膚のすぐ下は筋肉のように感じます。足腰も鍛えていますから歩様も力強く、ブレがありません。
***** 話は脱線してしまいました *****
馬も同じですよね。
アメリカのショーに出てくるクォーターたちは、幅があって見た目から迫力があるので同じ演技をしていても印象が良かったりします。
でもあれは運動量とそれに伴ったエサ(濃厚飼料はほとんどやっていないんじゃないかな)をバランスよくやっている成果なんだと思います。
レイニングに関して言えば運動によって作られた体は、艶のほかにハリがあって、歩様も力強く優雅。運動不足、栄養不足、または運動の入れ方の良くない馬は動きに滑らかさがないし、余裕さが見えませんね。(もちろんその他にも要因はあるのでしょうが)
Pard'sカタログから。
筋肉の付きやすいクォーターですが、用途・血統によっても付き方は違うようですね。
レイニングやカッティングなど素早い横の動きを求める馬には瞬発力に必要な筋肉はあっても、横の動きを妨げるほどの筋肉はあっては邪魔なだけです。
AQHAジャーナルから。
プレジャーホース(上段)はゆったりとして膝のアクションの少ない動きが求められるし、ジャンピングホース(下段)も必要以上の筋肉は飛ぶのに不利ですね。
AQHAジャーナルから。
これはホルターホース。成馬のスタリオンです。もうこのマッチョな姿には圧巻・・・というか馬には見えないというか・・・・。ちなみにホルターホースは乗用ではありません。(乗る事のない馬ですよ)
これら全部クォーターですが、ホルターホースは人間で言うなら間違いなくボディービルダーでしょう。
ジャンピングは陸上の高飛び幅跳び選手かな。
プレジャーはなんだろう・・・ちょっと違うけどヨガとか!?太極拳などと使う筋肉や動きは似ているかな?
カッティングやカウホースはサッカーかな?
レイニングは?その自主練!?(笑)
我が家の馬もぶよぶよにも貧相にもならないように、運動とエサのバランスをしっかりと保たないと!!

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