先週金曜日は、来年度から小学校に入る怜奈の合同健康診断でした。
子供たちが診断を受けている間、親たちは図書室で“親行インストラクター”(今は色んな肩書きがありますね)の尾駒さんという方による子育て講座を受講。
子供とのコミュニケーションのとり方、子供との信頼関係の築き方などを聞きましたが、馬の扱い方にもリンクしているな〜と、共感を得た話だったので、ちょっとここに書いておきます。
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彼女の勧める「親業訓練(Parent Effectiveness Training)」1962年にアメリカの臨床心理学者トマス・ゴードン博士によって始められたコミュニケーションを学ぶための体験学習プログラムなんだそうです。
元々は問題児の治療として使われていたのですが、問題になる前の芽を摘む効果があり一般にも使われていくようになったようです。
いただいた資料には具体的な訓練方法も書いてありましたが、適当に噛み砕きます。
まず第一に、「自分」を分析
@相手の行動や言動に対しての自分の感じ方を整理する
心地よい〜気分を害するまでの間には受容線(境界線)がある
@その同じことが「相手」にも存在することを知ること
@そしてその両者が組み合う場合には大きく3つのパターンがあることを知ること
・「自分」は心地よいが「相手」は気分を害している
・「自分」も「相手」も心地よい
・「自分」は気分を害しているが「相手」は心地よい
(両者とも気分を害していることもあると思いますが)
例えば同じ言葉の交わし合いによるコミュニケーションで、お互いが顔色を変えなかったとしても必ずしも相手も自分と同じ気持ちでいるとは限りません。実は相手には自分のまだ知らない問題を抱えていることもあるということ。
例えば「聞き方」
「相手」がSOSを出している時の聞き方での対応で、せっかく相手が打ち明けてSOSを発しているのにそれを真っ向から否定したり説教したり聞き流したりすると「相手」はそのうち打ち明けなくなる恐れがある。
効果的なのは聞く、あいづち、気持ちをくむ。できることなら解決策を一緒に探すなど。
次に「伝え方」
物事を相手に伝えるときも自分の都合、感情を前面に出していくと相手は反発するか気持ちを閉ざしてしまう恐れがある。また脅迫も「自分」の都合だけを押し出した態度。
ちょっと、具体例を書かないと分かりづらいかもしれないけれど、要は「自分目線」だけではよくないよということ。
「ママはあなたがそんなんじゃ近所で恥をかいちゃうんだから〜〜〜」なんていうのは子供の抱えている問題を聞かずに自分の都合だけで話を進めている例ですね。
これでもし子供が良くなったとしてもそれは表向きだけのことで、問題は抱えたままで、尚且つ親子の信頼関係も築けないでしょう。問題を聞いてやるだけでもしかするとよくなるかもしれないし、一緒に解決法を探すことで信頼も得ることが出来るはず。結果親の思う「良い結果」に繋がるかもしれないということ。
馬がスピンを嫌がる。いつものようにスムーズに回らない。思い切り拍車で蹴飛ばしたり鞭を入れれば回るかもしれない・・・でもそれはもしかしたらその場だけ良くなった気がするだけで、馬の抱える問題は解決できないまま信頼も失ってしまうかもしれない。だんだん心を閉ざしていって拒絶するようになって、今度はもっと回らなくなるかもしれない。
自分の都合で押し付けるのではなく、原因を知って解決する。時には無礼講でリフレッシュもいいでしょう。乗られること、人を背に乗せて走ることを心地よいと思わせられるようにしたいですね。もちろんこれは乗るだけじゃなくて接すること全て。引き馬でも手入れの際でも、「自分」の都合・感情で行動する前に「相手」の心情・問題にも気を配れるくらい物事を引いて見て行きたいですね。
なんか上手く表現できなかったけど・・・

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