前記事の流れになっちゃうけれど、私たちは「馬」をもっと知りたい!というのが初めで、ウエスタンのカウボーイスピリッツを尊敬し、理にかなった向き合い方に賛同し、レイニングはその表現手段であって、競技としてみていると言うよりもあくまでもその向き合い方が根底。
馬は自分の身を委ねるよき友であり仕事仲間で信頼できるパートナー。
「馬」を知るには知る材料として自分たちだけがいじくれる馬が必要で、装蹄先のジャンピングのクラブに眠っていた当時7歳のスクーターを買いました。
そのスクは蹄も肢もダメで、そのクラブでもお払い箱寸前で、でも手帖や血統書で列記としたアメリカのレイニングホースと知り、勉強材料に打ってつけで、最初の勉強テーマはスクのビッコを直すことでした。
1年近く入れっぱなしだったから、筋力はないし節々もこわばっていて、それを2人であーでもないこーでもないと勉強しました。クラブに預けていたけれど、私は毎日行って世話から全部しました。
良くなったり悪くなったりしたけれど毎日記録をつけて学んだことを活かして最終的には良くなってそのノウハウは自分の財産になりました。
2頭まではクラブで預けていたのですが、3頭目を買うときに自分たちの厩舎を構えました。
「馬」を知りたくてでも馬はみんなパターンが違うので、勉強のためにその後も馬を買ってはいじくって〜〜を繰り返し故障や癖馬とホースマンシップの精神で向き合い続けてきました。
あの頃は馬で儲けようとか商売しようとか、そんな考えは全くなくて、とにかく馬をもっと知りたい。という気持ちだけ。
気がついたら5〜6頭になっていて、知り合いやいろんな人が遊びに来て、なんとなく「乗馬クラブ」になっていました。
そして競技会にも参加して、今度は競技会の「上」を知りたくて(あの頃は海外の日本代表とかあったから)ふたりともめでたく選ばれて、TOMOさんはイタリアに、私はアメリカとFEIの世界大会の世界も経験することが出来ました。
世界を知ったとき、日本のウエスタンも他の国のように健全としたピラミッドが必要で、もっと底辺がしっかりしなきゃムリなんだと知りました。それと同時に今、自分の厩舎の自分たちの馬がレッスンに追われ、またその修復(調整)に追われ、摩擦が起きていることにも気づきました。
そこで厩舎を構えたときの初心を取り戻して、(このやり方じゃ本当のウエスタン乗馬の素晴らしさはお客さんは味わえない!)と思って自馬制に切り替えたのです。
そして競技成績だけが技術の成績じゃない。成績のために馬を消耗するのは自分たちのポリシーじゃない。良い馬は死ぬまで錆びさせない。
自分たちの売りは今までの勉強で培った「馬を知るためのノウハウ」で、その馬と向き合い、改善・維持することで、そこで勝負しよう!と。
なんとなく周りに流されて、馬が好きで始めた事なのに気がつくと馬をただの道具として消耗させて回してく〜〜正直私はあの頃流されかかっていましたが、TOMOさんはやりたいことで勝負して世間にジャッジしてもらって、やっていけないくらいなら自分たちの力不足、(商売は)辞めちゃえ!そうなったら他の仕事しながら趣味で馬を飼うんだ!くらいのつもりだと、あの頃(岐路に立ったとき)言ってました(カッコイイじゃぁあ〜りませんか!)だから我が家は「馬と心中」です(苦笑)
そんな話を書いちゃうのは野暮で、口では言わず行動でアピールがモットーのTOMOさんに叱られちゃうかもしれないけど、いつも心にはそれを抱いて、競技会に出るときもショーイングでは私はそれを表現してきたつもりです。
あの決断から8年。潰れそうで潰れないまま、どうにかまだ生かされております(御礼)
設備だけはかなり潰れかかって雨漏りしたり何かと馬たちにも贅沢な生活は提供できませんが、うちの馬たちはどの馬も活き活きしてると、私は自負しています!!(ここだけは自信あります!)そして預けてくれているオーナーさんたちにも感謝です!
今までも色んな難しい馬たちを扱って、毎回(無理だ!)と思ったけれど、過ぎてみればみんないい勉強。自分の財産になっています。
機会あって、今はこの財産を恐縮ながら講習する事も出てきました。(良い馬だけ乗っていたい!)とか思った事もあるけれど、そんな馬しか触らなかったら今の自分はいなかった。
そしてあの頃はレッスン馬は消耗しちゃうから〜〜と言う考えでしたが、それは今思うと自分が未熟なだけでした。
馬の選定と調教の方法、レッスンの方法を変えれば色んな人が乗ってもストレスにならない馬が作れることを知りました(まだ実践してないけど)
馬にも向き不向きがあることなんて当時も知ってたのに・・・あの頃はまだ世界が小さかったんだな(苦笑)
熱く語ってしまいました。最後まで読んでくれた人、ありがとう。
昨日はティカルの落鉄を打って腰が痛いです(放牧中跳ねてキレイに吹っ飛びました)あの馬、自分で肢上げをキープしてくれないから、重い重い(汗)釘4本でギブアップ。
今日は今から屋根修復してきます!

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