先日のAll Open Horse Showのジャッジ(Bonnie Jo Cloy氏)による勉強会。昨年に続き今回も時間が押して受講予定のティカルオーナーさん、その他にも翌日の仕事や学校に影響が出るとのことで欠席が数人ありました。そんな私も45分くらい遅刻であまり聞けなかったのですが、でも、様子からすると
まず、競技(レイニング)としての指摘
@マヌーバどおり動かすこと
@馬の動きを邪魔してる人が目立つこと
「マヌーバ通りというのは特にスピードに関して。ラージとスモールに変化がない」のはペナルティー。またンーヘジテイトなのに4つの肢が止まっていてもペナルティー(になってる人が多いはず)コースの上を走るだけではなくて動いてください。ということだった。
「馬の動きを邪魔してる」、というのは主に手のこと。手を使いすぎていて、頭を振ったり外方向いたり口を開けたり。「レイニングで求めていることは馬がいかに自然に、能動的に動いているか。」いくらスピードを上げても馬が不自然で不快そうに動いていたら意味がない。「手を使う前にもっと脚やボイスキュー(声の合図)で馬をコントロールしましょう。」とのこと。
ここら辺から普段のトレーニングに関して
…じゃあ、正確(自然)な動きとスピード、どっちを優先するの?
「それは当然正確に確実な動きをさせることが先。正確にできたらスピードを求める」
…かかっちゃう馬、テンパっちゃう馬を自然に見せるには?
「それはかかった時に、テンパった時に求めていた指示を中断しリラックスさせること。リラックスしたらまた再開し、それを何度も繰り返すこと。」
「注意してほしいのは、○○な馬だから、と、馬が問題行動に出る前に人が引っ張っちゃう、叱っちゃうこと。馬が問題を起こす前に人が問題を呼び起こしてしまうことで結果ケンカになるということがありがちです。馬は小さな子供と思ってください。問題を起こしたら叱っていいけど起こす前に叱らないでください。そして、どんなに叱ってもいいけど、その後には必ずフォローをしてやってください。」(これってルーズレインの基本のキですね。引っ張らないと止まらないからと、いつも引っ張って止めていたらいつまでたっても引っ張らないと止まらない馬です。止まらないのをわかっているけどあえて引かずに指示を出す。止まらなかったらすぐに注意することで馬自身に答えを探させる)
そして最後にこう結んだ
「馬をもっと信じてやってください。どうせできないとか、どうせこうなる、と、やる前から思わないでください。」
同じ女性からの言葉だからなのか、私にはすご〜く共感できた。
して欲しくないこと、こうなって欲しいこと。どちらを相手に伝える?
道路を走って渡ろうとする子供に
「走っちゃダメ!」と叱るのと、「ゆっくり歩こうね」と伝えるのと聞く相手にとったらどちらが抵抗なく受け入れられる?
テンパっちゃう(緊張しちゃう)馬に「こら!なに緊張してんだ!」てジャーク(ハミでガツンと叱る)のと、「ゆっくりでいいからいつも通りにやればいいんだよ」と落ち着かせるのと、どちらが有効かと同じじゃないかな。
Bonnie氏は、調教中ダメダメで終われない時の話を持ち出して
「そういう時は人の都合(ここまで出来ないとダメ)を分解して、分解したうちの一つ(たとえば手綱を引かなくても止まるとか)だけ指示だして、出来たら降りるという妥協も必要」
だと。その妥協は次につながるからだと思う。子供との向き合い方も馬との向き合い方もすごく似てる。親(人)の都合だけ重視してて相手の都合や正当な理由を(あるかどうか)聞いてやらないとそのうち相手は心を閉ざしてしまう。
そういうことを言っていたんじゃないかと自分なりには理解した。

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