最近はブライドルレスやビットレスといった、ハミを遣わないで馬に乗る動画などが多いですよね。
そんな私も、気に入った動画を見つけてはUPしたり、自ら率先してやっていたり・・・
(↑これは初めて人前で披露した時。2001年のフリースタイルレイニングでした)
(↑2001年の演技以降、ちょいちょいいろんなところで披露することが増えて、約8万人来場した馬事公苑のJRAホースショーでも披露することができました。3日間公演)
私が馬に乗ることで1番大切に思っていることは「ホースマンシップ」馬を敬うこと、人馬ともに尊重し合える関係を築くことです。
私は20年前も今も変わらずこの思いを念頭にもっているので、どこのシーンの活字を読んでもその思いはにじみ出ているのかなと思います。
でも、勘違いしちゃいけないことは「メルヘンチックなお話」ではないこと!
むか〜し私は諸先輩方から「メルヘン子ちゃん」なんて呼ばれていたけど(笑)おとぎ話でも幻想でもないってこと。現実です。
メルヘンに見えるような徹底した約束事を馬と交わしているだけで、この状況は永遠には続かない。馬って自然の一部で非情です。人間みたいなお情けはないものと思うべき。
事実、私も一時期勘違いしてこのまま野外に連れ出して駈歩してコントロール不能になった。とか、(うちの馬場は柵がないので)ほかの馬では厩舎まで帰られたり、ちょっとこの馬は不安要素があるけれど、でも信じてみよう!と乗ったら速攻で逃げられてはねられて落ちて肋骨折ったり。非情ですよ。何度も裏切られました(でもこちらは絶対に裏切らないしそのことに対して怒ることもありません絶対に)それって私の買いかぶり、メルヘンチックになってた結果なんです。
これはあくまでも私の経験だけの話だから他の方は別かもしれないけれど、ハミなしでやったこの演技も本番の直前も直後もきっちり、もちろんハミを着けて規律をもって約束事を教えます。
この馬、スクーターの場合は20〜30分は持ったかな。真面目なので。でも、だんだんその約束はダラダラしてきて効かなくなる。
例えていうなら初心者に乗せる前に下乗りすると多少乗り方や指示が悪くてもしばらくはきちんと動く。みたいなものでしょうか。
私のブログを見てくださって「ハミなしで乗るのが目標で理想です!」とおっしゃる方がいて、ホースマンシップの精神を気にかけてくれたんだと、うれしく思うのですがハミなしで乗ることはゴールじゃないと思います。
ハミなしで「ある程度」コントロールできるくらい意思疎通が取れるようになったら、ハミを入れるともっと的確な複雑な指示で動かせられる、一寸もズレないで馬を誘導できる。というところにもっていっていただきたいなと、思っています。
そして、信用したのに裏切られたからと言って、今までの馬との信頼関係を壊すような憎しみの感情を持つのはやめましょうね。「裏切られても裏切るな」です。偉そうなこと言ってもまだまだ私も修行の身!共に精進しましょう!

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