
おい!君ン宅は森の近くだったよなぁ〜、近くに七面鳥を飼ってたかい⁇等と突然の切り出し。
今では遠くに住む長年の友からの突然の声。直ぐに思い起こしてフム^_^〜居たよとオウム返し。
あのケタタマシイ異妖な鳴き声を発する怪鳥、熱帯ジャングルの雰囲気のするかの極彩色の羽を広げたら大きな姿態、普段はスレンダーでクロームカラーの図鑑くらいでしか見た事がなかった。ヤッパ突然に隣家の地主の敷地内で野放し様で飼われ始めた七面鳥なる生き物を思い描いた。中学生か高校生の時分だ。
所がどうも我が家のお隣のとは違うかも?〜アレは一番ヒトツガイだった様な、未だ子供の頃だったので近寄り難い面妖さに毎日を暫くは聴いてたが、いつの間にかその面妖な姿の七面鳥は居なくなった。
が彼の口から出たのは、沢山の飼育されてた話。ソレを知ったのが図書館で木や森の字の付いた本を探してたらば鹿児島の作家の書いた〜しかも郷里の鹿屋の出身の人となれば読まない手はないとばかりに手に取って読み、ついでに電話したのだと言う。
バイパスの橋の名前は何テ言うか?それ、鹿屋大橋だよ。肝付川キモツキガワ〜祓川ハライガワに架かる樋渡橋の直ぐ上流に直角に貫いた国道220号線。市内では唯一の片側二車線のバイパスと呼ばれる様になったのは、私らが大人になって田舎に居なくなってからの事、田中角栄首相の列島改造論はコンナ片田舎の社会経済までをも揺るがせたのだ。ロッキード疑惑で政界の現場から退いて不遇の最期を遂げた、豪快な、ある意味では華麗なる生涯の名物宰相だったかも知れん。それはさて置いて、そのバイパス工事にまつわる文字通り眼下の部落〜ムラの解体を描いた文学作品、ネットで芥川賞候補作でその『七面鳥の森』と言うノ検索したらば、漸く外容が知れた。益々興味が湧いて2~3日後に市の図書館で探して貰ったら、立派なハードカバーが見つかった。
▼〜河野多恵子 女64歳△リアリズムから少しだけキッカリ離陸させることを意識して書かれておれば、もっと成功していただろう
▼〜田久保英夫 男62歳■私はややとぼけた超現実的な雰囲気と、七面鳥の描写が面白かった。けれども、森で七面鳥を飼う男の「怨念」の説明や、それをうけとめる「ぼく」の反応に、かなりの無理を感じた
▼〜大庭みな子 女60歳○へんな気味悪さとおかしさのある作品で、それが企まれたものか、実際の経験に近いものから素朴に流れ出たものかよくわからない。それにしても魅力のある作品だと思ったが、受賞には及ばなかった。
▼〜 吉行淳之介 男66歳○私は○をつけたが、意外に票が集ってびっくりした。これが短篇というもので、五十枚で書けるものが二百枚になってしまった候補作に泣かされたことは何度もある
▼〜三浦哲郎 男59歳○異色作で、私には面白かった。無愛想といってもいいほどの地味な文章が、不如意な世の中を象徴しているようで、行間に作者の苦笑がにじんでいる
などとそれなりの大家の好評、取り敢えず我が郷里の芥川賞候補作家の誕生かと思われたが、福元直實と言う作家を先ずは調べてみようか。〜時間切れなので以下続き。

0