
私がイエスを聴くようになったもう一つの理由にはリック・ウェイクマンがソロで発表したアルバム「地底探検」と「アーサー王と円卓の騎士達」がなかなかいい感じだった、からなのです。
とくに「地底探検」(写真)は原作が私の好きなSFの名作ということもあり、オーケストラと共演したその壮大な音楽に魅了されてしまいました。
私はウェイクマンが脱退した頃、在籍時のアルバムを聴き始めたということになります。
そんな中で、やはり時代は第3、4期のイエスの音を、ウェイクマンの復帰を熱望していました。
そして、遂に(というか意外にあっさりと)ウェイクマンがイエスに復帰します。

77年発表のウェイクマンの復帰した「究極」(going for the one)(写真)は予想どおり(以上に?)メロディアスでポップでハードさも兼ね備えたロックアルバムで大ヒット。
しかし、昔のような幻想的で壮大な音楽を期待していた私にはちょっとポップ過ぎるように感じました。ジャケットも今までの幻想的なロジャー・ディーンからシュールな感じのヒプノシスに変わっていましたのである程度予想はしていましたが。。。
でも、それ以上にイエスにウェイクマンが復帰したことは嬉しかったし、やはりイエスにはウェイクマンの存在が不意可決だと誰もが認識した作品であったと思います。
その翌年にはよりコンパクトでポップなアルバム「トーマト」を発表。
しかし、それ以降またイエスは分裂し、しまいにはイエスの顔ボーカルのジョン・アンダーソンまでが脱退。それでもイエスにこだわるクリスとハウは当時「ラジオスターの悲劇」をヒットさせていたバグルスのトレバー・ホーンとジェフ・ダウンズを加入させイエスを継続。
アルバム「ドラマ(80年)」ではイエスとバグルスの合体と酷評されながらも、音楽的にはなかなかのものを残しますが、ジョン・アンダーソン脱退の波紋は大きく遂に解散。
その後、スティーヴ・ハウとジェフ・ダウンズはジョン・ウエットン(キング・クリムゾン、UK)、カール・パーマー(ELP)とエイジアを結成。
クリス・スクワイアーとアラン・ホワイトは南アフリカの売り出し中のマルチ天才ギタリスト、トレヴァー・ラビンを迎えシネマを結成。後の「ロンリー・ハート」の大ヒットの基礎がここで築かれるのです。

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