2年目のグリーの通常以外の大きなイベントとしては札幌と姉妹都市であるポートランドのユースフィルハーモニック演奏会に出演したことです。
オーケストラをバックに歌うのは初めてでしたのでなんか不思議な心地よさを感じました。
この演奏会はなんと札幌市民芸術祭賞を受賞!
あとは、向こうのステージマネージャーが知的な美人だったことぐらいしか覚えておりません。
定演は通常は札幌市民会館の大ホールでやるのですが、この年だけ道新ホールでした。
会場のせいだけではないとは思いますが、4年間では一番出来が良くなかったかも知れません。
選曲はシューマン、柳川、海の構図、アイヌのウポポと多田武彦の組曲「柳川」を除いて、難解で難しい曲が多かったせいなのかもしれません。
この年のO先生のステージは「海の構図」4年間で最も難しい曲だったような気がします。
ここで、O先生のボイストレーニングの様子を少しお話ししましょう。
私の印象としては非常にひとつの音を大切にするボイトレでした。
最初は発音しにくい「う」とか「い」でひとつの音が合唱の発声になるまでやります。
時々、誰かを指名して一人で声を出させるのですが、それがドキドキもので。。。
ある時などは指名されたやつがなかなかいい発声にならない。
先生は急遽、「自分の名前をこの音で言ってごらん」
みんな「え!?」
H君「○○○×××〜」
みんな爆笑!
先生「ほら、いい響きになったじゃない!」
その後H君は度々その真似をされからかわれることになりましたが・・・
あとはとにかく深い発声・発音を心がけるということで、イメージとしてはおでこの上の方から声を出す感じ。。。
さらに教室の机の天板を持ち上げながら、(支えを作るのです)「ざ〜」などの言葉で深い発声ができるようにするというようなことを何回もやりました。
これはデックングと呼ばれる発声法で上からかぶせるような歌い方をするためです。要するに高い音域に行ってもあごが上がらないように。
ある程度パートで音がまとまってきたら、最後はそれぞれの音を合わせると・・・
先生の曲の最初の音階に・・・
じゃ、やってみようか。
と、曲の練習が始まる。。。
すべてが計算されていたのだということがここでわかり、目から鱗でした。
この2年目という年は私は一番伸び悩んでいた年だと思いますが、この地道なボイトレの積み重ねは3年目以降大きく役立っていくのです。
もちろんグリークラブ全体としても。

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