ジョー・サンプルにも試行錯誤の時代がやってきます。
前3作で少しワンパターン的なフレーズも感じてきたところでしたが、ソロ第4作「ザ・ハンター」は今までとはちょっと違う感じで、それなりに良いのですが私的には「虹の楽園」を越えるところまで行きませんでした。
その後も「オアシス」「スペルバウンド」「アッシェズ・トゥ・アッシェズ」と聴きはしますが私自身の生活の変化などもあり最初の頃のようなビビットくるものがなく80年代後半からは、すっかり一段落してしまいました。
そんな感じでジョー・サンプルからしばらく遠ざかっていたのですが・・・
今年、ランディ・クロフォードとの新譜が出るのを知り、それをきっかけにまた私の中のジョーへの情熱が復活しました。クルセイダースファンなら、この二人の名前を聞いて「ストリート・ライフ」を思い出すのにそれほど時間はかからないでしょう。
という私も久しぶりにジョー・サンプルを聴きました。(苦笑)

内容はJAZZのカバー集が中心で、かなりJAZZ色が強いですが、良質のジャズポップス、ランディのアルバムをジョーが全面バックアップという感じでジョー・サンプルを期待しているとちょっとがっかりするかもしれません。
しかし、聴けば聴くほど味がでる、これはやはり極上の音楽です!
レイラ・ハザウェイとのデュオ・アルバムの解説によると、1994年にジョーは日本公演の最中に大阪で心臓発作で倒れ、生死をさまよった後奇跡的に命を取り留めたそうです。
その1年半後第一線に復帰。当時の私はそんなことを私は知る由もなく、ファンとして少し恥ずかしい思いをしました。
命に限りがあることを知ったジョーはメジャーレーベルから離れ、本当に自分のやりたいことをやりたいと思うようになり、その第二の人生の第一歩がレイラ・ハザウェイを起用した日本公演でありデュオ・アルバムでありました。そして、さらに今年の新譜へと繋がって行ったのです。
ジョー・サンプルは私にとって永遠のRAINBOW SEEKERなのです。
彼の音楽は、これからの私の生活にまた潤いを与えてくれることでしょう。

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