8月25日(金)
朝、何時か忘れたが起床。喫茶店でお茶しながら新聞を読んだ後、走る。台風一過の緑道は気持ちがいい。
10年前にフリーライターになって以来、ほぼ毎朝、この道をジョギングするのが私の日課。前の晩が遅かったり、天気が悪かったりする日はさすがにやめるけど、数日走らない日が続くと身体の中にどよーんとしたものが溜まっていくような感じがして気分が悪いのだ。
昼過ぎ、四谷三丁目のメディア総研へ。『放送レポート』編集長の岩崎貞明さん、ジャーナリストの小田桐誠さん、メディア・プロデューサーの松本恭幸さん、そして立命館大学教授の津田正夫さんと打ち合わせ。テーマは来月9〜11日に熊本県山江村で行われる「第3回全国市民メディア交流集会」(
http://www.ystv.jp/files/shimin.pdf)について。
来月行われる、とはいっても実は現段階でもこの集会、細かい段取りその他がまだほとんど未定のままだ。集まった5人で笑いながら頭を抱える。ただまあ、いざその日になれば何とかなるとは思うけどね。よくも悪くも「市民メディア」というのか、「何故あらかじめ段取りなんてのをきっちりやる必要があるのか」みたいなところがあるのだ。確かに去年の秋に米子でやった第2回目は主催者と自治体が勝手に組んだ段取りが参加者からの大ヒンシュクを買っていたからな。
夕方、渋谷区内のある出版社で編集者のTさんに会う。
久々にお会いする人だが、『「視聴率男」の発想術』に私の名前があるのを見て、連絡をとったのだという。してみるとあの本、売れ行きのほうは定かでないものの、今んとこ結構ツボは突いているのかな。もっとも、久々にお会いしたTさんの第一声は「はっしーさんって元気ですねえ!」。30分ほど新たな本の企画について雑談。
夜、「朝まで生テレビ」を見る。基本的にこの番組についてはエンタテインメントの番組だと割り切りながら楽しんでいるので、今回もビールを飲みながらわははははと笑いながら見るうち、やっぱり4時前に眠くなって就寝。
8月26日(土)
10時すぎに起床。喫茶店でお茶しながら新聞を読んだ後、走る。やたら暑いけど、それでも走る。走るの大好き。
午後、新橋のビクタービルの地下室へ。「東京ビデオフェスティバル」(
http://www.victor.co.jp/tvf/)のセミナーが開かれ、しかもそこで「東京視点セレクション」が特別招待作品として上映されるというのでは見逃すわけにはいかない。少し遅れて「東京視点」(
http://www.people.ne.jp/video/)代表の可越さんが、かなり遅れて(「道に迷った」とか)同看板娘(?)の久米亜里砂さんも到着。この若い2人の女性がひときわ目立ってしまうほど、なんでかセミナー参加者はオジサンばっか(苦笑)。
しかし「東京ビデオフェスティバル(TVF)」、以前から関心は持っていたのだが、今回こうして初めて応募作の中から選ばれた優秀作を見てみるに、めちゃくちゃ楽しめてしまった。この日に上映されたのは可越さんの「私の日本人おばあちゃん」のほか、当日も会場にいらしていた佐藤均さんの「我が北越雪譜」、長坂尚登さんの「バンカラ〜伝統の炎をつなげ〜」、萩原義正さんの「生命の神秘(アゲハチョウ)」、そしてビデオ大賞を受賞した大木千恵子さんの「つぶつぶのひび」。
それぞれの作品について論評していたら(したいけど)キリがなくなりそうなので止めるけど、見ながら思ったのは、もういい加減「これを作ったのはプロかアマか」といったつまらない区分けで映像を評価したり別立てで論じたりするのはやめたほうがいいということだった。そんな下らないボーダーがあることによって、どれほどの素敵な作品が衆目に触れることもなく消え去ってしまっていることか。無能なプロが跋扈することで優秀なアマチュアの映像が駆逐されるんだとしたら、無能なプロどもはさっさと死ね(とまで言わないが、せいぜい自分でお好みのマニアックな映像でも撮って仲間内で悦に浸ってなさい)。
セミナー終了後は、そのまま会場で「東京視点」の会議。先日このブログでも紹介した中国人留学生・林さんの作品についての討議(これもやたら面白かったんだけど省略)のほか、10月1日の「四周年記念イベント」についての検討など。可越さんや久米さんといった、元気どころの女性たちのペースでどんどん物事が動いていくのは「OurPlanet-TV」にも通じるものがあって良いな、と思う。いや、怨念オヤジどもの油きった情念を潤滑油代わりに動いていたマスコミ界を業界誌記者として取材してきた岩本にとっては、こうした動きが堂々と出てきたことに何だか凄く幸せな気分を覚えてしまうのですよ。
会議終了後はみんなで新橋の飲み屋に繰り出したようだけど、仕事が気になる私はその段階で退散。
8月27日(日)
9時起床。喫茶店でお茶しながら新聞を読んだ後、走る。中野のこのあたりは土日平日の違いもなく、特に風景も変化はない。昼食、仕事。TVFでは今日アワプラの特集上映があったようだけど、結局パス。ごめんなさいね。ひたすら仕事。
かわりにというか夕刻、板橋の農宗&粟村さんちで土日の2日間かけて開催された「東京大仏TV」(
http://www.cripep.com/tdtv/)の恒例「24時間TV」を見に行く。見に行くというか、ここに足を運ぶということは自動的に自分も出演するということになってしまうのだった。私がやってきた時点では、最近ガレバンで自作のCDを出したという女性アーティストのjunさん(といっても音楽音痴の私は話題に満足にお付き合いもできず本当に申し訳なかったです)がゲスト出演中で、私もそこに強引に乗り込んでしまう格好に。話の腰を折ってしまったかも知れず、気に病んでいる次第。ただ、この日はいつもの通常放送よりも大勢の視聴者がいたらしく、junさんが自らCD-Rに焼いたというコピーはこの日、ネットので客注でもってすっかりはけてしまいました。すげー!
農宗さんが「ipodセッションをやりませんか」と言い出す。iPodにあらかじめ仕込んでおいた効果音や環境音の音源をシャッフルで流しながら、そこらへんにある楽器でもってノリで合わせてみようという試みなのだが、にしてもその楽器って(笑)。junさんがキーボードを弾ける以外、このメンバー中にまともに楽器を演奏は誰もいないらしいということで、鳥笛(御徒町で何年か前に購入したものだとか)を半ばやけくそで吹きまくる。ぴよぴよ。ぴよぴよぴよ。ぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよ。もっとも、この即興演奏はそれなりに視聴者からは受けたようで、私としてもせっかく吹かせていただいた鳥笛を半ば強奪のうえ自宅に持ち帰り、これを書いている今も、気晴しに吹きながらこれを書いている。ぴよぴよ。ぴよぴよぴよ。ぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよ。
(「岩本太郎のメディアの夢の島」
http://blog.livedoor.jp/ourplanet_iwamoto/とほぼ同時掲載)

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