あづい(汗)。いや、夏らしい天気で大いに結構なんですけど、ここ数日みたいにもっぱら自宅で原稿仕事という日のほうが、むしろ暑さが堪えるのな/(- -;;。
というのも、老朽アパートの2階にある私の部屋は換気は悪くないものの熱気がこもりがちで、昼間にほんのちょっと外出するために窓を閉めきっただけでもたちまち灼熱地獄と化してしまうのだ。無論、いくら貧乏所帯とはいっても今時クーラーぐらいはついているし、まるで凌げないというわけでもないのだけど、天井あたりに滞留した熱気がなかなか抜けてくれないため、席を離れて立ち上がるたびに、首周りへ纏わりついてくる熱気に「う」と気おされたりするのだ。
実際、柱の上のほうに取り付けた室温計は、今日の昼間にはなんと「40℃」を指していた。こうなると、ほんの一瞬トイレなどで屋内を歩くだけでもたちまち頭がぼーっとしてくる始末で、原稿仕事にも差し支えることこの上ないのであった。まあ、せいぜいあと1ヶ月ちょっとの辛抱だろうけど、それにしても来年の今頃までには、もう少しマシな居住環境を確保できるぐらいに身辺を持っていければと思うところだ。って、そんなことを「夏が来れば思い出す」パターンをいったい何年続けてきたのかというところなのだが、現実は依然として「はるかな尾瀬、遠い空♪」状態であったりする(泣)。
ともあれ相変らず更新が滞りがちですみません。ネタ不足どころか、何だかもう入れ替わり立ち変わりでいろんな用件が押し寄せてきているため頭がオーバーフロー状態というのが正直なところで、たまに手隙になった折にも「いったい何から報告したらええんじゃ?」と脳味噌がフリーズ状態になる始末。が、そうした中でもやっぱり真っ先にお伝えしておかなきゃならないのは、例の死にかけた(?)晋三もとい心臓の件だろう。
6月28日の朝、都内・新宿区河田町にある東京女子医大病院まで検査を受けに行ってきた。前に
ここでも紹介した「心臓核医学検査(負荷心筋シンチグラフィ)」というヤツだ。
この東京女子医大病院は心臓手術では日本一とうたわれてきた病院なんだそうだが、一方で数年前には12歳の女の子が手術中のミスで死亡する事故が発生。ちなみに、その顛末と背景について読売新聞記者の鈴木敦秋さんが追った作品『
明香ちゃんの心臓―〈検証〉東京女子医大病院事件』が、このほど講談社ノンフィクション賞を受賞している。こうした医療問題に関するノンフィクションは豊富な専門知識や粘り強い取材、さらには書き手のバランス感覚や構成力が求められるだけに、果敢に挑んだ著者に対しては一応物書きの端くれとして率直に敬意を表するものだが、そういう場所へと私自身は取材でなしに、よりによって「検査」しかも「被曝」されに来てしまったのだった(苦笑)。
ただ、病院側も事件を受けていろいろと改革に乗り出しつつあるという話は上記の書中にも書かれてあった。今回私が訪ねた総合外来センターは事件後の改革運動も踏まえつつ作られたという新しい病棟なんだとか。具体的にどこへどういう新機軸が盛り込まれたのかは素人ゆえわからなかったが、確かに初めて訪ねてみるや「ここってほんとに病院?」と思わせる雰囲気はあった。高い吹き抜けの天井や広々としたカウンターなど、間違って羽田空港にでもやってきたかと思わせるような空間だった。
んで、昼前に私が出頭したのが地下1階にある下記の場所だったんですが、さりげなく片隅に貼られた黄地に赤いマークや「Nuclear Medicine」の表記を見た時には「うーむ」と身の固くなるものを覚えましたですよ。
しかも土足厳禁の検査室に入る際、下駄箱を見たら例のマークがこんなにいっぱい。うわ〜(ピンぼけでごめんなさい)。
まずは検査担当の医師から簡単な説明を受けた後に、検査用の衣服に着替え、エルゴメータ(自転車のペダルのような機械)に上に座らされる。再びなんやかんやと説明を受ける間に、私の右腕、それも手首から5pぐらいの部分に下記のような注射針とチューブがブッ刺され、無色透明な薬剤が注入される。そのうえで10分ほどエルゴメータをふうふう言いながら漕ぎ、ついでMRIのようにベッド上で20分ほど寝っ転がった格好による検査。
ここまでが午前の部。終了後、担当の医師さんから「お昼は普通に食べていただいても結構ですよ。外出も近辺なら全然OK」と言われる。ありがたい。検査前は朝方通院してくるまで何も食えなかったからなあ。とはいえ、上の写真のような注射針が右腕にぶっ刺さったまんまの状態でシャバをぶらつこうという気にもなれず、大人しく病院内の食堂で昼食。
午後はもう一度、前記のMRIのような検査。まずは注射済みのソケットから、透明な液体がチューブを通じて再び私の身体の中へと注入された。
「これがアイソトープ(放射性同位元素)?」と担当の女医さんに念のため聞くと「はい」と屈託のない笑顔で答えてくれた。しばらくはぼーっとその様子を眺めていたが、不意に喉の奥のほうで妙に苦みばしったものがこみあげてきた。
これが被曝か。別に吐き気とは違うのだが、やはりあんまり気持ちのいいものではない。
が、真に堪えたのは丸半日近くに及んだ検査を終え、会計に臨んだ自動支払機の画面に提示された、約26000円という金額を見た時のほうだった(泣)。やっぱあれだけの機材に加えて放射性同位元素なんてやつまで使う検査になると、保険を適用してもこんなにかかっちゃうのか。貧乏ライターにはどえらい負担で、まったく被曝どころじゃないよ(`へ′)
ともあれ、そんな「核の平和利用」(?)まで踏み込む形で体験した今回の心臓検査の結果だが、後日改めて外苑前のK先生のところまで結果を聞きにいったところ、
「まあ大丈夫でしょう」
とのお返事をいただき、なんとか一安心した次第だ。運動した際に心電図に表れる「狭心症の発作時に似た波形」は相変らず出るが、これは「WPW症候群」といって、特に心臓に異常が無くてもこういう波形が出る人は往々にしているのだそうだ。とりあえず心臓の血管内部をスキャニングしてみた限り、今回は特段の異常は見られなかったとのこと。
とはいえ、たぶん今後も心電図検査をするたびにこの波形が引っかかるだろうし、あるいは心臓肥大などの初期の兆候ではないとも言い切れないので、血圧が高くなってきた場合などには気をつけるように――とも言われた。まあ、ようするに「酒はほどほどにして、食生活にも気をつけるように。ストレスを溜めるようなこともなるべく控えましょうね」という、前から何度も言われていたことが結論らしい。
そんなわけで心臓の件、どうにか「無罪放免」(ただし素行については矯正の必要あり?)となりましたので、以上ご報告申し上げます。いろいろとお気遣いをいただいたみなさまには本当に御心配をおかけしました。
それにしても、桜が見頃の頃に始まったこの件での病院通いも、結局蝉が鳴く時期までかかったわけで、なんだかこれで「一学期」が終わっちゃったって感じだなあ……。
ていうか、巷じゃ「原爆の日」だ閣僚の「原爆発言」だ「原発被災」だって騒いでる御時世にあって、私はいったい何を呑気なことを書いているのでしょう。タイトルにひかれて読んで損したという向きには誠に申し訳ない m(_ _)m

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