『
GALAC』次号の巻頭インタビューで
平野悠さんに御登場いただくことになり、昨日は夕刻から事務局の久野さんやカメラマンの赤司さんと共に阿佐ヶ谷の「
ロフトA」へ。
「今日は赤木智弘と外山恒一が出るんだよー! すごいよ!? 一緒に取材したら面白いよ!!」と平野さんから逆提案を受けたが、あいにく後の仕事のこともあって、夜からのトークライブには参加できず(すみません - -;;)。ともあれ盛況なのは何よりだ。
去年開店したばかりの阿佐ヶ谷ロフトAに、実は私はまだほとんど客として行けていない。今年の初めだったか、たまたま用事があって夕方に訪ねていったら、なぜか店の前をふらふら歩いていた平野さんに捕まり「おー客が全然いねーんだよー! どうなっちゃうんだこの店。がははははははははは!!」と言われたことから店内を覗いて見たら客が3〜4人しかいなかった(汗)。
もっとも、その前日には立ち見が出るほどの超満員だったというし、今日のイベントも事前予約の電話が結構掛かってきて満員は必至とのこと(実際にインタビュー中も、開演までまだ時間があったのに何人かお客さんが来ていた)。このように日によってかなり集客にバラツキはあるものの、トータルでならせば「ロフトA」はなかなか活況を呈してはいるようだ。このあたりは確かに十数年前、私が初めて出入りするようになった頃の新宿「
ロフトプラスワン」が持っていた荒削りなイメージを彷彿とさせなくもない。私も10人ぐらいしかいない観客の前で壇上から喋ったことがあるし(苦笑)。
ともあれ、平野さんにはその「ロフトプラスワン」が先日久々に本領を発揮した感もある
『靖国 YASUKUNI』右翼向け試写会の件(←御本人が詳しく書いてます)についての話を皮切りに、阿佐ヶ谷ロフトA開店に至る経緯や、再来月から参加するという「ピースボート」での世界一周旅行についての話(「いやー、今度
ピンクボートに乗ってくるんだよー! がははははははははは!!」)などなど、いろいろ伺ったので、これを御覧の方は是非とも来月7日発売予定の『GALAC』を
ここなどを通じて購読いただければと存じます m(_ _)m
ちなみに一点だけ「予告篇」がてら披露しておくと、「なぜ阿佐ヶ谷? 『中央線文化』が土台にあるのはわかるにしても、マーケット(経済面でも言論面での影響力にしても)的には自ずと限定されるでしょう?」との私の質問に対し、平野さんが「大状況に対しての影響力がどうこうではないんだ」と前置きしながら、
「
今は昔のような『中央線沿線』だとか『小田急線沿線』みたいな『沿線文化』じゃなくて、ほとんど新宿や渋谷とかの『ターミナル文化』になっちゃってるんだ」
と言っていたのには個人的に合点するものがあった。なるほど、その意味で「プラスワン」は確かに巨大ターミナルである新宿のターミナル文化の中の存在だったし、そこから敢えて阿佐ヶ谷という街に繰り出した意義についても、そうした文脈から捉えれば腑に落ちるものがある。
ちなみにインタビューの終わり頃、「同じ中央線の沿線だったら阿佐ヶ谷じゃなくて中野という選択肢はなかったんですか?」と訊いたら「
おー、そういえば中野の『まんだらけ』って閉店しちゃったんだってなあ!?」との返事が。
嘘でしょう? だって俺も2〜3日前に中野ブロードウェーに行きましたよと答えたものの、「ロフトA」店長のテツオさんに確認したところ「まだ撤退はしていませんが、渋谷に作った大きな店のほうに集約する方向みたいです」とのこと。
ただでさえ去年「丸井」の南口本店がなくなるなど地盤沈下が激しい中野なのに、このうえ「まんだらけ」が消えたらどうなるのだ!! うーむ、確かにそういう具合に、新宿という巨大ターミナルまで快速で一駅・5分でいける中野において、そうした地方都市の商店街にも似た空洞化現象が起こりつつあるわけで(実際、青梅街道沿いにある古くからの中心街である鍋横商店街の衰退ぶりは目を覆うばかりだ)、平野さんのいうように昔ながらの「中央線文化」は今や新宿「ターミナル文化」の重力によってだんだん毒気を抜かれつつあるのかもしれない。だとすれば、かくなるうえは「まんだらけの空き店舗に『中野ロフト』開店をぜひともお願いしますよ〜」と泣きつきつつ、夜からのライブに後ろ髪を引かれる思いで阿佐ヶ谷を後にした次第でした。ではでは♪

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