久々に山に入るKURAさんのトレーニング兼ねて、日帰りでG&KURA。
本当はしもさん行く予定でしたが、冬靴のソールがはがれかけているのを発見して前日に涙のキャンセル。(←この話、あとから複線になって出てくるので、よく覚えておくように。)
初めてのる新穂高ロープウェイ駅を9時に出発。出たとたんに雪面はカチカチで結構歩きにくい。西穂の小屋でアイゼン装着。快調に飛ばして10:50独標。
ここからも西穂までは普段はそれ程難しくもないところですが、今年はやはり違いました。

写真はピラミッドピークを過ぎたあたり。このへんはまだ問題ないが、上部の稜線の西側をずっとトラバースしていくようなところが、雪面がカチカチで、ところどころ氷が出ていてかなり悪いです。
ロープを出すというほどでもないけど、どこもかしこも悪いので緊張しっぱなし。登りは何とかいけたが、正直言ってあそこは下りたくない。
ちょっとGW連休は穂高は心配ですね。事故多発しないといいけど。
西穂山頂12:30。ここから西穂沢のコルに下りるのに、さらに北へ進まなければならないが、山頂からみた北側の稜線をみて、いきなり二人ともブルーになる。
普段の冬は、ほとんど雪は飛ばされてて、気をつけて岩の段々を下っていくだけのようところが、何故かもこもこに雪の付いた雪稜になっている。あれだけやせた尾根に、あんな雪の乗り方をしているところを下るの? しかも岩が出てないから、プロテクションもビレイ点もろくに取れない。
いきなり山頂の道標をビレイ点にしてスタカットで開始。

西穂からの最初の下り。
一つ目のコルから見下ろす西穂沢への入り口は、岩と岩の間の喉のようなところに急な雪壁がずっと下までつづいていて、とても恐ろしく出来れば下りたくない。
西穂沢の本流は、多分2番目のコルに上がってきていて、そこはわりと傾斜がゆるいという話なのでそちら向かおうとするが、次のピークからの下りがまたまた恐怖の雪稜。
しかも結構距離もながく、スノーバー一本しかない状態でここは下れない。
結局さきほどのコルに戻り、急な雪壁をスタカットでクライムダウンすることに決定。

ロープいっぱい延ばすとフォローの負担(恐怖)が増えるので、最初の特に急なところは25mぐらいで切って進む。幸い雪が固く、スノーバーもアックスもハンマーでがんがんたたかないと入らないぐらいなのがせめても救いだった。
正確に数えなかったけど、必死に5〜6ピッチ下ったところで、だいぶ傾斜が緩んできた。ロープを解き慎重にくだっていく。あとはアイゼンを効かせて延々と斜め歩きが続く。

下ったのはピンク。青がおすすめ。

間ノ岳からの尾根の末端には、何本も氷の帯がかかってました。

そのうちデブリ地帯に入る。 歩きにくい。
傾斜も緩み、雪も柔らかくなってきたので、アイゼン外す。
と、おや?

KURAさん、お前もか!しかも両足。
しかも!
実はこの靴、昨日剥がれてるのが発見されたしもさんの靴と同じメーカーの同じ靴です!
別の人がはいている全く同じ靴の底が、二日連続で剥がれるの目の前で目撃するなんてことが人生にあってもよいのだろか?
タイマーがついてて同じタイミングで剥がれるようになっているとか?
靴の名前は「ハンワグ・アンナプルナ」です。 別名:「殺人兵器」(KURAさん談)
ゼッテイ買うな。

テーピングまるまる一本使って修復です。
そんなこんなで、トレーニングのわりには二人とも本気でへとへと。新穂についたら夕空に月が出てました。

疲れた体には、今日もダブルクォーターパウンダー@高山