メンバー
toku(記)、キスケ
ルート
奥越高原青少年自然の家〜保月山〜杓子岳〜中岳〜経ヶ岳〜中岳〜杓子岳〜1215m経由〜奥越高原青少年自然の家

福井県にある経ヶ岳(福井県だけでも経ヶ岳は三山ある)は、気になる尾根がいくつもある魅力的な山。
今回は初めて訪れましたが、期待以上の内容で大満足でした。
山頂からは視界不良で、別の気になっていた尾根を見る事はできませんでしたが、ここは何度も行きたくなると思えるような、そんな気持ちにさせてくれる山でした。

明け方までかなり雪が降っていましたが、出発する頃には弱くなってくれた。
奥越高原青少年自然の家から7:00にスタートする。
保月山までは特に悪い所もなく、準備運動と言った感じ。
ところが、その先からは状況は一変していろいろ出てくる。

まずはこれ。ヘビのような尾根が延々と続きます。

予想していたよりも雪がかなり多い。今年は暖冬で、八ヶ岳や南アルプスでは標高の高い所でも雪が少ないと言うのに、やっぱり日本海に近い山はすごいと改めて思う。

牛岩です。ここは右から巻く。やや緊張するトラバースだけど、木があるので大丈夫。

牛岩を振り返る。

雪に飢えていた私たちは、いつも以上にラッセルを楽しんだ。重い湿雪だったけど、苦にならない。

杓子岳を越えてからは木も少なくスッキリしている。とても1600mそこそこの山にいるとは思えない程のスケールを感じた。

山頂には12:20に到着。道標を掘り起こして写真を一枚。ここまで5時間20分でした。

山頂の雪庇はこれくらいの大きさ。例年はもっともっと大きいのかな。超豪雪の時に再訪したいですね。
黒い影は、ちょっぴり緊張しながら立っているキスケ君です。

気になる尾根の一つ、桃ノ木尾根の上部です。なんとなく雰囲気はわかりました。
亥向谷左俣左岸尾根と直登尾根は目視する事はできず、残念。
下山は杓子岳までピストンで戻り、そこから杓子尾根を使う。
この尾根は地形図ではヤバそうな雰囲気ですが、実際は平凡な尾根でした。
1215mの手前に雪庇が出ているところが少しある程度で、危険箇所は少ない。

杓子尾根の様子です。これはこれで、のどかな感じが良かったです。
杓子尾根は、ちょっと読図が難しそうな場所があったので、キスケ君にルーファイをしてもらう。
昨シーズンはたくさん間違えて、試行錯誤しながら勉強したね。この1年で成長してくれてるかな、と期待していたけど、、、。
間違えて悔しそうでしたが、また一つ学ぶ事が出来たと思います。

650m付近で徒渉をする。実はこの徒渉が大変かもしれないと、内心ではビクビクしていましたが、飛び石で通過できました。
キスケ君は水量が多くても素足で徒渉する予定だったので、それが見れなくて残念。キスケ君は厳冬期黒部横断で黒部川を全裸徒渉した、あの偉大な方々をリスペクトしているのです。いつかやってくれるでしょう。
ちなみに、私はネオプレンソックスを用意していました。そんな私も冬の北鎌尾根に行った時に、素足での徒渉に挑戦した事がありますが、2mくらいで挫折しました。素足はムリ。
最後は林道を少し歩いて車へ。暗くなる前に下山できて良かったです。
約9時間半行動でした。
追記キスケ

今回下山に設定したルートです。
僕がなぜ間違えたか、そしてその時どう思っていたのかそれが今後大事になってくると思います。
まず、杓子尾根1215m地点までは、間違える事もないでしょう。
問題はそれ以降。
地形図を見ると、1200mあたりから西に延びる尾根に乗りました。
そこから、100m弱下り斜面を南にトラバースし地図に出ている、沢を見つけます。
自分がしていたイメージと地形がバッチリ合っていました。
970mに斜面から尾根が出ているのでそこに乗りたいが、斜面にいると自分がどこにいるかわからなくなると思い、高度計と左手の沢を目印に下降しました。
するとだんだん尾根になってきて今いる地点は、目標としていた尾根に乗れたことを確信しました。
しかし、乗っていた尾根は地形図に出ている沢に吸収されて、イメージと違う事に気付きました。
間違いポイント@です。
イメージと違うので、登り返せばわかったかもしれませんが、時間もなかったし緩やかな沢だったのでそのまま下りました。
なぜ間違えたか…斜面を辿ることを嫌い目印となる沢地形の近くにいてそれがたまたま尾根になっていて、目的の尾根に乗れてると思い込んでたから。人はなかなか思い込むと脱出する事は難しい…今回それもまた学びました。
間違いポイント2は少し行って違う事に気付きましたが、行く前から気づかないといけない。
リカバリーして、目的の尾根に乗っていたと思っていましたが違いました。
思い込みは怖い…そして、そればっかり見てると他の地形や地形図さえも見えなくなってしまう。
地形図の完全理解はなかなか難しいです。