2004/2/10

寛解導入治療  闘病の記録「化学療法編」

 タイプM4Eoと診断されて、比較的予後がよいタイプであることを知らされます。また、岩波新書「当事者主権」という本の患者としての当事者は「病気と死に直面したものだけ味わう経験を言語化し他の人に伝えるのは当事者の責務である。」との言葉で勇気を与えられ、単に患者としてだけでなく、医療に少しは関わる者として、これらをまとめるのは10年以上かかると考えました。その間は死ねないし、死なないという根拠はありませんが、そんな確信がうまれました。

 寛解導入治療は準クリーンルームで過ごし、発熱、しんどさなどあったものの、医学部の実習生との会話など多少気楽なところもありました。でも、集中力には欠けていたようです。内服の服薬量をまちがえ、足りなくなり臨時処方をお願いしたこともありました。

 寛解導入治療が終わり、点滴が外れるとなんともいえぬ解放感になります。準クリーンルームから出て院内の売店にいけること、気兼ねなくシャワーできることはなんともいえぬ解放感でした。生きているという実感を得ました。そのまま治療を続けることはあまり苦痛となりませんでした。

 マルク(骨髄穿刺)の結果、骨髄液からは白血病細胞は0.8%。血液学上は一応、完全寛解に到達しました。
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2004/2/10

白血病と診断されて  闘病の記録「化学療法編」

 急性骨髄性白血病と診断され、治療が開始されると、生きて退院できるとは思っていましたが、何年生きられるのだろうかと、ある程度の節目の年齢を考えました。例えば父の死んだ年齢の51歳を超えられるのか、長男が大学卒業まで、次男の高校卒業まで、あと3年生きられるのかとも考えました。でも、他方自分の生への執着はあまりなく、やれることはやった、との思いもありました。よくもっとジタバタするはずだとか混乱するはずだと思われますが、意外と冷静に受け止められるものです。
 
 他の患者さんをみても、そう混乱している人はいませんでした。むしろ家族の方が動揺しているように思われたこともあったし、病棟自体が不思議に落ち着いていました。皆穏やかに、落ち着いて過ごしているといった印象です。血液がん患者固有の雰囲気や傾向かもしれませんが。
 
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2004/2/7


 病名・入院の告知は救急病棟のナースステ−ションの一角で妻の同席でおこなわれたました。90%以上の確率で急性白血病と当直医より説明を受けました。私は「そうか」となんとなく予感をしていました。
 
 妻はショックであったのではないかと思います。もちろん私にそれをサポートする余裕まではありません。妻は病棟では泣く事もできず、トイレで泣くしかなく、売店の人の全てをわかり、受け容れた対応に癒されたと後になって聞きました。

 後で考えると「がん」に限らず病名の告知は患者や家族にとって大事なことです。生死を決め、一生を決めていくものです。この病気と一生つきあっていくのだという告知です。いわば、愛の告白にも似たようなものでしょう。とすると医療者はどうすべきでしょうか。ふさわしい時間に、ふさわしい場所で、真摯な態度で臨むことが求められるでしょう。このときは担当医師でもないため、とりあえずの病名の説明と入院の説明でした。後ほど確定診断がでた後にしっかりとした説明と告知をうけることになります。告知の事は改めて述べたいと思います。

 白血球の数は入院前5万、入院時6万、翌日7万と日ごとに増加していきます。正直なところ、状況がまだわからず、ただ入院生活を送り、検査、治療することということとなります。
 
 マルク(骨髄穿刺)急性骨髄性白血病の診断を得て、翌日より化学療法が開始となりました。
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2004/2/7


 全身倦怠感があり、階段を登るのが息苦しい、ふらつくという状態が数日間続きました。当初、風邪か疲れかなと思っていました。開業医に受診し、風邪薬を処方されましたが、2・3日たってもよくなりません。妻が耳下腺の腫れを指摘し、職場の同僚が顔の青白さを指摘しました。医学書を読むと、もしかすると、悪性リンパ腫ではないかと疑いました。開業医で再受診したところ、血液検査で「白血病疑い」とのことで紹介救急入院となりました。

 他の急性白血病の患者さんの発病前の状況を聞くと、発病の一ヶ月ほど前に、口内炎がなかなか治らなかったとか、何か全身がだるく風邪気味であったとか、胸が痛く入院するも原因がなかなか分からず、骨髄検査の結果白血病だとわかったということです。

 私自身でいえば、受診の一ヶ月ほど前、痔の治りが悪いという状態がありました。「急性」という言葉の通り、ずっと前からの自覚症状はなく、少し前から何か変だということが多いようです。

 それに対し、慢性白血病は職場の定期検診での白血球数の異常、他の病気で血液検査したら白血球の異常を指摘された、という無症状の場合が多いようです。
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2004/2/7

白血病とは  白血病について

 血液細胞の「がん」です。白血病細胞の増殖のため赤血球・正常な白血球・血小板が減少し、感染や出血しやすく、貧血になったり、臓器への浸潤もあります。白血病には急性骨髄性白血病・急性リンパ性白血病・慢性骨髄性白血病・慢性リンパ性白血病・その他の白血病があります。急性白血病の場合、すぐに治療をしないと死に到ります。 

 急性白血病(骨髄性・リンパ性)は悪性腫瘍全体の3%以下の頻度ですが、若い人にでは死因の上位を占める代表的な悪性腫瘍です。そのため、映画・ドラマ・小説などの題材になりやすいですね。最近亡くなられた本田美奈子さんや少し前に発病した市川団十郎さん、渡辺謙さん、骨髄バンクのCMに出ていた故夏目雅子さんなど有名人の方も多いようです。でも実際の患者さんはそう多くはありません。わが国での成人の急性白血病の有病率は、人口10万人あたり約6人と推定されています。

 私は急性骨髄性白血病(AML)、FAB分類 (FAB分類とは、Fはフランス、Aはアメリカ、Bはイギリスの研究者により提唱、改訂されてきた急性白血病の病型分類です。)でいえばM4Eoです。
 
 病気の診断は血液検査・骨髄穿刺(マルク)で採取した細胞の顕微鏡検査・遺伝子検査・染色体検査等で行います。
 
 病気の原因は放射線被曝・ベンゼンなどの特別な化学部質・抗がん剤の治療関連・ウイルス感染などの報告もありますが、大部分の白血病は他のがんと同じく、まだ特定の原因は不明です。がん遺伝子が活動し、がん抑制遺伝子が働かない状態という遺伝子の変化が次々に蓄積されて発病すると考えられています。
 
 治療法は主に化学療法と骨髄移植(造血幹細胞移植)です。化学療法は抗がん剤の注射であり、その治療は@寛解導入療法A地固め療法B維持・強化療法の三段階に分けて行います。骨髄移植(造血幹細胞移植)は超大量の抗がん剤と全身の放射線照射の処置後、健康なドナー(提供者)の骨髄液を移植する治療法です。
 私は化学療法を入院で計6回行い、その後、骨髄移植も行いました。
 
 (以上白血病については 国立がんセンターのホームページや
「もっと知りたい白血病治療」宮崎仁著 医学書院2003年6月を参考にしました。)
 
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