2005/11/30

病気とうつ状態  患者学入門

 慢性疾患の患者・病気を持つ人の多くはうつ状態といわれてます。実際のところ私も決して元気な精神状態ではなかったと思います。でも、うつ状態になるのは当たり前のことではないかとも思います。病気になるということは、今までのペースを少し落とし、休めということです。そして自分自身を少し振り返ってみろということです。うつ状態はその反応ではないでしょうか。

 病をもつということは自分を知ることではないでしょうか。自分の生の有限性を知り、他方宇宙の無限性を感じることができれば、孤独感はあるものの、一体感をも感じることができるように思います。病をそんな機会にしていったらいいのだと思います。

 また、うつに励ましは禁物といわれますが、慢性疾患をもった人のうつ状態の場合はどうでしょうか。正直なところ、励ましの言葉はあまりいい気持ちではないし、あまりうれしくありません。頑張ってと言われても、頑張れないのですから。頑張らないようにするという返事をしたいです。

 でも、同病者や小さきものからの励ましは力になるのも確かです。病とともに生きているもの同士は多少の励ましはあまり苦痛に感じません。つらい時には励ましにも応えることはできないし、できる対応しかできません。でも何かを感じることはあるものです。患者同士は、言葉として適当でないかもしれませんが「戦友」といってもよいかもしれません。病と闘う同志であり、日常的な時間・空間を離れてともに生活するわけですから。
 また、老いたものにとって孫の存在はうれしいのではないでしょうか。孫から励まされ、うれしそうにしている患者さんを多く見かけました。小さき者の存在は力を与えるものです。

 がん患者がアルプスに登る。きわめて前向きに生きる。それは立派なことですが、多くの患者はなかなかできません。もちろん、今の私にもそれはできません。それだけの体力・気力はまだないし病状的にまだ無理です。だからといって何もできないのかというとそうではありません。たとえ些細なことであっても出来ることをする、そのことが何かの役に立っているという感じだけで十分生きる力になりうると思います。

 「うつ」か「前向き」かの二者択一にはならない、無理しない、頑張らない、だけどあきらめない、病の受容はそんなところから始まるのではないでしょうか。

 もちろん、不眠や自殺念慮がある場合や、うつ状態を超えた時などの場合は薬物投与などの適切な治療は必要です。特に本人にあまり自覚がないときには、周りの人は注意が必要です。このことは慢性の身体疾患患者に限ったことではありません。

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2005/11/29

気合いだー!  毎日父さん

 アテネオリンピックの女子レスリング銅メダリストの浜口京子さんのお父さん、アニマル浜口さんの「気合だー!」去年の流行語になりましたね。オリンピックでのお父さんの応援の過熱ぶりは正直なところ「かなわんなー」と思いましたが、どこか憎めませんでした。

 始めはこの「気合いだ」が試合に勝つために入れるものだと思っていましたが、先日のテレビ番組で「本当の意味」を知ることできました。それは浜口親娘が旅番組の中で、田舎の小さな小学校を訪れたときのことです。夢を追い練習に励む子供達を前に、例によって「気合いだ」を入れました。でも、それは、勝つためのものでなく、「負けて、もうだめだと倒れこみ、ぼろぼろになって、ひざまずいた時に本当の「力」が試される。そこで気合いだーと言って、そこからもう一度立ち上がり、もう一度挑戦していくことが大切だ。」とそのことを言葉だけでなく、身をもって示し、倒れこみ再び立ち上がる姿を見せていました。

 スポーツで勝ち続けることはそうはできません。負ければ身も心もぼろぼろでしょう。でも再び立ち上がる。挑戦する。「気合いだー」はその時の自分に対する掛け声です。

 このテレビ番組を見たのはちょうど骨髄移植後の病室でした。苦痛のため起きることもままならない状態でした。でも、こころの中で「気合いだー!」と叫んでみました。すると、少し元気が出て、勇気が出てきたように思いました。ありがとうアニマル浜口さん。

 そして退院した今、財布を握りしめ、今度こそと「気合い」を入れてパチンコ屋へ・・・「それはちょっと違うだろう。嫁さんに怒られる。」

(先生ご安心ください。移植後は、言いつけ通り、空気が悪く、感染し易いこのような場所にはしばらく行きません。願望です。)
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2005/11/28

支持療法  患者学入門

  支持療法とは化学療法の副作用を和らげ、消す治療です。白血病の治療が成功するかどうかの鍵を握っているといわれています。吐き気止め、感染予防と抗生剤と抗真菌剤、血小板輸血、赤血球輸血などが行われます。私の場合の副作用は歯肉出血・痔の痛み・発熱・頭痛・だるさ・食欲不振などでしたが、おかげで大事に至りませんでした。

 このような医学的・身体的な支持だけでなく、医師・看護師などによる医療者の支持や家族・友人・仲間などの愛情・友情・社会的支持、祈りなどの霊的支持、桜の花・緑の色などの自然、絵・写真・音楽・漫画・気に入った本などの芸術、絵手紙・メールなどのコニュニケーション、当事者主権・患者の権利などの理念・価値の再確認など様々な支持(支えといったほうがよいかもしれませんが)があるでしょう。それらにより生きているという実感が得られます。

 また、空気のような当たり前の存在の社会保障・医療保障の存在も社会的な支えといえるのではないでしょうか。私の場合は治療費が自費になりますと、1ヶ月150万円程度になります。それが3割ですみ、高額療養費や付加給付もあり、実負担はもっと少なくなります。これが一年間で6ヶ月程の入院であったなら、自費では1000万円近くなり到底支払いできなくなります。昨今の医療保険の「改革」論議は、持続可能な医療保障はどうあったらよいのかという点で患者にとっては無視できないものです。

 
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2005/11/8

退院後3ヶ月前後の様子   闘病の記録「骨髄移植編」

 免疫抑制剤プログラフ2mgに減りました。
かぶせていた歯がとれ、ブリッジが壊れてしまいました。そのため、抜歯を余儀なくされました。抜歯後、週にに一回近くの歯科に通うことになりました。

 少し寒くなったこともあるのでしょうか、手足の先が冷えますし、少ししびれる感じもあります。主治医に話すと「暖かくなれば楽になるでしょう、お風呂などでよく温めること」と言われました。

 また、散歩の距離を日によって伸ばし、2−3km歩けるようになりました。かつて元気だった頃ジョギングしていたコースを今度はウォーキングです。
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