2014/1/5

急性白血病治療後の生活の質に関する横断的研究  患者学入門

 国立がん研究センター中央病院 造血幹細胞移植科より「急性白血病治療後の生活の質に関する横断的研究」の集計結果の冊子が届きました.アンケート調査に参加したので送付されてきたものです.

 その内容は国立がん研究センター中央病院のホームページへの掲載や学会等で発表されると思いますが,その一部を紹介したいと思います.578人が回答しています.

 雇用の状況ですが,同種移植をうけた方で,治療前に正規雇用の方は57%,治療終了1年後では31%に減っています.調査時には幾分回復し,39%になっています.

 主婦やパート・アルバイト・無職の方が増加しており,移植をきっかけに仕事を辞めた方や非正規雇用になった方が多いと思われます.定年や,子育て等の病気・治療以外の原因で仕事を辞めたり,短時間就労になったりするのはしかたがないと思いますが,多くは病気・治療の結果の身体的な機能の低下が原因だと思います.
 
 そのことは身体的QOL(冊子では体の動き,身体機能に関連するQOL)の低さからわかります.国民の同世代の標準値(50)よりで低く偏差値45を切っています.

 それは役割/社会的QOL(冊子では日常役割・社会的役割に関連するQOL)の偏差値約42の低さにつながっています.仕事や家事が十分にできなければ役割/社会的QOLは当然低くなるでしょう.

 他方,精神的QOL(冊子では心の健康・精神面に関するQOL)の偏差値は約53で高く,「身体は衰えても心は錦」です.

 また,驚くことに化学療法・同種移植療法を合わせての身体的なQOLは,60歳代で偏差値ほぼ50,70歳代で偏差値ほぼ54と平均的な同世代の人たちを上回っていることです.

 「治療を乗り越えられた方々」の結果です.歳をとっていくと同世代の方々より体の動きがよく,身体機能がよくなると自覚するのです.
 私自身のことでいえば,骨髄移植後,実年齢より10歳以上歳をとったと自覚しましたが,今は少しその差は縮まった気がします.とすれば1日でも長生きすれば少しは健康と自覚できるのかと思います.

 この調査には治療を終えることなく,闘いの途中で倒れた多くの仲間たちは答えることはできません.
 
 一日でも長く生き,健康を自覚し.より良き生を歩み,生をまっとうすることは,闘いを生き残った者の使命であり,亡くなった仲間たちへ報いることなのだと思います.

 年始の記事にふさわしかったでしょうか
2

2014/1/1

謹賀新年  

  クリックすると元のサイズで表示します
  初春の海  

  旧年中はお世話になりました
  今年もよろしくお願いします
0



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ