2006/3/1

がん患者大集会  患者学入門「がん生還者」

 3月19日(日)東京NHKホールで第2回がん患者大集会が開催されます。
当日、講演・パネルディスカッションの他、血液がん・乳がんの方の個別相談会(予約制)もあるようです。

 御盛会をお祈りします。
  
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2006/2/27

がん専門医もがんになる  患者学入門「がん生還者」

 先週発行の「AERA」(2006.2.27号)からですが、「がん専門医のがん養生」という記事がありました。タイトル通りの内容の記事ですが、一つ気になる内容がありました。

 それは国立がんセンターの垣添総長自身が二度のがんを患っていること。そして、「がんセンター中央病院の部長のほぼ半数ががん経験者でしょうか」と語っていることです。日本のがん治療の中心の病院の現役医師でもがんに多くかかるわけですから、一般市民がかかるのは避けられないように思います。

 でも嘆いているだけではいけません。少し前で記憶が定かでないのですがアメリカのABCテレビがアメリカのがん患者の死亡率が初めて低下したという報道をしていました。がん患者は減ってはいないのでしょうが、死亡率が低下したということではないでしょうか。

 そこでは、その理由として、禁煙を中心とする予防、マンモグラフイ等の普及による検診率の向上、抗がん剤を中心とした新しい薬物療法の進歩、患者にあまり負担にならない治療法の開発などがあがっていました。

 
 がん患者の増加は避けられなくても、死亡率を低下させ、生存率をあげることは、わが国でも可能ではないでしょうか。

 
 追伸
 アメリカでのがん死亡者が減ったという内容の記事が別のサイトで発見しましたので紹介します。
 
 NIKKEI NET いきいき健康
http://health.nikkei.co.jp/hsn/news.cfm?i=20060216hj000hj
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2006/2/22

介護保険関係法令(案)が提示されました。  患者学入門「がん生還者」

 2月21日から27日に行なわれている全国介護保険担当課長ブロック会議で、介護保険関係法令改正(案)が提示されました。あわせて社会保障審議会介護給付分科会の答申をうけ、介護報酬改定案も提示されました。
おもな改正・改定内容は wam.net新着情報   http://www.wam.go.jp/ へ

 特定疾病に「がん」が加わるかどうか気になっていましたが、どうやら特定疾病に「末期がん」が(末期ということが気になりますが)この4月から加わりそうです。40歳以上から65歳未満の方は特定疾病によって生じた場合でないと介護保険の受給者になれませんでしたが、その特定疾病に末期がんが加わりそうです。もちろん医療保険加入者で要介護・要支援認定をうけた方という条件は必要です。
 
 また、難病の方・がん末期の方を対象に介護報酬に「療養通所介護費」、「短期入所療養介護日帰り利用」が新設されました。がん患者さんのデイケアというところでしょうか。どんな所がどんな内容でするか、注目したいところです。

 

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2006/1/10

骨髄移植後の患者の生活について その2  患者学入門「がん生還者」

 研究報告書の患者さん・家族の方の意見をいくつか紹介しましょう。膨大な量で、それぞれに様々な思いが込められているかと思います。その中のごく一部について紹介することをお許しください。

 患者さんからは感謝の声、「ありがとう」「生きる希望が持てた」というようなお礼の声が多くありました。この意見は当然予想されたのですが、加えて多くの人が「出来るお手伝いしたい」「骨髄バンクの活動に協力したい」等積極的に「恩返し」をしたいとつけ加えていることです。単なる患者の役割を超えて主体的に関わろうとしています。
 
 亡くなられた方のご家族の意見では、「後悔している」「苦しい闘病生活だった」「悲しくて何も考えられない」という意見がありました。それにも関わらず、その悲しみを乗り越え、ドナー、バンク、医療従事者などに対し感謝の言葉があり、「満足が得られた」という意見をあわせてありました。その上で、骨髄移植の医療保険適用の拡大、バンクの運営の充実、医療体制の改善などの意見がでています。

 骨髄移植に限らず、白血病をはじめとする血液疾患の治療は輸血など多くの人の自発的な善意によって支えられています。医療行為や医薬品や自らの治癒力だけでなく、多くの人によってその治療が、そして命そのものが支えられています。ですから、患者や家族は何らかの形でお返ししたいと考えていると思います。

 とすると、私の役割は一日でも長く生きることであり、少しでも長く、できる範囲で、よりよき骨髄移植、よりよき医療のためにお手伝いすることと思います。(やせた腕で小さく「ちからこぶ」?)

 そして、この研究報告書をまとめていただいた医療委員会の委員の方々、骨髄バンクのスタッフの方々、ボランティア皆さん、何よりもアンケートにお答えいただいた患者さん、ご家族の皆さんにあらためて感謝いたします。
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2006/1/9

骨髄移植後の患者の生活について その1  患者学入門「がん生還者」

今日は成人の日ですね。成人の方おめでとうございます。来年、成人を迎える長男はなぜか成人式の会場でのバイトです。式の後に行われるイベントの会場準備だとか。ちょっと気が早い?


さて、本題です。骨髄バンク(骨髄移植推進財団)より移植後の患者の生活に関する研究報告書が届きました。正式には「非血縁者間骨髄移植に関する情報提供のあり方と移植患者の生活の質に関する研究 平成14年度研究報告書」(平成15年3月)です。

概略は骨髄バンクに患者登録した患者あるいはその家族を対象として骨髄バンクシステムへの評価、移植施設と移植医療の評価、移植後の経過と生活の質、医療情報のあり方、患者とドナーの対面の是非、骨髄バンクの広報活動への協力の意思の有無等についてアンケート調査を行い、アンケート結果を解析したものです。回答者は1302通とのことでした。

 患者さんの生活に関わるいくつかのデータを紹介しますと、@告知については移植以前に成人生存例の方の98%がうけ、A入院期間は91日以上の人が65.4%、B免疫抑制剤服用状況は1年以内に終了した人が37.3%、1〜2年以内に終了した人が21.4%、2年以降に終了した人が6.3%、現在も服用中30.0%、C移植後の仕事(移植前に仕事をしていていた人のうち)では復職が46.7%、転職が8.2%、休職中が7.0%、無職21.8%、その他7.3%でした。

 そして、この研究報告書のすばらしいところはこのようなデータの解析にとどまらず、移植患者・家族の意見を全て掲載していることです。しかも、亡くなられた方のご家族の意見も掲載していることです。骨髄バンクにとっては辛い作業だったと思います。普通は伏せておきたいことでしょう。そのことを公表した勇気に敬意を表します。

 その内容は後ほど紹介します。
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2005/12/17

がん生還者5 がん患者と介護保険  患者学入門「がん生還者」

 がん患者の多くはがん治療後、日常生活が可能となるにはそれほど時間がかかりませんし、ある程度身辺自立できている方は比較的多いかと思います。しかし、後遺症・併発病・病状の悪化等で要介護状態・要支援状態になった場合はどうしたらよいのでしょうか。介護保険法のサービスの利用は可能なのでしょうか。

 65歳以上の方で、保険料等の支払いをきちんとしておれば可能でしょう。しかし、2号被保険者である40歳〜65歳未満の医療保険加入者は今のところ、がん患者は対象となっていません。40歳〜65歳未満の医療保険加入者は原因が「特定疾病」によって生じたものに限定され、現在のところ15疾病で、まだ「がん」は入っていません。見直しの議論があり、この「特定疾病」について、社会保障審議会介護給付費分科会(第34回資料2−1)というところで、現在検討中のところです。リンクしましたので、ご覧になってみてください。Adobe Readerというソフトが必要です。

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2005/12/14

がん生還者4 アフターケアとリハビリテーション  患者学入門「がん生還者」

では、医療大国アメリカではどうしているのでしょうか?私はアメリカの医療・医療制度が必ずしも、すばらしいとは思いません。しかし、人口一人当たりの医療費の支出が日本の2倍以上で、ダントツの世界一ですので、いろいろな試みが行われているのも確かです。(OECD資料より)

アメリカのNCI(national cancer institute)のホームページでは「がん治療後の生活」というコーナーを設けています。そこでは@あなたの医療 Aあなたの身体Bあなたの心とあなたの感情Cあなたの社会関係D仕事と保険のような実際的な問題などの項目について実例をあげ説明しています。ここではその細かい解説は避けますので、詳しいことを知りたいかたはホームページを御覧ください。(翻訳ソフトを使ってくださいね。)

これらの項目については日本でも同様かと思います。すでに退院時の指導として、パンプレットを病院で渡された方も多いかと思います。病気によっても異なることも多いでしょうし、項目にも病院によって偏りがあるかもしれません。皆同じである必要は無いと思いますが、最低限のことは研究会等で議論していただいてもよいのではないでしょうか。

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2005/12/9

がん生還者3   患者学入門「がん生還者」

 昨日歯医者に行ってきました。以前ブリッジをしていたところが、骨髄移植後歯が割れてしまい、抜歯し、入れ歯を入れるにいたりました。口の中は違和感です。移植前には、抜歯せずに、移植時も大きなトラブルもなかったのですが、移植後は身体の端々にいろいろ異常が出てくるのでしょうか。

 さて、話は変わり、医療法の第一条の二では(いきなり難しそ〜うな「ぶろぐ」)「医療は、生命の尊重と個人の尊厳の保持を旨とし、医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手と医療を受ける者との信頼関係に基づき、及び医療を受ける者の心身の状況に応じて行われるとともに、その内容は、単に治療のみならず、疾病の予防のための措置及びリハビリテーションを含む良質かつ適切なものでなければならない。」となっています。

 法律の条文だからといって、「たてまえ」とだけ思ってはいませんか。しかし、自分自身が患者になってみるとその意味と重みがわかります。

 今日はその中のリハビリテーションです。リハビリテーションは「全人的復権」「全人的回復」ともいったらよいのでしょうか。医療制度の他、介護保険制度・障害者自立支援法・リハビリテーション病院・リハビリテーション専門学校・専門の学部など制度、人材の養成など体制がだんだんと整備されてきました。しかし、その多くは脳血管障害や骨・関節疾患、筋疾患、精神疾患などの疾患の患者さんが対象のように思われます。

 当然ながら、がん患者もリハビリテーションの対象だと思います。最近、「がん難民」という事が言われます。一定のがん治療後、再発、転移、進行したりすると、医療側から相手にされず、様々な治療を求め、難民化していく現象です。その様子は雑誌AERA11月14日号に「知られざる『がん難民』の苦悩」という記事に書かれています。様々な理由があろうかと思いますが、リハビリテーションまたはアフターケアが十分でないというのもその一つかと思います。

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2005/12/5

がん生還者2 その悩み  患者学入門「がん生還者」

 では例えば白血病等で骨髄移植をうけた方の移植後の悩みとはどんなことがあるものでしょう。患者さんが作成した白血病・血液疾患関連のリンク集サイト「海好き」では移植後の患者さんの悩みについてアンケートをとっています。主に身体的な悩みについて集められていますが、多くの種類の悩み、場合によっては入院治療を必要とするものもあります。
 また、2002年に厚生労働省研究班と骨髄バンクが移植後の患者のフォローアップのアンケート調査をしましたが、現在資料を取り寄せ中ですので、また機会をみて紹介したいと思います。

 もっと広く一般のがん患者が何を悩んでいるか、厚生労働省の研究班が全国調査をしています。最も多かったのは再発・転移などへの不安など心の問題、治療の後遺症、家族関係、就労・経済的負担などが続きます。


 
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2005/12/3

がん生還者1  患者学入門「がん生還者」

 がんの病状説明や治療実績等でよく5年生存率とか、4年無病生存率という言葉が出てきます。5年生存率はある治療を受けた患者さんの集団の中で5年後生存している人の割合です。同様に4年無病生存率は4年後再発が無く生存している人の割合です。一般的にがんの場合、発病後5年以降の再発はほとんどないため、5年が経過すればようやく「治った」といえるようです。
 
 国立がんセンター中央病院の統計で見てみますと、5年生存率は、男性の白血病(急性・慢性問わず)の場合、1962〜66年で9.9%、1997〜99年で45.7%です。みなさんこの数字をどう思いますか。
これは単なる数字の遊びではありません。

  それだけ、治療が進歩し、多くの命が助かるようになったといえるかもしれません。「白血病は不治の病でなくなった。」と。しかし、その一方、命は助かったものの、再発の不安を抱え、化学療法や骨髄移植の後遺症や合併症に苦しんでいる人も多くなるということです。

 私はまだ発病後1年10ヶ月ほどですので、当然、再発やGVHD(移植片宿主病)・感染などに注意しないといけないのですが、発病後数年たっても、今尚、様々な症状に悩まされてる人もいるのです。

 白血病に限らず「がん」は以前は生きるか死ぬかを何とか勝ち抜くことが課題でしたが、それに加えて、今では、この闘いにとりあえず、勝っても、生き残った者としての苦闘があるのです。このような患者さんを「キャンサー・サバイバー」日本語で言えば「がん生還者」と呼ぶのだそうです。あまりこの言葉は好きではないのですが、新語・造語を作っても混乱するのでそのまま使います。

 まずは「がん生還者」の存在を患者さん以外の皆さんにもわかってほしいのです。

 

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