キャキャ!
曇りだったり晴れだったり。
昨日は比較的涼しかったですね。
で、そんな昨日の朝は今年初のそうめんを4人前ほど食べて気を取り直す。
取り直さなくてはいけないのには訳がある。
この時期恒例の健康診断。
毎年笑い話盛りだくさんの内容で、僕自身受けるのを楽しみにしている行事だ。
楽しみにしていたのに・・・。
ナイト明け。
ほどよくテンションも上がっている。
目の下には当然クマが二匹元気に暴れまわっている。
そして手の指はまんべんなくムクミを帯び、水しか飲んでいない胃がコーナーに追い詰められ叫んでいる。
『耐えるんだジョー!マイクロダイエットォ〜〜〜〜〜ッ!!』
もうルンルン気分である♪
なのに。
楽しみにしていたのに・・・。
上がりのナイトマンが連れ立って、問診表にあれこれ書き込みいざ診断へ。
みんなで馬鹿っぱなしをしながら、まずはレントゲン車の前で通勤途中の人々のさらし者になる。
どこにいても見られるって気持ちのいいものです。
『ハイ、息止めて。』の言葉にくすぐったさを覚えながら後にする。
次は採尿。
抗生物質やビタミン摂り過ぎの採尿は辛いッス。
でも男って小学生の頃から採尿のスタイルはホント変わりませんね。
仲良く連れションです。
さりげなく隣の具合が気になったりして・・・(コホン)。
紙コップに生きている温もりを感じます。
そしてお待ちかねの体重測定。
『ラ・マンチャの男』の期間で人生最高に太ったのは間違いない。
果たして7月に入ってからどれくらい痩せれたか!?
・・・いやはや。
ハッハッハッハッハ♪
で身長測定。
これは変わっていないだろうということで軽くパス。
そしてやってきました採血のお時間。
去年は白血球が異常に多くて再検査を言い渡された僕です。
今年の採血のために日夜努力を・・・。
話を進めます。
注射が苦手な僕はこの時ばかりは心臓がバクバクいっています。
「好きな方の腕を出してください」と言う女性の声に促され、覚悟を決めて左腕をそっと差し出す。
グイっと引き寄せる女性の力強さに半ばドキドキしながらも、もう逃げることの出来ない状況に興奮度は増していく。
腕に巻かれる茶色のパイプゴム。
「はい、親指を手のひらの中に入れてギュッと握ってください。」
やることが分かっていても指示を受けるまで動きたくないのが甘えん坊の心情。
それではさっそく親指を中に入れてっと・・・おいおいもう消毒液塗ってるよ。
お願いだからもう少し慎重にやってくださいな。
慌てて握る僕。
浮き出る血管。
「ぁぁ、今年もお前が犠牲に・・・」
青くぷっくらと膨らんでいる血管に心の中でさよならを言う。
「はぁい、最初だけチクッとしますよぉ。」
おお来よった来よった憎っくき注射器め。
さぁ、煮るなり焼くなりなんとでもするがいいさ!
血管目掛けて急速に近づいてくる注射針。
『チクッ』
やっぱり痛い。
早く終わらないかなぁ・・・。
と、その時。
「あら、ちょっと。・・・あれ?」
あれ?ってなんですか、あれ?って!?
血を保管する試験管を注射器にセットしようとしているところまでは見ていた。
目線を戻してみると今年はなんだかいつもと風景が違う。
女性の手には注射器と試験管が握られているのに何故だか注射針が見当らない。
なんだか妙に生温かい左腕の関節付近。
そりゃあもう目を疑いましたとも。
血管に1cmくらい針が刺さったまま本体から外れちゃってるんですもの。
挙句の果てにトクトクと真っ赤な血が先っぽの穴から出てきてるじゃないですか。
「ぅおっ!ちょっとちょっと!!」
そりゃ叫びもしますよ。
「あらあら外れちゃったわ。あれ。それ。こうか。ヨッと。」
血管に刺さった針に本体を戻そうとしているんですこの人。
「痛い痛い痛い痛いっ!!」
当然です、血管の中で上下左右に暴れてるんですから注射針。
「時々壊れてるのがあるのよねぇ、ヨッと。」
まだ続けるんですかあなた・・・。
血の気が引き、徐々に気が遠退いていく僕。
あなたね、見えてますか?
僕の腕、結構赤くなっちゃってますよ、血で。
「・・・すいません。抜いていただけますか。」
まだ続ける女性。
「ん〜、そうね、いっぺん抜きましょうか。」
当たり前だバカヤロー!!
軽くグーで殴りそうになっちゃいましたもんね、本気で。
軽いショックと共にスッと抜かれる針。
医療器具に不具合があったこと自体許せなかったが、それに対する反応と事後処理がもっと許せなかった。
広がった穴から出続ける僕の大事な血。
拭けども拭けども赤い範囲が広がるばかりの左腕。
「時々あるのよ壊れてるヤツ。」
言い訳をするなって言うの。
「ねぇ、コレ壊れてたわ。」
他人に報告して自分のミスを誤魔化すんじゃないっての!
どうしてくれんのこの始末!?
「ごめんなさいね。じゃもう一回チクってしますね。」
何をかわい子ぶってるんだあんたは・・・。
「あのぅ、こっちの手にかえてくれませんか?」
同じ腕は勘弁です。
「ううん、大丈夫大丈夫。こっちでやっちゃいましょう。」
さっき好きな方出してって言ったじゃないかぁ。
「え?いや、でもやっぱりかえたほうが・・・。」
「はい、いきますよ〜。」
聞いてねぇ!!
『チックゥ!』
二度目は激痛です。
だって血がまだ出ている穴の1mmくらい隣に刺すんですもの。
コノヤロウ、右手は自由なんだからな、殴っちゃうぞ♪
ピューッと3本の試験管にどんどん吸い込まれていく予定外の血液たち。
この人には何を言っても無駄だ・・・。
もうね、諦めて大人しくしていました。
「ごめんなさいねぇ。ちょっとだけ血が出ちゃったから、少し強く押えててくださいねぇ。」
小さなガーゼを押し付けられバンドでぐるっと留められた左肘関節は、まるで怪我人だった。
「はい、次はそちらで血圧ですねぇ。次の方どうぞ〜。」
並んで一部始終を見ていた他の社員さんが足踏みしたことは言うまでもない。
その後の問診と視力検査を一番楽しみにしていたのに・・・。
ハァ・・・。
楽しみにしていたのに・・・。
もうぐったりです。
来年、健康診断で彼女を見かけたら即辞退します。
もうすぐナイト明け。
今日はシアター青芸の『THE WINDS OF GOD』を観に、神奈川県座間まで行ってきま〜す。
最近とんと会っていない文ちゃんこと金城真文氏が、今年から主役の兄貴を演じています。
どんな舞台になっていることやら楽しみです♪
ん・・・、あんまり楽しみにしていないほうがいいのかな・・・。
ふぅ、眠い。


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