2022/1/19 捲土重来(けんどちょうらい) 漢詩

項羽が烏江で自害した紀元前200年から1000年以上の後、この地を訪れた
杜牧が次のような詩を残した。
烏江亭に題す 杜牧
勝敗は兵家も事期せず
羞を包み恥を忍ぶは 是れ男児
江東の子弟 才俊多し
捲土重来 未だ知るべからず
口語訳
勝敗は兵法家でさえも予測はつかないものだ。
羞を包み、恥を忍ぶ、これでこそ男子といえる。
江東の若者には、すぐれた人物が多い。
捲土重来していたら、結果はどうなっていたか分からない。
註:
江東(=江南地方)は項羽の出身地
卷=捲、したがって、「捲土重来」=「卷土重来」
「重来」(ちょうらい)・・・砂塵を巻き起こす勢い

杜牧:晩唐の詩人、八○三年(貞元十九年)〜八五二年(大中六年)。字は牧之。
京兆萬年(現・陝西省西安)の人。進士になった後、中書舍人となる。
杜甫を「老杜」と呼び,杜牧を「小杜」ともいう。

最近は項羽の没した烏江の地で作詞した杜牧の「烏江亭に題す」を
好んで吟じている。
「捲土重来」はこの「烏江亭に題す」よりの語源と言われているようです。
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