自然大好き《道端観察記》

モズ［百舌］（モズ科）
散策の途中、甲高い鳥の鳴き声が聞こえました。その鳴き声の主を探していると、電線の上にモズがとまっていました。この季節、高鳴きをして縄張り宣言をするそうですが、ここはこのモズの縄張りなのでしょう。
昆虫やミミズ、カエル、へビをはじめ、モグラやネズミなどの小哺乳類も食べるそうです。
小さな身体ですが、爪はとても鋭いですね。
いろいろな鳥の鳴きまねをすることから「百舌」と名付けられたそうです。
いろいろな鳴き声を聴いてみたいですね・・・・・

１０月下旬　藤沢市内にて　

ハンショウヅル［半鐘蔓］（キンポウゲ科）
山地の林などに生えるつる性低木。茎は暗紫色を帯び、長く伸びます。葉は粗い鋸歯のある卵形〜倒卵形の３小葉からなります。５〜６月、枝先の葉の間から柄が出て、その先に鐘形の紅紫色の花を下向きにつけます。下向きに咲く花の様子からこの名がついたそうです。
果実は羽状の毛があるそう果です。
このハンショウヅルもよく歩く林の道端にありました。初め見た時は、センニンソウの果実がきれいに生っていると思ったのですが、葉の形が違いました。
花の様子や葉の形が違いますが、センニンソウと同属です。だからこの白髭の感じも似ていたのでしょうか。来年は花を確認してみます。

１０月下旬　横浜市内にて　

ハダカホオズキ［裸酸漿］（ナス科）
山地の林際などに生える多年草。葉は互生し、長楕円形。先は尖り全縁です。
８〜９月、葉のわきに花冠が５中裂し、裂片は反り返る小さな花を咲かせます。
果実は液果で、赤く熟します。この果実がホオズキに似て、袋に包まれていないためこの名があるそうです。でも、果実の大きさは、ホオズキよりも小さいです。
この林際の斜面の草地には、幾つかハダカホオズキの株がありました。この場所は良く歩くところですが、この赤い実に気付いたのは初めてでした。
まだまだ観察力が足りませんね・・・・・

１０月下旬　横浜市内にて　

アオゲラ［緑啄木鳥］（キツツキ科）
今年の1月に、別の林で撮ったアオゲラ。この日その顔を撮ることができました。
この林でも、何度かアオゲラに出会っていたのですが、写真を撮れたのは初めてです。
木の幹を叩きながら、ぐるぐると回っているアオゲラ、気付いた時はタイミングが悪く裏側に回ってしまいました。暫らく待っているとこちら側に回ってきて、幹を叩き始めました。
何枚か撮ったうち、この1枚だけその顔が写っていました。
いろいろな生き物を育むこの林、これからも残していかないといけませんね・・・・・

1月のアオゲラ

１０月中旬　横浜市内にて　

ヤクシソウ[薬師草]（キク科）
日当たりの良い林際では、ヤクシソウが黄色い花を咲かせていました。
去年と同じように、ホソヒラタアブのような虫が蜜を求めて飛んでいました。
毎年、この辺りの林際ではよく見られる花ですが、今年は花の姿が少ないような気がします。草刈の時期が悪かったのでしょうか。ヤクシソウだけではなく、他の野菊の花たちも見かけません。
ちょっと寂しい秋の林です・・・・・

2006年の花　2007年の花　2008年の花　ヤクシソウの綿毛

１０月中旬　横浜市内にて　

イヌザンショウ［犬山椒］（ミカン科）
山野に生える落葉低木。葉は互生し、奇数羽状複葉になります。
サンショウと似ていますが、サンショウは刺が対生し、本種は互生します。
また小葉もサンショウより細長く、鋸歯も細かいです。
サンショウより香りが劣るのでこの名がついたそうです。
小川をはさんだ林際に生えていたのですが、サンショウの実に似ているけど、なんとなく雰囲気が違うなと思い、小川を渡って近付いてみました。
刺が互生しているのを確認して、イヌザンショウだと分かりました。
この林には、サンショウやカラスザンショウも生えています。イヌザンショウを確認したのは、これが初めてでした。来年は花の様子も確認してみます。

サンショウの実

１０月中旬　横浜市内にて　

ヤマハッカ［山薄荷］（シソ科）
林際の道端で、小さな花が咲いていました。去年、近くの林で出会ったヤマハッカです。
その場所では今年ヤマハッカを見ることができません。少し前に草刈されていたので、一緒に刈り取られてしまったのでしょう。
このヤマハッカの生えていた所も、下草刈りにあっていました。この花は、何とか生き延びたようですね。
来年も会えるとうれしいのですが・・・・・

2008年の花

１０月中旬　横浜市内にて　

マルバフジバカマ[丸葉藤袴]（キク科）
林の中で、白い小さな花が咲いていました。
２年前、この場所で初めて出会ったのですが、ここではそれほど勢力範囲を拡げているようには見えませんでした。その名の通りフジバカマやヒヨドリバナに、花の感じは似ていますが別属のようです。
枯れ葉の目立ってきた林の中で、白い花が木漏れ日に照らされて、輝いているようでした。
以前にも載せましたが、明治初期に箱根で発見された帰化植物です。着実に勢力範囲を拡げているようですね。

2007年の花

１０月中旬　横浜市内にて　

イヌビワ[犬枇杷]（クワ科）
林際では、イヌビワの実が黒く熟していました。
このくらいの色になれば、食べることができるでしょうか。
イチジクの仲間なので、味も似ているのかな。
この時はちょっと味見してみる気にはなりませんでした。
この林には、イヌビワの木がたくさんあるので、味見するチャンスはまだありそうです・・・・・

2月のイヌビワ

１０月中旬　横浜市内にて　

オオオナモミ[大雄生揉]（キク科）
久しぶりに、このイガイガした実を見ることができました。
以前、この場所の近くでオオオナモミを見たのですが、その後道路工事があってオオオナモミの生えていた土手は、コンクリートで覆われてしまいました。
その工事終了後、また探したのですが見つけることができませんでした。
先月もこの道を歩いた時、探してみたのですが、見つけることができずにいました。
この日、先月とは逆方向からこの道を歩いたら、以前オオオナモミがあった所より手前で、こんなに実をつけているものと出会いました。実の上の方についているのは、雄花だそうです。
要注意外来生物リストにも載っているので、あまり増えてもらっても困りますが、このイガイガした実は懐かしいです。

2007年の実

１０月中旬　横浜市内にて