『ご主人様は山猫姫11 南北雌雄決戦編』 著・鷹見 一幸
〔あらすじ〕
北域国・帝国の連合軍と南域の承安軍が帝都近くの征古原でついに激突。軍師伏龍がいる帝国側は、反乱軍が恐れる近衛騎兵や馬車を使った兵員輸送と臨時陣地の設営で承安軍を退けようとするが、一方の承安軍の軍師、崇鳳は兵士を数としか考えずに敵陣に突入させる。征古原に死人の山を積み上げて勝利を掴んだのは……。
〔感想〕
皇帝陛下の救出作戦を通じて、ついに帝国と手を結んだ北域国は、南域の反乱軍である承安軍と征古原で雌雄を決します。
第4巻か第5巻では、伏龍が反乱軍側の軍師で、沢樹が帝国軍側の軍師と言う形で両者が相まみえましたが、今回はそっくり立場がひっくり返っています。伏龍はいかにして帝国軍を勝たせ、北域国の体制を盤石にするかで勝負に挑みますが、一方の沢樹は自分の汚名を雪ぐために帝国軍を破らんとします。
今回の決戦は両者10万近くの兵士や数多くの部隊を投入しての戦いになりますので、作者が文字だけで作った合戦の現況図が載るようになりました。おそらく、作者自身の手控えで作っていたものだと思いますが、ある程度ビジュアルで両者の状況が把握できるようになり、とても分かりやすかったです。
征古原の戦いは11巻で終結を迎えてしまいますので、次回の12巻は何を描くのでしょうか。11巻のプロローグで伏龍の身に何か起こりそうな様子でしたが、11巻では危機一髪のところもありましたが、伏龍が倒れるような状態には至っていません。逆に、12巻で刺客に暗殺とかありそうな気がします。
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