このサイトでは、作者北原杏子のオリジナル創作小説「青い瞳の継承者」を掲載しています。 サイト内に掲載しているすべてのテキスト、画像のコピー及び転載は固くお断りします。 かつて、北原杏子のHP「THE AZURE MISTRAL」にて、連載していたものと同じものです。

 

七つの風の物語  ストーリーの説明

 『七つの風の物語』についてご説明します。

第一話「風の都」―「風の歌を聴かせて」
第二話「風の歌い手」―未定
第三話「風の塔」― 未定
第四話「風の掟」― 未定
第五話「風吹き草」―未定
第六話「風の民」―未定
第七話「風の王」―「青い瞳の継承者」

「祝婚歌」はこのうち「青い瞳の継承者」の番外編的扱いです。

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このサイトについて&更新のお知らせ  

ファンタジー小説を載せています。作者は北原杏子。ごく普通の主婦です。執筆暦は、学生時代から・・・と途中ブランクがありながら、けっこう長いです。

「青い瞳の継承者」17章で完結です。長い物語ですが、読んでくださると嬉しいです。

長らくお待たせしました。番外編「祝婚歌」、全文掲載しました。

『七つの風の物語』第一話「風の歌を聴かせて」は連載休止中です。再開したら、またご報告します。


それぞれの小説のページは、記事カテゴリか、自由項目からお選びください。
読みにくいこともあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いします。


*ここに掲載されているテキスト、画像を無断でコピー、転載することは固くお断り致します。 
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2010/4/29

ストーリーに関する補足  ストーリーの説明

また、第七話「風の王」には、他にも以下の作品があります。

「禁じられた力」:サルーン城に住む、13歳の孤独な少年の唯一の楽しみは、親友カルロとひそかに会うことだった。そんな少年にとある変化が起きる。その変化とは? アーロン王子の幼少時の物語。

「夜想夢(やそうむ)」:サルーン城を出奔したアーロンが、港町シエサで出会った踊り子の少女ターナ。アーロンはしだいに、彼女にひかれていく自分に気づいていくが・・・・アーロン、16歳の恋物語。
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2010/4/29

祝婚歌31  祝婚歌

  エピローグ  ――すべての終わりとすべての始まり

 そうして、数ヵ月後。やさしく風が歌い、花の咲きにおう季節に。私たちは、湖のほとりの社で、たがいに結びつけられた。私たちの結婚式には、とてもたくさんの人が来てくれた。
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2010/4/29

祝婚歌30  祝婚歌

 やがて、私は馬の手綱をひいて、ひとり歩き出した。水辺をたどって、目的のものを探す。すぐに見つかった。小さな、小さな社だった。白を基調とした建物。それが、湖のほとりに、ぽつんと建っている。けれど、その社は湖にむかって、大きく翼をひろげていた。ちょうど、左右に張り出した二つの翼がそう見えたのだろう。
 私は、そっと静謐(せいひつ)の場に足を踏み入れた。水際に、祈りの場所がしつえられている。二つの翼のまえにぽっかりとうかんだ空間のように。低い段が水辺へと向かって、下っている。私はそこを下っていった。水辺ぎりぎりに、簡素な壇が設けられていて、正面に小さな白い台が据えつけられている。
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2010/4/29

祝婚歌28  祝婚歌

 めざめた私は涙にぬれた目をあげ、いまもなお自分のまわりで吹いている風に向かって両腕をあげる。風は目には見えないけれども、確かに私のまわりに存在しているのだ。この頬をうつ感触が、強い力で押しつけてくるこの感じが、それを私に教えてくれる。風よ、風の民よ。私のそばに来ておくれ、私のたったひとりの風の民。愛しいあのひと、ただひとりのひとよ。
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2010/4/29

祝婚歌29  祝婚歌

 めざめた私は涙にぬれた目をあげ、いまもなお自分のまわりで吹いている風に向かって両腕をあげる。風は目には見えないけれども、確かに私のまわりに存在しているのだ。この頬をうつ感触が、強い力で押しつけてくるこの感じが、それを私に教えてくれる。風よ、風の民よ。私のそばに来ておくれ、私のたったひとりの風の民。愛しいあのひと、ただひとりのひとよ。
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2010/4/29

祝婚歌27  祝婚歌

 冬がひと足ひと足、行きつ戻りつしながらゆっくりと去っていき、やがて森に浅い春が訪れたとき。重たかった私の心も、しだいに晴れてきた。冬のあいだ、家に閉じこもりきりだったのを、ある朝思い切って戸外に飛び出した。向かったのは、母の小屋。もちろん冬のあいだも何かと理由をつけて、母を訪れてはいたのだが。それでも、すこし肌寒いくらいの、この清々しい朝に出かけていくのは格別のことだった。
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2010/4/29

祝婚歌26  祝婚歌

(兄さん!)
 彼女が、自分がいったい、なにをしでかしたのか、ようやく気づいて兄にかけよる。
(ごめんなさい、私、こんなつもりじゃ・・・・)
 でも、あなたが悪いからよ、こんなことを妹の私に対してするんですもの。
 彼女の心が、そう言っていた。彼は、彼女から顔をそむけ、寂しい口調で言う。
(すまなかった、けれどさっき言ったことは、みなぼくの本心だ。べつにふざけていたわけじゃない。ごく真面目な話をしていると、そう思っていたんだがね)

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2010/4/29

祝婚歌25  祝婚歌

第四話 ――  ミューレ湖畔にて ――


一. シーニャの章

そうして時はながれ、私はひとり森を離れた。もう、長い、長い時がながれたように思った。実際には、まだたった半年しか経っていないというのに。私にとっては、何年もの時の重みがあった。自分でもなんて辛抱のない女だろうと思うけれど。でもしかたがない。もう、私の魂にはあのひとが棲(す)みついてしまったのだから。
 あのひと――アーロンが帰ってくるまでは、私の時間はとまってしまったのだ。落胆とともに、私は待った。じりじりと焦らすように時は流れていく。まるで何倍も遅く、時は私のまわりをゆっくりと刻んでいった。


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