今朝、不思議な体験というか、面白い体験をしたので、
ちょっと紹介してみたい。だが、体験を語るその前に、
状況を説明しておこう。
お寺の庫裏の建て替えの開始も近いので、私は最近
毎日自宅マンションからお寺に通うという生活を
している。お寺までは車で約10分ほどの距離である。
朝8時半に出勤し、5〜6時に退勤して帰宅すると
いうぐあいで、サラリーマンのようである。そして、
通勤に使う軽自動車はマンションに付属している駐車
場の自分のスペースに停める。
マンションの駐車場は、入り口から両サイドに駐車
スペースが続き、片側16台で、全部で32台ほど
停められる。私の駐車スペースは入り口から見て左側
の三番目のスペースである。2番目は現在入居者が
いないのか、いつも空いており、隣の4番目のスペ
ースにはいつも大きめの黒いバンのような車が停まっ
ている。その隣から奥に向かっても、ズラーッと車
が停まる。
また、入り口から一番目は、来客用のスペースとなっ
ており、いつもは空いている。ここはゴミの日などは
ゴミ置き場にも使用される。と、こんな感じであるが
イメージしていただけたであろうか?
さて、面白い体験は以下のごとくである。
昨日、帰宅したとき、その来客用のスペースに白い
軽自動車が停まっていた。よくある事なので、「あぁ、
誰かマンションを訪れた人が停めたんだな。」と認識
して、部屋に帰った。
で、今朝のことである。駐車場へ降りて行き、「そう
いえば、昨日停めてあった白い軽自動車、もう無い
だろうな。」と思いつつ、一番目の駐車スペースを
見るともなく見て、いつもと同じ空いたスペースを
確認したので、「あぁ、やっぱりもう帰っちゃって
るな。」と思い、自分の車に乗り込み、エンジンを
かけたのである。
ところが、次の瞬間、ふと右横を見ると、私は自分
の目を疑った。なんと!!昨日の夕方、一番目のスペ
ースに停まっていた白い軽が依然として存在してい
たのである。…ビックリした。(@o@;)
「じゃあ、さっき私が見た光景は一体…?!」先ほど
確かにいつもと同じ、車の停まっていない一番目の
スペースの光景を見たはずだ。でも、軽自動車がある。
そう…。私の目は節穴でした。見ているのに見て
なかった。
こういうことは、日常小さなものを捜したりするとき
よく起こることであろう。例えば、ペンを探して
その場に無く、隣の部屋に捜しに行き、見つからず、
もとの場所に戻ってふと見ると、さっき捜したはず
の場所に思いがけず発見したというような情景である。
だが、今回はかなり違った。私は確かに車の存在し
ない一番目の駐車スペースを見た記憶がある。毎朝
見るいつもと同じ光景である。不思議なことがある
ものである。
以前読んだ「脳」関係の本に、脳は、時としていろ
いろなつじつまを合わせるために、幻覚を創造して
見せることがあるとあった。「へぇ。そうかいな。
私はまだ見たことないけどねぇ。」と思っていたが、
今日体験してしまったというわけである。
おそらく「きっともう停まってないよね。」という
何気ない希望に、脳が反応して創り出した光景で
あったのだろう。それほど強く望んだり意識したり
したのではけっしてなかったのだが。
それにしても、現実を直視しなければならない仏教
の修行者がこの体たらく…。恥ずかしいことである。
まだまだ修行が足らない。常に観察を心がけていれ
ば、このような幻覚を見ることもなかったろうに。
脳の魔術にひっかかってしまった…。
…で、今日は法事が2軒あり、その法事が終わって
から、法話として、「観察が大切だ」という話と
からめてこの体験談を語ったのだが、その法事に来
られたある人の言うよう、
「おじゅっさん、疲れとるんじゃのう…。」
…チャンチャン。(;^_^A

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