親として子に何を残すか
僕は今までの人生、自分の思うように生きてきた
でもそれは、その道は、
自分で勝ち取ったり築き上げてきたものだなんて言えるのか
僕は17歳の時から、クライミングを始めた
始めたきっかけはともかく
親や学校や社会への激しい燃えるような反発がそうさせた
でもだからって
僕のクライミングの道のりは自分で俺一人で扉を開いたなんて言えるのか
僕は自分の人生をクライミングを通して語ることができる
誰にも認められないもんでも自分の土俵をもっていれば上等よ
みんな自分の土俵で相撲をとりゃあええんよ
でもそんな土俵を自分一人で固めたって言えるのか
僕は子供に必ずクライミングをさせてやりたい
何故かって?
俺にはそれしか教えてやれるもんがないからよ
この世は美しい世界がいっぱいあるんよ
自分の世界がいかにちっぽけなもんなんか
井の中の蛙でもいいんよ
自分の土俵から空を見上げられればいいんよ
俺が残した土俵を子供が潰したってええんよ
新しいリングをつくってもええんよ
俺の役目は
この世界で子供を遊ばせてやることだけよ
親の役目は
子供に親の土俵で遊ばせてやることだけよ
ひととちゃうかってもええんよ
自分の世界を持つ子になりゃ万々歳よ
私の友人へ贈る