一夜明け、ヘッドのトルクチェック
純正ガスケットなのでトルク抜けはほぼ無い
(分かっちゃいるがやらずにはいられない心配性店主)
ちゃっちゃとくみ上げて夕方には試乗へ

作業前の試乗でも気になっていたがスロー不調
アクセル開け始めのもたつきが妙に気になる
前回の車検でキャブレターはフルO/H済なので摩耗はあり得ない
一度戻って来て配線ドライバーを持ちエアスクリューの開度を変えながら試乗
開いて薄くするとわずかに良くなる程度
戻って来てプラグを確認

掃除して二回りでこれでは.....
濃いのか?いや..燃えないのだろう
ガソリンタンクのキャップを開け臭いを嗅ぐが腐った臭いではない
自家用車のタンクを外して装着

この中のガソリンは1カ月前に入れたもの
さて試乗へ
見事に調子良くなりました
帰って来てプラグを確認

明らかに違いますね
喜んでばかりはいられない
ギア抜けが頻発!!
作業前試乗で1回だけあったがきちんとかき上げなかったかな?程度で済ませていた
今度は立て続けに起きてペダルが上がったまま降りてこないこともあり
さすがに見なかったことにはできない
お客様に事情聴取
「ギア抜けは無かったか?」
度々起きてはいたようだが「こんなもんだろう」程度に感じていたのか切実感がない
クラッチカバーを開けて内部の確認をさせて欲しいと懇願し許可を得る
次にガソリン
最近では何時入れたか聞くと
「最近いれましたよ」と
中のガソリンが全部入れ替わるくらい入れたのは?と聞くと
少し減っては継ぎ足しの繰り返しだったという
これが一番ダメなパターン
焼き鳥屋や鰻屋のたれは継ぎ足し継ぎ足しでどんどん熟成しうまみを増すが
ガソリンはどんどん劣化したガソリンが増えて行って燃えなくなる
散々このブログでも書いてはいるが浸透しないですね
ガソリンタンクのガソリンは2〜3か月で全部が入れ替わるようにしてほしい
四輪や2サイクルのスクーターでもあればそちらに入れてしまって新しいガソリンを満たしてほしい
ガソリンは生モノ
時間が経てば美味しい成分が揮発してしまいます。
毎日乗ってるとエンジンの掛かりは良いが
1週間経つと...1カ月経つと....
どんどん掛かりが悪くなる
それはフロートチャンバー内のガソリンが劣化しているから
お気を付けくださいね
さて、クラッチカバーを開けてみる

スラッジがすごいな
クラッチアウターを外すと....発見!

シフトスピンドルの爪が折れてる
折れた相手は.....居た!!

健常品との比較

上が健常品、下が現車のもの
抜くときに抵抗無く抜けたのでオイルシールも交換

硬化しているので簡単に外れました
走行中に抜けてきたらオイルが出てくるので危険です。
ついでにできることはやっておく、基本です!
ポジティブストッパーは大丈夫だった

これが折れてもギア抜けが起きます。
この辺のトラブルは激しいシフト操作が原因だったりする
たまに見かけます
シフトダウンでかかとで蹴る人
アクセルと連動させて優しくギアチェンジしてください
壊れる部品はメーカー廃盤で新品は出ないのですよ!!
せっかく開けたのでプライマリードライブギア部のボルトを外して緩み止めを塗って締め付け

緩んでクラッチカバーを突き破り
「こんにちは〜」なんて堪りませんからね
これも「できることはやっておく」シリーズです。
来客があり途中中断したが
作業は完了

明日も時間があれば少し乗ろう
今日はこれまで