ようこそ、お入りを・・・。

2020/7/12

朝茶の準備  裏仕事

5月に玄庵の炉をふさぎ
丸畳に替えてから

時々茶室に入って
拭き掃除などをしていました


そんな中
風炉の時季にも一度
玄庵でお茶事をしたいなあという思いが
日毎に強くなっていたのですが

昨今の世情を思うと
どなたをお誘いしてよいのか
皆目見当のつかないまま
時間だけが流れていきました


お客様の当てもないまま
どういうわけか
『玄庵で朝茶をする』
という気持ちだけが
心の中でキラキラと光を放っていました



そんなある日のことです


昨年の暮れに足を骨折されて
しばらくご自宅で療養されていた
社中のJさんより
突然メールが届きました


「まだお点前はできませんが
7月にはお茶を飲みに伺いたいです」

という内容のメールでした


ふと思いたって
「お茶を飲みに朝早く来られることはできますか?」と
メールを返したところ

「大丈夫です・・」とのお返事をいただいたので

あらためてお電話をさせていただき

「よかったら『朝茶』に来られませんか?」と
お誘いしましたところ

初めは大変驚かれたご様子でしたが
すぐに「喜んで!」とのお返事が返ってきました




そういうわけで
15日には
J様ともう一人同じく社中で
長く稽古に通っていただいているY様をお呼びして
朝茶をいたすことになりました




今日は
琉球風炉に灰を入れました


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この風炉は
玄庵を建てることが決まった頃
ちょうど3年ほど前に出会って求めました


今回初使いです



15日には
長らくお茶の道を精進なさっておられるお二人と共に
朝の清々しいお茶を楽しみたいと思います



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2020/7/9

7月稽古場 4  稽古

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「瀧」
前大徳積應師



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糸巻棚 濃茶

今日は久しぶりに水滴茶入を使って
濃茶点前をしていただきました

置き合わせる道具に向けて
口の方向を変える扱いがあります


さて
これまで私達は何の疑いもなく
一碗の濃茶を当然のように飲み回しして参りました


しかしこの度の世界的騒動により
生活習慣がガラリと変わり
濃茶を飲み回すことが
できにくくなってしまいました



とは言え
あらためて考えてみますと

濃茶であれば
たとえ見ず知らずの方とでも
平気で飲み回ししていたにもかかわらず

例えば
それがコーヒーだとしたら
他人様が口をつけたコーヒーカップから
同じコーヒーを飲むことが
何の抵抗もなくできたでしょうか?


それが赤の他人でなくて
親しい友人だったとしても・・・?


同じコーヒーを抵抗なく飲むことができるのは
家族や恋人といった
ほんの身内同士の特別な間柄に
限られるのではないでしょうか



「利休 わび茶の世界」(著・久田宗也)によると
次のような記述があります

利休の頃は
四・五人の客の一人ずつにそれぞれ茶の量を加減し
天目茶碗で呈茶をしたという記録が残っている

古くは唐物天目茶碗を使い
また高麗茶碗を使ったにしても
客の一人ずつに茶をたてていたらしい

濃茶も薄茶もそうであった

天正十年を過ぎる頃
利休の茶室が二畳敷の小さい座敷となり
ここで少数の客に一碗から茶をすすらせることで
客の親しみを増し
心を一つにする効をねらったのが
濃茶の飲み回しであった
(以上抜粋)


一人一服ずつ飲むのが当たり前だった時代に
薄暗い小座敷にて
一碗の濃茶を飲み回しした人達は
私たちの想像を超えた
心の高揚と強い一体感を抱いたに違いありません



私達は
濃茶を飲み回しすることに
あまりにも馴れ過ぎていたような気がします


時代の要請とはいえ
今再び
一人ずつ濃茶を飲むという
過去のスタイルに戻るのも
悪くないように思います


一方
その上で敢えて
茶事において『濃茶を飲み回す』ということが
これまで感じ得なかった深く重い意味を持って
私達の心に迫ってくるような気がしてなりません



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干菓子 唐板  水田玉雲堂製

疫病除けのご利益があると言われる
素朴な京都銘菓です  


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2020/7/8

7月稽古場 3  稽古

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「瀧」
前大徳積應師


昨夜は七夕でしたが
天は連日雨を降らせ・・・

せめて七夕ゆかりの桔梗の花を
牽牛と織姫に手向けましょう




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糸巻棚

先週は地板無しでしたが
今日は地板を置いて使いました


水指は和蘭陀に替えました


降りしきる雨が
ほんのひとときやんで
開け放った障子の間から光が差し込んだ時です


突然
ジジジジ・・・
蝉の声が聞こえてきました


あっ・・・と
お弟子さんと顔を見合わせました



平茶碗に絞り茶巾のお点前が
夏の訪れを実感します



しかし
つかの間の青空は
すぐにまた厚い雲におおわれて
やがて再びざーっと雨音が近づいてきました



ほんの一声だけ鳴いた蝉も
どこかで雨を凌いでいるのでしょうか・・・



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主菓子  祇園会  鼓月製

祇園祭の駒形提灯をかたどったお菓子です

今年は残念ながら山鉾巡行は中止のようですね

平安時代から続く
疫病退散を祈願したお祭りなのに
その疫病によって中止になるなんて
なんだか矛盾しているような気もしますが
やはり仕方がないことなのでしょう

関係者の方々も苦渋の決断をされたことでしょう



今日のお稽古場でも
学校茶道を担当されている方から

秋以降に再開される授業についての
お悩みをお聞きしました



私の知人でも
ウェブ稽古を実施された方もいらっしゃいます



これから
新しい「The Sadou」みたいなお流儀も
出来てくるかもしれませんね


身の回りに
新しい時代の波がおしよせていることを
日に日に感じています



流れに乗っていくことは必至かと思いますが

ただ流されるだけにはなりたくなく


波乗りするかのごとく


バランスをとりながら
自分が流されていきたい方向へと
流れていこうと思います


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干菓子 夏見舞  六花亭製

梅の味わいのさっぱりしたゼリーです


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2020/7/5

大阪くらしの今昔館  美術館・お茶室

昨日堺に向かって出かけた折り
北浜駅を歩いていて
こんなポスターを見つけました↓

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さっそく帰りに
天六(天神橋筋六丁目)まで足をのばして
立ち寄ってみることにしました

場所は
「大阪くらしの今昔館」8階


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まずは常設展から。。。


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江戸時代の大阪の町並みが
映画のセットさながら再現してあります



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時代劇で見るような長屋とか・・・



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こちらは裕福な商家


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こんなリアルな野良犬まで・・・


写真には写っていませんが
結構たくさんの人が来られていて

江戸時代の活気ある大阪の町を
歩いているような気分になりました



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そしていよいよお目当てのこちら

特別展「和紙の建築模型」
〜建築起こし絵図〜茶室と社寺と即位図と 


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茶室「蓑庵」(大徳寺玉林院)原寸模型


あれ?これは・・・

会場スタッフの方に声を掛けて
お尋ねしましたら
やはり!
竹中大工道具館にあるものと同じだそうです


実は
この原寸模型は2つ造られ
一つは竹中大工道具館に置かれ

もう一つは
ずっと海外の美術館等を巡って展示されていたのだそうです


それがこの度日本に里帰りし
今ここに展示されているというお話でした


そう言えば
今からちょうど3年前
竹中大工道具館を訪れこれと同じ茶室模型を見ました
(その時の記事はコチラ

あの頃の気持ちが蘇ってきました

「いつかこんな小間を作りたい。。。」

あの日も
何か手がかりを得たくて
茶室模型を見るために
竹中大工道具館に出かけたのでした

しかし
その場所では特に何も進展を感ずることなく
帰ってきました


ところが
その5ヶ月後に思いがけない出会いがあり
「玄庵」建築への歯車が突然動き始めたのでした



今から思い返すと
その頃まだ何も決まっていなかったのに
未来の茶室の名称を

「玄庵」

とすることだけは
師匠から許しをいただいて
決まっていたことも

なんだか不思議だなあと思います



さて
話がそれてしまいましたが

「茶室起こし絵図」は建築割とも表記され

立体的に組み立てられる設計図です


茶室の設計や建築後の説明のために
江戸時代に盛んに作られたといいます



今回展示されていた起こし絵図は
中井家という大工棟梁の家に代々伝わったものだそうです


中井家は慶長年間からの大工の家柄で
徳川家康に重用され
伏見城 二条城 江戸城 駿府城 名古屋城などの
造営を始め

現在国宝に指定されている寺社の多くを
建築したといいます

石清水八幡宮本社も
中井家が担当していたと知り
驚きました









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2020/7/2

7月稽古場 2  稽古

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「清流無間断」
黄梅院太玄師


真っ白な木槿
「祇園守」を一枝
方円籠にさしました


このような入れ方をするのは
木槿が咲き始めた今の時季だけだと
師匠から伺いました



今朝このたった一本が
なかなかすっととまらなくて
くるりと向きを変えてしまい
両手に持って何度も何度もチャレンジしていました

しかし
何度目かにどういうわけか
突然ふっととまって。。。

静かに手を離しても
その場にとどまってくれました


そしてその後は
窓から風が入ってきても
夕方までじっとそのまま
静かに咲いていてくれました


なんだか不思議でした



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糸巻棚  薄茶  総飾り



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主菓子  合歓の花  鼓月製



今日は午前にお一人
午後からお二人の方が来られました



銘々皿を使いました



大寄せ茶会は
7月もまだ休会のお知らせが届いています


8月はもともとお休みの所が多いので
いよいよ9月から再開という
流れになっているようです


とは言え
再開される大寄せ茶会は
どこか以前の形とは違ったものになって
これまでに無い新しいお茶の世界が生まれていくことでしょう



一方
これまで大寄せ茶会が盛んになるのと反比例して
勢いを失ったかのように見えた

「それぞれの家庭における小さな茶の湯」が復活し

ゆっくりとその手を広げてつながり合い
その小さな光が
一つひとつ明るく灯っていく時代も
訪れるのではないでしょうか


それは単なる希望に過ぎないかもしれませんが
私はそんな茶の湯の世界の担い手の一人に
なっていきたいと思っています










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