2014/11/27
11月稽古場 5 稽古

「歩々是道場」
士延和尚
先日
コメント欄にて
禅語の読み方をご教示下さった方が
書かれていた
「分類総覧 禅語の味わい方」(西部文浄著・淡交社)
という禅語の本を
私も取り寄せてみました

「21世紀は心の時代」と
言われてから久しく
今や書店に出向けば
どれを選ぼうかと迷うほど
禅に関する書物が並んでいます
私もこれまでに
禅語解釈の本を何冊か
手元に置いていましたが
コメントに書かれていたこの本のことが気になり
アマゾンで中古本を取り寄せた次第です
この本の冒頭に書かれていた文章を読んで
思わずクスリと笑ってしまいました
「私たちは
墨跡はむつかしいものだと頭から決めてかかり
書かれてある文句を読み下そうともせず
意味内容を知ろうともせず
ただ『結構なお軸で・・・』
などと挨拶していることが
往々にしてあるのではないでしょうか」
と 茶人の在りように苦言を呈した後
「このことは
今日に始まったことではないらしく
永禄七年(1564)に編述された
『分類草人木』にも(云々)・・・」
と続き
「なんの心得もない人が
いたずらに墨跡をお茶の一つの道具として
掛ける流行を批判しています」
と記されていました
昔も今もあまり変らない
お茶席の様子に
思わずクスッと笑ってしまった私ですが
そもそも先日は
書かれていた文字そのものを
読むこともできていなかった
自分自身の未熟さに
穴があったら入りたい思いです
しかし
それもまた修行
「一歩一歩足下を踏みしめて」
道を歩みたいと思います

薄茶 替茶碗の扱いのお稽古をしました
運びの場合
「建水をさげた後
仮置きしてある茶碗をひく」
と
本には書かれているようですが
お詰めが気働きをして
茶碗を茶道口まで運んでいく
というやり方も
あるとも聞いています

2014/11/28 9:22
投稿者:tomoko
2014/11/27 20:53
投稿者:雲や
早速反応していただき、こそばゆい気分です。
その著者の文浄師とは、少し因縁があります。
原田さんの東大寺の師匠方の関係とは比ぶべくもありませんが,少し思い出を語らせてください。
今となってそのきっかけが思い出せないのですが、東福寺の同聚院(?)に、文浄師のお話を月一回ペースで聴きに通った事があります。少し痩せ形で禅宗の老師らしい厳しい雰囲気の方でした。そのテキストで一時間ほど講義されお薄を頂戴し帰りました。三十人くらいの会でしたでしょうか、遠州流の方が世話役で同所でそのお茶会も体験しました。文浄師の遷化により、終息しましたが、ほのかないい思い出です。
その著者の文浄師とは、少し因縁があります。
原田さんの東大寺の師匠方の関係とは比ぶべくもありませんが,少し思い出を語らせてください。
今となってそのきっかけが思い出せないのですが、東福寺の同聚院(?)に、文浄師のお話を月一回ペースで聴きに通った事があります。少し痩せ形で禅宗の老師らしい厳しい雰囲気の方でした。そのテキストで一時間ほど講義されお薄を頂戴し帰りました。三十人くらいの会でしたでしょうか、遠州流の方が世話役で同所でそのお茶会も体験しました。文浄師の遷化により、終息しましたが、ほのかないい思い出です。
寄付に掛けさせていただいた文浄師筆の短冊をご覧になって、とても懐かしげなご様子をなさっていたことを
思い出しました。
教えていただいたこの御本、ただ禅語を列挙するのではなく、悟りへの道筋を禅語によって指し示して下さっていることに、感動しています。
百科事典的に使うのではなくして、一つの読み物として、さらには悟りへの指標として味わいたいと思って、読み進めております。
良書をご紹介いただきありがとうございました。
雲や様を通じて、文浄師に出会えたことを、心より感謝いたしております。