「裸の欲望がそのままぶつかり合う世の中になったようだ」
社会のできごと
2012年11月6日 火曜日
世界中が混沌の世界に入り、その世界の混沌がそれぞれ繋がりあい、どこにどのような影響が出てくるのかわかりにくい状況になっているな、と感じます。
混沌が続くと、人間というのは欲望の基本に戻るというか、自分の生存を最優先するようになるものなのか、いろいろな不正が世界中で表面化していることと無関係ではないと思います。
この感覚はわたしが感じるだけで、他の人たちから見れば「そんなことはない」と思える些細なことかも知れません。欧米の指導者は自分たちが発行せざるをえない国債は日本や中国に買わせればいいと言いい、10年も検査書が偽造され気付かない韓国、そして欧米経済の縮小にバブル崩壊が大きな経済危機となりそうな中国、もう自分たちの裸の欲望を我武者羅に維持しようとしている、みっともない姿を想像してしまいます。
これもそうです。
〜〜YAHOO雑誌ダイヤモンド・オンライン11月6日引用〜〜
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121106-00027544-diamond-bus_all
登録販売者受験の偽証明書を発行した西友が直面するレピュテーション(評判)リスク
ダイヤモンド・オンライン 11月6日(火)17時15分配信
登録販売者受験で虚偽証明書を発行した西友。果たして会社側からの圧力等はなかったのか。早期の原因解明が求められている(写真説明)
“Save money. Live better (節約を通して、より豊かな生活を提供する)”を理念に掲げる米ウォルマート・ストアーズ傘下の西友で、顧客無視のとんだ不正が発覚した。
西友は11月6日、一般用医薬品の販売資格である「登録販売者」試験の際、同社が発行した実務経験証明書の多くが虚偽記載であったことを認めた。
証明書を発行した従業員は352人。その内の8割に当たる282人が発行要件を満たしておらず、その内の200人が登録販売者試験に合格。今年8月末時点で101人が医薬品販売に従事していた。虚偽証明書の発行は、登録販売者試験が始まった2008年から行なわれてきた模様だ。
ただし、今のところ、医薬品販売による健康被害などのトラブルはないという。
そもそも登録販売者とは、薬剤師ではなくても一部の一般用医薬品を販売できる資格のこと。09年6月から始まっており、受験のためには医薬品販売業務を1年間、毎月80時間以上行なわねばならず、勤務先が発行する実務経験証明書の提出が義務付けられている。
不正が発覚したのは今年8月末。東京都に匿名の電話があり、「西友の売場で医薬品の知識がないのに登録販売者を名乗っている人がいる」という情報提供があった。東京都が調査に乗り出した所、複数の不正が判明。9月上旬からは西友も社内調査を開始した。その後、不正が発覚した従業員は一般医薬品売場から外して、他の売場等に移動。その影響で、一部店舗の売場において、休止や営業時間の短縮を行なった。
東京都福祉保険局薬務課によれば、登録販売者制度がスタートして以降、実務経験証明書の虚偽記載の事例が増えているという。
とはいえ、「西友のような大手で発覚したのは初めてのケース。また、過去の事例ではせいぜい人数も一桁であり、282人というのは前代未聞」(同)
虚偽証明書で受験した登録販売員の合格者は資格取り消しとなるが、一方で大量の虚偽証明書を発行した西友については罰則規定がないため、「業務改善の指示が関の山」(東京都福祉保険局)という。
今回の問題の原因について西友は、「会社からのノルマや圧力の事実はなく、組織的な関与はなかった」と主張。あくまで従業員の判断で不正を働いたとしたいようだ。
しかし、これだけの大量の不正が個々人の判断で行なわれたかどうかは疑問だ。
問題発覚からすでに2ヵ月たつが、「年内には調査を終えたい」(金山亮執行役員)と対応は遅い。早期に究明し、具体的な改善策を示さなければ、西友のレピュテーションが低下する恐れがある。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 松本裕樹)
週刊ダイヤモンド編集部
〜〜引用終わり〜〜
まだ、雑誌のほうがまともな記事を書いている、という日本のメディアの状況ですが、広告収入に響く大マスコミの報道ではありません。
受験者の8割が偽造証明書で受験しているのに「組織的な関与はない」と言える根拠は何か、について西友さんに教えていただきたいものです。それが通用するならわたしも使わせていただきたいと思います。
ニセの証明書で受験をし、これらの合格者が販売したことによる「医薬品販売による健康被害などのトラブルはない」という問題ではありません。そもそも、そんな危険性のある薬の販売は薬剤師が行わなければならず登録販売者による販売はできません。
これらは、逆にいえば「不正受験について組織的な関与はあるが健康被害がでているわけではないから問題にならない」と説明しているに等しい。大マスコミ記者は取材でインタビューをして突っ込むべきことではないのでしょうか(?)矛盾した言葉を吐かれ「ハイ、そうですか」で終わってしまうというのは記者自身の能力不足を問われることになります。
一番重要なことは西友という会社がこの程度の管理体制でモノ売りをしている、ということです。健康被害などのトラブルがなければ頬かむりして知らん顔する、というモノ売りの風上にもおけない会社なのです。
問題になれば「組織的関与はない、被害がでているわけではない」と言い逃れる。
新自由主義経済において、確かに市場に参加する誰もが公正に競争するとは限りません。競争に勝つためには手段を選ばない人たちも市場に参加できるわけです。だから欲望のままやればいい、規制は守らなくても見つからなければそれでいい、そのような輩が増えるのも当然かもしれません。何をしても儲けた分だけ得するからです。
つまり新自由主義そのものに人間の裸の欲望を保証する仕組みなのではないのか、だから世界中で裸の欲望がぶつかり合うような事件ばかりが起きているのではないか、と思うのです。
人間には、「よりよく生きる」というギリシア時代からの知恵があります。「ただ生きる」のは動物にすぎません。
新自由主義というカネ最優先の社会は人間の劣化・退化をもたらします。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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