2014年5月24日(土曜日)
トリノはイタリア自動車のFIAT(フィアット)の創業地です。そもそもFIATという名称はイタリア・トリノの自動車工場の意味、FABBRICA ITALIANA AUTOMOBILI TORINOの頭文字をとったものです。
トリノ・リンゴット地区にフィアット本社工場があったようですが、今は工場は閉鎖されて跡地は複合商業施設になっています。そしてEATALYのトリノ店はこのフィアットの複合施設のすぐ隣にあります。
さてローマから、トリノ・ポルタ・ヌオーバ駅に到着しホテルを探しチェックインをし、そのまま観光の中心地パラッツオ・レアーレ(王宮)周辺まで15分ほど歩きました。ニッツァ通りをまっすぐ北東に進みます。
とりあえず、観光案内所で市内交通と博物館などが無料になるトリノ・ピエモンテ・カードを購入して準備万端。王宮周辺をゆっくり歩きました。
途中でチョコラータ・カルダのカッフェ・バラッティ&ミラノに入りました。
http://www.trekearth.com/gallery/Europe/Italy/Piedmont/Turin/Turin/photo356508.htm
店内はレトロで高級な雰囲気ですが、外国人女性の団体さんご一行さまも座席を占拠しており決してお高く止まっているわけではありません。
早速、生クリームのチョコラータ・カルダを注文しました。味はココアっぽいのですが、溶かしたチョコレートなのでココアのようにしゃびしゃびではありません。ねっとりとした舌にまとわりつくチョコレートの食感、そして清々しく感じる生クリーム。こうしてチョコラータ・カルダと生クリームを交互に口に入れ興奮した味蕾がしっかり味を記憶しました。
お店を出た後には、もう一度来たいと思ったのですが叶いませんでした。
その後は市街地の散策です。モーレの塔からポー川を散策しました。モーレの塔のなかは映画博物館になっています。
モーレの塔
http://it.wikipedia.org/wiki/Mole_Antonelliana
ポー川から見るモーレの塔
http://www.mole24.it/m24-content/wp-content/uploads/2012/06/piemonte_3aer7.T0.jpg
ポー川はアルプスに源流があり、イタリア半島を横断しアドリア海に流れています。その途中のフェッラーラ周辺にはポー・デルタと言われるエリアがあり、世界遺産に登録されているようです。
また、ポー川の豊富な水はイタリアでの米作を支えています。映画「にがい米」はポー川流域の米作地が舞台です。
実際にトリノを流れるポー川を見るとイタリアには珍しく豊富な水が青く輝き、ゆったりと流れる水面を見ているといつまでもそこにいたい気分になります。
実際、多くの市民が整備された堤を散歩したり、ジョギングをしています。こういう散歩の文化は日本ではあまり見かけません。
さて、トリノ名物といえばバーニャ・カウダ。日本語では「温かいお風呂」という誤訳が多いですが(テレビの旅番組でそのように説明していました)バーニャはお風呂ではなくソースという意味のトリノ方言、カウダは温かいという意味です。「温かいお風呂」ならバーニョ・カウドです。
このバーニャ・カウダ、アンチョビ・ニンニクをすりつぶしたバター・牛乳のベースにして煮込んだソースで、このソースに野菜などをつけて食べる料理です。ご自宅でも簡単に作ることのできるメニューです。ぜひチャレンジしてみてください。
本場のバーニャ・カウダ、C’era una volta(チェラ・ウナ・ボルタ)
http://www.ristoranteceraunavolta.it/dove_siamo.html
Corso Vittorio Emanuele II, 41 10125 Torino +39 011 655498
トリノ・ポルタヌオーバ駅から徒歩5分くらいの場所です。定食コースをお願いしました。定食ですが手抜きはもちろんありませんし、量もたっぷり、結局食べきれずに残してしまいました。
予約は入れておいた方がいいでしょう。私たちが行ったときは満席でした。
また、別の意味でも予約しておいた方がいいでしょう。私たちも初めての経験でしたがレストランは2階(イタリアの1階)なのですが、店の入口の扉を開けてもらうのにインターホンで「予約を入れてあるのだけれど」とコールしなければならないのです。そこから階段で2階へ上がります。
お店は家族経営で太っちょのお兄ちゃんは私たちが「食べ過ぎた」って言うと「ボクみたいになっちゃうと自虐ネタで対応してくれるほどフレンドリーです。
スライス肉と野菜のバーニャ・カウダ、ピエモンテ風フェットチーネ、野菜たっぷり添えたボイル肉、デザート、これで26ユーロでした。
ワインはBarbera d’Asti(バルベーラ・ダスティ)黒ブドウから作った赤ワインです。これも確か20ユーロほどだったと思います。
量的にも日本人には多すぎるほど、贅沢なトリノの夜を過ごしました。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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