2015年2月1日(日曜日)
今日のトップニュースは当然後藤健二さんの殺害です。私の基本的な立場は政府が常岡浩介氏・ハサン中田考氏のチャネルを使って交渉をしていれば救出できたのではないか(?)と考えています。
ところが政府はそれを拒否しました。両氏とも私戦予備・陰謀罪の容疑者であり、そんなヤツを使うわけにはいかない、ということでしょう。
また巷間言われていますが、この人質事件をきっかけに「積極平和主義」を作るためには2人は犠牲になってもしょうがない、というアメリカに配慮した(むしろ迎合した)シナリオがあったのではないか、と推測しています。
さて、昨年のトリノ旅行についても日記を完成させていませんが、1月23日から1月30日まで実質5日間ですがイタリア・シチリアに旅行しました。その記録を残します。
1月23日(金曜日)
成田発アリタリアローマ行き搭乗。ローマで乗り換え、夜カターニャ国際空港着。
中部国際空港(セントレア)からのイタリア直行便はないので、成田・関空に行かなければなりません。週2便でもいいので名古屋ーローマ便を開通してほしいと思います。中部国際空港からフィンエアー・ルフトハンザ航空はローマに乗継便がありますが、その場合ローマーシチリア便を別途探さなければならず、乗継が便利なアリタリア航空で行くことにしました。
1月23日夜ローマ経由カターニャ国際空港着。ローマではパスポートチェックがありましがた中身は見ませんでした。トランジットのためのチェックだと思ったのですが、カターニャ空港でもパスポートチェックはありませんでした。当然イタリア国入国確認押印はありません。
カターニャ空港でホテルのシャトルバスを見つけようとしましたが見つかりません。そこでBAR(バール)でビールと水を購入、ついでにカターニャインターナショナルエアポートホテルは何処かと尋ねると「500メートルほど」だと言われる。
歩けない距離ではないが地理がわからない土地で、夜しかも、外気は7度という寒さもあって歩くことを断念、15ユーロでいいということなのでタクシーで行くことにしました。実際に行ってみるととても徒歩では無理だとわかった。
タクシー運転手に「冬はいつもこんなに寒いのか?」と聞けば「今年は特別に寒い、とくに空港は海風が通るのでよけいに寒い、市街地はこれほど寒くはない」と言っていました。
ホテルにチェックイン、部屋が寒い。空調を効かせて風呂にはいる、その後ビールで乾杯。就寝。
1月24日(土曜日)
朝6時起床。カターニャのホテルで朝食。明るい雰囲気のレストラン。雨模様の昨夜から一転、朝日がキラキラ光っている。眩しい。
ウェイトレスのお兄ちゃんがカップチーノのお代わりを催促してくれた、折角なのでいただく。機械で抽出したものより熱く、おいしい。イタリアの他の地域ではみかけませんがカップチーノのミルク泡の上にはチョコレートの粉末がかかっていました。
ホテル発空港行きシャトルバスの発車時間は8時30分、チェックアウトの間に荷物を車に乗せて待機してくれる。
自動車に乗りこみ、出発したのは午前8時40分、5分で空港出発ロビー前に到着、運転手にレンタカー営業所の場所を尋ねると「連れていって上げる」と下ろした荷物を再度車に積み込み、営業所の前で下ろしてくれた。雪を冠したエトナ山
レンタカーはランチャ・イプシロンのミッション車、慣れないために駐車場の出口でエンスト、後ろからクラクションをピーピー鳴らされイタリアドライバーの洗練を受ける(泣)。
カターニャから一路、シラクーサへ。山越えの道路、ヘアピンカーブの連続で少し緊張しました。取りあえずシラクーサ・オルティジャ島にあるホテルDomus Mariaeにチェックイン。
Domus Mariaeは予約の際には海側の部屋は無理であると回答でしたが、その後海側の部屋が空いたのか海側の部屋を割当ててもらえました。
http://www.domusmariaebenessere.com/it/domus-mariae-benessere.htm
部屋からは最高のイオニアビュー、地球の丸みを感じられる水平線です。水は透明で青く海は穏やかで海の匂いがしません、ただただ絶景があります。
その後、オレッキ ディ イオニシオ(ディオニュシオスの耳)という石切場の遺跡・古代ローマ円形劇場の観光をしました。
http://it.wikipedia.org/wiki/Orecchio_di_Dionisio
http://it.wikipedia.org/wiki/Teatro_greco_di_Siracusa
入場券購入場所は道路を渡ったエリアの一番奥、ドイツ人夫婦は購入せずに入口に到着し事情を知り、ドイツ人夫妻は私に「チケットを10%割増で買うがどうか」と冗談を言ってました。チケットを購入するために往復400メートルほどの道を引き返していくのがイタリア的です。
その後、オルティージャ島に帰りシチリア イン ターボラという小さなレストランで食事をしました。
イタリアでは手打ちスパゲッティは珍しい。ナス・ズッキーニ・オリーブ漬け・ドライトマトなどブッフェスタイルの前菜、タコのサラダ・あさりのスパゲッティ・魚のスープ等々を注文。すべておいしくいただきました。
夜はオルティージャ島を一周。オレッキ デル ディオニシオで会ったドイツ人夫妻と会う、同じホテルだということだった。先端にあるお城は閉まっていた。
夕食はホテルで取る予定でしたが、疲れて寝てしまいました。翌朝別の建物にある朝食レストランに行く。朝早めに開けてくれたおかげで早めに出かけられました。
1月25日(日曜日)
シラクーサからノートへと行く道筋にAVOLA(アーボラ)というアーモンド産地があり立ち寄りました。とはいえ、アーモンドがどこでも売られているわけもなく、教会のミサに来ている老人に聞けばCONAD(スーパーマーケット)に行けば売られている、と教えてくれました。
途中駐車場ミッション車の運転の練習。CONADコナッドに行き買い物。アーボラ産のアーモンドも購入。
昼頃にノート着、丘の上・狭い道路の街。5月に花びらで道路を花びらで敷き詰めデザインをするお祭りのある世界遺産の街です。インフィオラータの会場の通りを探す。道幅7〜8メートル程度、120メートルのコッラード・ニコラーチ通りです。
http://infioratanoto2014.altervista.org/blog/?doing_wp_cron=1422775803.9504508972167968750000
街を歩けば貸家・売家の看板が非常に多く目につきます。世界遺産に登録されていますが、この街で高齢者が暮らすことはなかなかの困難であることがうかがえます。
移動するには高低差のある道路を歩かなければならない、また移動しなければ生活が成り立たない、子供は外の大きい街に出ていく(確かに日本の過疎地のような子供の少なさはないが人口そのものが少ない)、親が亡くなれば、経済がよくないイタリアにおいても家を売るか貸すかしかなくなるのだろう、と想像。
もちろん街には高齢者センターを中心に老人福祉が行われていますが。
レストランは日曜日のせいかほとんど開いていません。仕方なくバールでカップチーノを飲み、カンノーロを食べて昼食は終わり。
午後2時30分、モディカ着。モディカもノートとともに世界遺産に登録されている街です。パラツォ・ファイラ・ホテルにチェックイン後別館の部屋に案内してもらう。本館から道路を渡って20メートルほどのところにあります。
http://www.palazzofailla.it/
ジャグジーが素晴らしくシチリアのホテルでは唯一「風呂に浸かった」ことになりました。イタリア人にはシャワーも風呂も変わらない、というのが常識なので予約では必ずバスタブ付とリクエストしないとシャワーだけのこともあります。
バスタブ付をリクエストしたら「バスタブはない、ジャグジーのある部屋はある」ということだったのでジャグジーの部屋を予約しました。
夕食は昨日シラクーサのホテルで食べるはずの食材をホテルで食べ、ぐっすり就寝。
モディカには、アルタモディカ・バッソモディカの2つのエリアがあり、有名なチョコレートが売られている通りはバッソモディカにあります。この移動は主に坂道と階段で、ノートと同じくやはり高齢者には不向きな街です。
モディカは山あいの谷に当たるところを中心にして開けています。なので、両側の山から下りて来るとちょうど中間の谷の一番低いところに中心街が開けた格好です。
1月26日(月曜日)
アグリジェント経由でパレルモ。モディカからアグリジェントは2時間30分ほどのドライブになりました。途中石垣で区切られたシチリアの農地を見ながら「マフィアはこんな領地を農民から守るために作られ・大きくなったのかなあ」などと考えていました。
アグリジェントに近くなるにつれ、ビニールハウスとアーモンドが植えられた農地が多くなります。そして遠くからでも見えるコンコルディア神殿。
http://blog.livedoor.jp/asaasaasami/archives/51822676.html
レンタカーを返す時間が気になり急いでパレルモへ。
グーグルの地図とナビは便利で行先の住所を入力すれば現地まで日本語で案内してくれます。レンタカーにナビをオプションでつける必要はない。しかも信号の少ないイタリアのラウンドアバウト方式の道路でロータリー出口を案内してくれて超便利です。
パレルモに入りホテル到着までの2時間、順調にドライブができました。グーグルマップによるナビのおかげです。観光地もホテルも正確にナビをしてくれました。
ところが雨がポツポツ降り始めた途端に電波状況が悪くなりました。パレルモ市内のレンタカー営業所でレンタカーを返す予定なのに、自分のいる場所がわからない、かつ営業所の場所もわからない。もうお手上げ。幸いドコモのローミングサービスを利用してレンタカーを1時間遅れで返却できました。
対策としてはドコモ・AUその他のローミングサービスを使える契約が複数あること以外にはありません。
ボーダフォン・イタリアは最後まで電波が通じませんでした。イタリアのWIFI事情はよくないと旅行関連のHPに書かれていますが、シチリアに宿泊したホテルでは例外なく無料WIFI(パレルモでは電波が弱い時間帯が有)があったし、空港はパレルモ・ローマ空港とも無料で電波状況もよかったと思います。
もう一つ、イタリアのレンタカーはミッション車がほとんどなので、日本でオートマ車しか運転したことのない人には事前に自動車学校で訓練をした方がいいと思います。
また、左側通行に慣れているのでターンしたときに左側にいることが何回かありました。
さらにイタリア人(シチリア人?)の運転は雑でスピードを出すので日本人からすればちょっと怖く感じます。
レンタカーは便利ですが、反面危険もあることを覚悟して利用することをお勧めします。
さて、荷物だけを預けていたホテルに到着したのが夜20時30分頃にチェックイン。ホテルはパレルモ旧市街の中心地クワットロ・カンティのすぐ傍。クイント・カントホテルです。
http://www.quintocantohotel.com/index.php/en/
オフシーズンなのでバスタブがないのが残念でしたが2ベッドルーム、広いダイニングキッチン付の素晴らしい部屋を用意してもらえました。
すぐに夕食に出かけました。ホテルに紹介してもらった La casa del brodo
http://www.siciliaway.com/index.php?option=com_content&view=article&id=620%3Acasa-del-brodo&catid=37&lang=ja
ブッフェスタイルの前菜、ウニのスパゲッティ、海の幸マカロニ、豚肉のロースト、スプマンテ・赤ワイン、日本の雑誌に紹介されているといって見せてくれたが「羅針」という聞いたことのない雑誌でした。
1月27日(火曜日)
パレルモは朝から雨。決意して王宮に出かける。王宮のなかのパラティーナ礼拝堂。
http://www.fondazionefedericosecondo.it/
ラベンナのモザイクも素晴らしかったけれど、パラティーナ礼拝堂のモザイクも素晴らしい!
ノルマン人には技がなかったのでアラブやビザンチン人によって作られたものだといいます。
その後カテドラルを見学し、ゴッドファーザーのマッシモ劇場に行きました。
http://www.teatromassimo.it/index.php
本来はオペラ劇場なのですが、映画「ゴッドファーザーPart3」の後半、息子がオペラ歌手デビューする場面で有名な場所です。さすが、各国のツァー客が写真を撮っています。
もう一つはカーポ市場。狭い路地に生鮮食品から日常雑貨・衣類まで売られている市場があります。
昔ローマで見かけたような市場なのですが、パレルモ市民は今でも利用しているわけです。だからパレルモ市内にはスーパーマーケットが非常に少ないのです。カーポ市場でホテルでの夕食用にエビ・小イカ、マッシュルーム、ヒラタケ、パセリを購入しました。
さて、昼食は(?)
名前を忘れましたがLa casa del brodoの付近に惣菜屋さんが道路の向かい側にある飲食店、惣菜屋で前菜を選び、細い路地を渡って客に届ける、ここのスパゲッティは非常に美味しかった。しかもワインを1本あけて55ユーロ。
1月28日(水曜日)
曇り・雨(降水確率95%)。
朝から雨、翌日のパレルモ空港(プンタ・ライジ空港又はファルコーネ・ボルセリーノ空港)行きの鉄道又はバスを確認するためにパレルモ中央駅へ。鉄道で1時間程度だということで切符を購入。
お土産の買い物をするために近くでスーパーマーケットを探すもロクなものがない。しょうがないのでマッシモ劇場の方向へ歩く。
カルフールを見つけて入店し買い物を終える。
デューティーフリーは税金がかからないのですが、もともとの価格が2倍以上する。なのでいつも市内のスーパーマーケットでチョコやワインのお土産を購入してパッキングします。
さて、最後の夜はFRIDA PIZZERIAです。まあ、普通においしいピッツァですが地元の人たちにも人気があるようです。
http://www.tripadvisor.it/Restaurant_Review-g187890-d2239288-Reviews-Frida_Pizzeria-Palermo_Province_of_Palermo_Sicily.html
3人で4種類のピッツァは重過ぎでした。ピッツァ生地の上に何も乗せないフォカッチャ、4種類のチーズを乗せた4フォルマッジョ、カルチョッフィ、特製の四角のピッツァの4つを注文。とても食べきれませんでした。でも、伝統的なナポリピッツァのようです。
食べきれずにフォカッチャだけをホテルに持参。
1月29日(木曜日)
朝7時台の列車に乗車、パレルモ空港へ。先ほどのプンタライジ空港又はファルコーネ・ボルセリーノ空港と書きましたが、ジョバンニ・ファルコーネ判事とパオロ・ボルセリーノ判事がマフィアと戦い1992年マフィアに殺害されたことを忘れないために付けられた名前です。
途中ローマでトランジットして成田に無事到着しました。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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